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パナソニック、高効率な5kW純水素型燃料電池

純水素型燃料電池「H2 KIBOU FC-H50MJD1P」

パナソニック エレクトリックワークス社は、高純度の水素と空気中の酸素との化学反応で発電する、三相三線に対応した純水素型燃料電池「H2 KIBOU FC-H50MJD1P」を、業務用途をターゲットに、6月1日に発売する。

本体

新製品は、2021年10月に発売した単相三線だった5kWの純水素型燃料電池「H2 KIBOU」をベースとし、三相三線への対応を可能にしたモデル。

三相三線(200V)に対応することで、産業用機械など大型の電気製品にも電気を送れるようにし、工場での導入がしやすくなる。

同時に、機器や設備などの制御に使われる制御装置「PLC」と、同社の「EMS(エネルギーマネジメントシステム)」により、3電池連携の制御を可能にする。なお、ユーザーが利用中のEMSともサーバー連携ができるため、同社EMSとの併用運用も可能だとする。

基本性能である発電効率は55%(LHV)の高さを維持しながら、熱処理を熱回収装置でのまとめ処理に変更することで、設置工事を含めた初期費用のコストダウンを実現したという点も特徴。

エネルギーマネジメントサービスの概念図
パナソニックのEMS画面の例

PLCを用いることで、「H2 KIBOU FC-H50MJD1P」を、最大250台まで連結可能。また、5kW単位の足し合わせで発電量の設定ができ、多様なニーズや設置場所・条件に対応できるという。

本体サイズは795×396×1,797mm(幅×奥行き×高さ)。本体の乾燥質量は170kg。通常時の最大消費電力は165W以下、凍結予防ヒーター作動時は234〜330W、無負荷時は30W以下。ガス消費量は定格発電時が毎分50.5NL、最大時が同51.6NL。ドレン排水量は毎時約1.2L。