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AmazonがルンバのiRobotを買収

7月に発売されたルンバの新しい低価格モデル「ルンバ i2」

Amazonは米国時間の5日、ロボット掃除機「ルンバ」のiRobot(アイロボット)を買収する契約を締結したと発表した。買収額は約17億ドル(約2,300億円)。

iRobotは、現CEOのコリン・アングル氏が米マサチューセッツ工科大学(MIT) 人工知能(AI)研究所のメンバー2名とともに1990年に設立。地球外探査や地雷探査など、産業用のロボット開発からスタートした。2001年より開発されている「Packbot」は、福島第一原発の放射線量測定にも派遣。同社のロボットはこれまで世界累計4,000万台以上が販売されている。

iRobotの歴史

ロボット掃除機のルンバは2002年の初号機「ルンバ ディスカバリー」登場以来、床拭きロボットの「ブラーバ」なども加わり、日本国内での累計出荷台数は2022年6月時点で500万台を超えている。産業用ロボット開発から培われた1,900を超える特許技術が活かされており、世界中のユーザーによるフィードバックが製品の進化に貢献しているのも強み。

高度な障害物回避能力が特徴の上位モデル「ルンバ j7」
プログラミングが学べるロボット「Root」も展開

iRobotのコリン・アングルCEOは「これまで、人々の生活をより楽なものにすることを目指してルンバやiRobot OSなどを生み出してきた。Amazonは、人が家でより良い時間を過ごすためのイノベーションに向けた我々の情熱を共有している。Amazonは我々の使命を継続するのに最高の場所であり、その一員となって今後一緒に革新を続けられることが非常に楽しみ」と述べている。Amazonによる買収後も、アングル氏がCEOを務める。

iRobotのコリン・アングルCEO(2017年撮影)

Amazonのデバイスを統括するデイブ・リンプ氏は「時間を節約することは重要であり、人々は家事にかかる時間はもっと別の大切なことに使える。iRobotは長年に渡り、実用的で独創的な製品によって掃除を新しく生まれ変わらせてきた。iRobotと協力して、生活をより簡単で楽しいものにする方法を生み出せる」とコメントしている。