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自転車保険の加入率はコロナ禍で変化? 加入義務化による影響も

コロナ禍で自転車利用への関心が高まっている(写真はイメージ)

au損保保険は、全国の自転車利用者の男女17,299人を対象に、自転車保険加入状況に関する実態調査結果を発表した。

自転車の事故に備える保険(個人賠償責任保険等)への加入状況の調査結果では、「加入している」もしくは「おそらく加入している」と答えた人は59.5%(10,244人)だった。昨年度と比較し2.2%の増加、一昨年と比べると3.5%の増加で加入率は上昇していることが分かった。

自転車保険の加入を義務化する地域も増えている。加入義務化地域と非義務化地域を分けた調査では、義務化地域では65.3%いう高い値になり、非義務化地域では48.7%という結果になっている。義務化が進む地域ほど加入率は増加しており、2020年度に義務化した地域(山形県、東京都、山梨県、奈良県、愛媛県、福岡県)の平均加入率は62.2%と、昨年度の平均加入率50.6%と比べ10.7ポイントの増加となっている。この結果から、今年新たに義務化が予定されている地域(宮城県、群馬県、宮崎県、大分県、千葉市、岡山市)では加入率の増加が見込まれるとしている。

加入率が年々増加傾向であることが分かる
全国47都道府県の加入率ランキング

今回の調査では、全国的な自転車保険の加入率が59.5%と増加傾向であるが、義務化した地域ではさらに増加傾向が強くなっていることも分かった。

自転車保険へ加入した理由は、「自治体による保険加入の義務化」(23.8%)が義務化地域でのトップとなっている。義務化地域と非義務化地域共通で「自転車購入時の保険加入への勧誘」(両地域平均24.9%)、「メディアで自転車事故のニュースを見て」(平均17.8%)という結果が続く。

加入義務化地域と非義務化地域の比較

今回のau損保による調査では、全国の自転車保険の加入率が59.5%と、3年連続で上昇していることが明らかになった。コロナ禍により、自転車利用への関心が高まっているが、自転車保険に未加入ならば、安心・安全のためにぜひ加入しておきたい。筆者が調べてみたところ、都内の2020年度の交通事故の件数は下がりつつあるが、自転車が関与する事故の割合(警視庁 都内自転車の交通事故発生状況)は過去6年間でトップ(40.6%)となっている。

自転車関与率は交通事故全体に占める自転車関与事故の割合を指す
出典:警視庁都内自転車の交通事故発生状況