e-bike試乗レビュー
e-bikeサイクリングの万が一に備えて自転車保険を見直した
2020年5月15日 09:00
e-bikeは坂道が得意なので、自然とサイクリングのバリエーションが増えます。つまりは、一般道やサイクリングロード以外のルートも積極的に走るようになります。いろいろなコースやエリアを走ったほうが楽しいですしネ♪
ただ、走るルートのバリエーションが増えると、その分リスクも増します。例えば筆者は閑散とした峠へとe-bikeで上るのが好きなんですが、単独で走っている途中でチラリチラリと不安がよぎります。
ここでe-bikeが故障したらどうしよう? という不安。
刈場坂峠への上り下りは雰囲気がいいんですが、時折「ここでe-bike壊れたら、どうすれば?」と思うわけですね。上り始めで壊れたら、まあ諦めてトランポ地点までe-bikeを押せばいいんですが、ルートをかなり進んだところや峠で故障したら……考えてみるとけっこう深刻です。
峠付近で、例えばクランクが壊れたとかスポークが折れたとかすると、上ることも下ることもできません。そこまでの故障に対する工具等の容易も普段はしていません。
このルートは片道約7km。故障したe-bikeが“押し歩きできる状態”でも、駅まで戻るのはかなり大変です。
でもまあ、毎回無事に往復できて「はぁ今回も無事だった」と一安心しています。しかし、これからも毎回一安心できるとは限りません。パンク、チェーン切れ、ブレーキトラブル、スポーク折れにホイールのポテチ化等々、いつどんな感じでe-bikeが故障するかわかりません。
そんな不安が、いつものe-bikeサイクリングに付きまといます。筆者がリアルに感じる“e-bike故障の不安”を写真と説明文でいくつかご紹介しましょう。
e-bikeの故障リスクをなるべく下げるために常々メンテナンスをシッカリ行なう。なるべく多くの修理用工具類を携行する。ソロじゃなくて2人以上でサイクリングし、故障時はメンバーに助けを呼びに行ってもらう。故障しても困らない方法はいろいろありそうですが、実際にそんな方法を取ろうとすると、手間が多くかかったり、荷物が増えたり、サイクリングに制限が出たりして……筆者にとってはイマイチ現実的ではありません。
そこで、自転車のロードサービスに加入することにしました。いくつかありますが「故障などして自走不能になった自転車を無料で搬送してくれる」というサービスです。例えば奥多摩へ行く途中でコケてe-bikeが破損したら、その地点までロードサービスのクルマが救助にやってきて、指定の場所まで故障e-bikeを運搬してくれるというもの。
そういうロードサービスに加入しちゃえば、サイクリング中にチラリと浮かぶ「ここでe-bike壊れたどうしよう?」という不安も解消されそう。むしろ「万が一のe-bike故障でもロードサービスに入っているから安心」という余裕が生まれると思ったわけです。
au損保の「自転車向け保険 Bycle」を選んでみた
自転車ロードサービスはいくつかあります。いくつか比較してみましたが、保険料の安さや選択肢の広さ、自転車ロードサービスの充実度から、筆者はau損保の「自転車向け保険 Bycle」を選びました。
なお、携帯電話キャリアのauユーザーならau IDでログインできたりしてより便利に使えますが、保険自体はauの携帯電話利用者専用というわけでありません。ドコモやソフトバンクのユーザーでも加入できます。
Bycleは自転車向けの総合保険というイメージで、補償内容は死亡・後遺障害や入院一時金や手術保険金、あるいは事故で相手に怪我を負わせた場合の個人賠償責任などが含まれています。補償内容の違いで3コースあり、詳しくはコチラにありますが、すべてのコースに自転車ロードサービスが含まれています。以下にBycle公式ページから抜粋した保険概要および保険料の表を掲載します。
筆者が選んだのは、とりあえずいちばん安価な「ブロンズコース」の「本人タイプ」です。目的は自転車ロードサービスで、筆者宅でこの保険が必要なのは筆者本人のみ。また、自転車の個人賠償責任保険はすでに別の保険に加入しているので、自転車ロードサービスのコスパを追求した感じです。
ちなみにブロンズコース(本人タイプ)の保険料は月払いで340円、1年間分の一時払で3,790円。2年分の一時払だと6,820円(筆者はこちらを選択)。ロードサービスの内容は後述しますが、ロードサービス+各種自転車保険のセットが2年分でこの料金って、けっこーハードルが低くてイイ感じです。
Bycleの自転車ロードサービスの内容は?
Bycleの補償内容とサービスの詳細は公式ページをご覧いただくとして、Bycleの自転車ロードサービスはどういうものなのか? 以下にザックリとご説明したいと思います。
Bycleの自転車ロードサービスは、自転車の事故や故障で自走不能になった場合に“自転車ロードサービスカー”が現場まで救助に来てくれて、希望の場所まで自転車を搬送してくれるというサービス。365日24時間提供されます。
搬送してくれる距離は50kmまで。自宅から50km内での自転車故障なら、自宅まで自転車を運んでくれます。指定の駅まで自転車を運んでもらったり、あるいは事故の時に警察署まで自転車を運んでもらったりすることも可能。
また、自転車ロードサービスカーの拠点は全国755拠点。日本全国ほとんどの地域で利用できるとのこと。以下にBycle公式ページの「サービス提供地域」の図を抜粋しておきます。
なお、この自転車ロードサービスを利用できるのは1年に4回まで。一瞬「ちょっと少なくない?」とは思いましたが、「まあ年に4回パンクしたり故障したりするかな?」と考えたら、そこまでの回数はトラブル起きなそうだし、年に4回なら十分かな、と。また、この保険料ならそのくらいが妥当かもな、とも思いました。
アプリから直接呼び出せるらしい!!
実際に自転車故障など自走不能のトラブルに陥ったら、どうやって自転車ロードサービスを呼び出すのか? 詳しくは公式ページにありますが、まず電話連絡で呼ぶ方法があります。ですが、現在位置をロードサービスに知らせる必要がある都合上、手っ取り早く「自転車の日」アプリ(無料)を使うといいようです。
筆者もアプリをさっそくセットアップ。アカウントの登録が必要ですが、アプリのみで自転車向け保険Bycleのすべてが済むというあたり、スッキリ感があってナイスです。ちなみにBycleもまた、イマドキの保険によくある“紙の保険証書はなくWebですべて参照できる”というスタイルです。
さて、これでe-bike故障の不安感からかなり解放された感じ♪ 自転車ロードサービスを使ってみたい……とは思いませんが(ホントはちょっと思いましたが)、万が一の故障や事故でも、こういうサービスが利用できると思うと、サイクリングがより楽しくなりそうです。
もちろんe-bikeも自転車も日頃のメンテナンスが大切ですし、そうすることで故障のリスクを低減させることができます。また、故障以前に、転倒や事故のリスクを自ら低減させる注意がより重要です。それでも起きてしまうトラブルや事故。やはりこういう保険に加入すると安心感がありますね~♪
最近では各都道府県で自転車保険(個人賠償責任補償)への加入を義務付ける動きが高まっています。東京都なら令和2年4月(2020年4月)から「自転車利用者、保護者、自転車使用事業者及び自転車貸付業者による自転車損害賠償保険等への加入」が“義務化”されました。実際、自転車で人身事故とか起こしちゃうと、賠償金が数千万円から億単位となる事例もあったりしますし、保険は必須です。
もちろんインプレスe-bike部メンバーも自転車保険に加入済み。e-bike部の“2019年日本でもっとも多くのe-bike車種に試乗しているe-bikeマニア”こと清水氏は、「あっその自転車ロードサービスってイイですね!! Bycleに乗り換えようかな、今後のサイクリングの安心感が高まりそうだし」とのこと。
って話が逸れましたが、まだ自転車保険に加入していない方は、自転車ロードサービス付きの自転車保険を吟味してみてはどうでしょう? 遠出したらパンク! 出先で自転車壊れちゃった! みたいなトラブルでもプロに助けてもらえますよ♪