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ビートソニック、LEDで照らしながら融雪する寒冷地向けの凍結防止システム「Hotpillar(ホットピラー)」

 ビートソニックは、熱に強くて熱を多く発生させるLEDを使った融雪/凍結防止システム「Hotpillar(ホットピラー)」を2019年秋から施工販売を開始する。

車庫の前に施工された融雪/凍結防止システム「Hotpillar(ホットピラー)」

 熱に強く、熱を多く発生するLEDテープ帯を使ったシステム。融雪装置や雪庇防止、凍結防止などに役立つとしている。

 同社は、LED電球の開発にあたり、LED素子から発生する熱エネルギーに着目し、LEDの熱利用に特化した同システムを考案したという。

 同システムは、家屋やカーポートのエントランスの融雪、雪庇防止や水道管凍結防止などでの活用を想定。

家屋やカーポートのエントランスの融雪、雪庇防止や水道管凍結防止などで活用できるとする

 例えば、カーポートの融雪では、出入り口付近の表面に凹状の溝を作り、LEDテープ帯を埋設。そのうえで、シリコン樹脂で封印する工法で施工する。そのため、既存建物への後施工も可能だとする。

出入り口付近の表面に凹状の溝を作り、LEDテープ帯を埋設する
既存建物への後施工にも対応できる

 また雪庇防止のために屋根に取り付ける場合は、LEDテープ帯を熱伝導性や耐久性、耐熱性、耐候性などに優れた、アルミ箔とアクリル系の2種類のテープを挟んだ構造で、屋根材に接着する工法で施工するという。同工法も、後施工が可能で、雨漏りの心配もないとする。

雪庇防止のために屋根に取り付けた施工例
明かりが見える状態ということは、雪が積もっていないということ

 いずれも、融雪や凍結防止の状況は、LEDの光が見えるか見えないかで判断でき、離れた場所からでも確認できる点を、特徴の1つとして挙げている。

 なお、同社は小樽市内でカーポート(融雪)や屋根(雪庇防止)で実証実験を行なったという。その結果、同システムの消費電力は100W/1m2だったという。この結果を受け、LEDテープ帯を使った同システムは、従来のニクロム線やボイラー方式による融雪/凍結防止システムと比べて、電話代や燃料代を大幅に削減できるとしている。

小樽市内のカーポート(融雪)で実証実験を行なっている
従来のニクロム線やボイラー方式よりも、大幅な省エネが可能

 同社は、北海道小樽市の事業所「ビートソニックOTARO(オタロ)」を中心に、HotPillarシステム事業を本格的に開始する。また施工業者の募集を行なうとともに、実証実験施設の見学も可能だという。