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2019年上半期のエアコン販売が好調、前年を上回る2桁成長 ~GfK調査
2019年7月31日 13:02
GfKジャパンは、家電量販店における2019年上半期(1-6月)のエアコンの販売動向を発表した。販売台数は前年比11%増と、2年連続の2桁成長を記録したという。
調査は、全国の家電量販店約4,000店のエアコン販売実績を集計し、結果をまとめたもの。2019年上半期のエアコン販売台数は、前年比11%増となった。2018年は猛暑によりエアコンの需要が急伸し記録的な市場規模となったが、2019年に入ってからも販売は高い水準を維持したという。
月別の動向を見ると、1-2月は前年の販売台数をわずかに下回ったものの、3月以降は毎月前年を上回った。4-5月においては過去11年間で最多の販売台数を記録している。気温が平年より高かった5月の販売は、前年比27%増と大幅な伸長を見せた。
同社によると、上半期の市場拡大の背景には、気温上昇のほか夏を見据えた早期購入の需要があったと考えられるという。前年は夏季に販売が集中し、配送や設置工事に遅延が生じるケースが多かったことから、今年は店頭においても早めの購入が促され、消費者の需要を早い段階から取り込んだと見られるとする。
一方、下半期の動向に目を向けると、7月に入ってから全国的に平年を下回る気温で推移しており、販売は低調。また気象庁によると今夏の気温は平年並みと予報されており、最需要期の7月は前年ほどの販売を見込めない可能性が高いという。こうした中で、10月から消費税率の引き上げが予定されており、増税直前の駆け込み需要による影響に注目が集まるとしている。
地方別は北海道・東北の販売が急伸
上半期の販売を地区別にみると、いずれの地区でも前年の販売を上回った。最も伸長率が高かったのは北海道・東北地区で、台数前年比35%増。特に5月は同84%増と急伸した。
北日本では同月の平均気温が気象庁の統計開始(1946年)以降、5月の気温としては過去最高となり、記録的な猛暑が販売を後押ししたという。
寒冷地にあたる北海道・東北地区のエアコン販売は、全国の販売台数のうち5%と割合は小さいものの、夏季の気温上昇や暖房性能の向上により年々拡大傾向にあるとする。エアコンの普及率は全国で9割を超えているのに対し同地区では6割に留まっており、販売拡大の余地は大きい。寒冷地向けエアコンのラインナップも拡充されていることから、今後さらなる需要増加が期待されるという。