家電店ちょっとイイ話

エアコン買うなら7月下旬までが勝負!! その理由とは?

本連載では、家電量販店業界を20年にわたりWatchしてきた筆者が、お得な買い方、店頭で見つけた面白い商品、家電製品を買う時に注意したいことなど、家電購入時に役立つちょっとイイ話をお伝えしていきます

 今年は梅雨が長く、関東の梅雨明けは7月下旬になると見られています。昨年は6月末に関東が梅雨明けし、一気に気温上昇して7月第1週にエアコン販売のピークが来ました。

 今年は、5月のゴールデンウイーク明けに急激に気温が上昇したことでエアコンの販売も急増、その後も気温の上下によって散発的に小ピークを迎えていましたが、現在は気温が落ち着いたことでエアコン売り場も落ち着いています。もしエアコンの買い替えを考えているのならば、いまこの時期がオススメです。

 エアコンの価格は、販売がピークの時に最も安くなる、と考えている人もいるようですが、それは間違いです。この連載の第1回目でも書きましたが、黙っていても売れる時に価格を下げる必要性はありません。昨年末の"PayPay祭り"がそうでしたよね。真夏のエアコンも同様です。

 確かに、チラシの目玉として、客寄せパンダ的に扱われる"台数限定の6畳用2.2kWモデル"ならば安くなりますが、これは通常、開店と同時に売り切れてしまいます。すると、あとは一般的な価格のモデルになりますが、販売のピーク時には、逆に価格が上昇することもあります。最近流行りのダイナミックプライシングが家電でも既に導入されているのです。

チラシで扱われる特価品は、開店と同時に売り切れることが多い(写真はイメージです)

猛暑が来ると、工事が遅れる!?

 いまこの時期を逃した場合、価格よりも高いリスクになってくるのが、設置工事でかなり待たされる可能性が高いことです。実は昨年、6月末梅雨が明けたと同時に猛暑が始まり、一気にエアコン販売のピークが来ました。

 その結果、設置工事のスケジュールがタイトになり、2週間待ち、3週間待ちなんていうケースもザラ。35℃を超える猛暑の中でエアコンが故障したら大変です。その時に慌ててエアコンを買いに行っても、工事が1カ月待ちだったらと思うとゾッとしますよね。

 今年は、7月の気温は平年並みか平年を下回り、8月は平年並みと予想されています。しかし既に、消費増税前の駆け込み需要が発生している様子もあることから、家電量販店各社は早期に工事人員の確保へと動いています。

 工事のキャパシティが、そのままエアコンの売り上げに直結するため、量販各社は作業員の確保に必死なのです。ただご多分に漏れず、専門の工事業者は不足しています。高齢化による自然減、後継者不足、より実入りの良い大型案件への流出などが、主な原因です。

 そもそもの人手不足に加え、昨今のエアコンの高機能化・高性能化により室外機・室内機の大型化・重量化も進んでおり、1人では持ち上げられないモデルも出てきています。

 その場合は2人で作業する必要があり、さらに人手がかかってしまうのです。こうしたことが原因で、販売ピーク時の設置工事スケジュールはどんどんタイトになっていきます。

 先ほどのとおり量販各社も、今年は消費増税前の駆け込み需要を予測して、春先から作業員確保に動いていましたが、出遅れたショップもなきにしもあらずで、販売店ごとに設置工事の混み具合は大きく異なります。

 工事人員を大量に確保できた量販店であれば、今の時期なら工事日に余裕があり、翌日工事やユーザーの好きな工事日時を選べる状態ですが、人員確保に出遅れたショップでは、既に週末の工事スケジュールが埋まっている場合もあります。ですのでこの時期のエアコン購入は、製品の価格で決めるのではなく、希望の工事日を設定できるショップがおすすめです。

今の時期にエアコンを買うなら、価格ではなく希望の工事日を設定できるかで選びたい(写真はイメージです)

夏を超えられそうなら、9月の動きにも注視

 いまあるエアコンで夏を過ごす場合など、夏が終わるまでエアコンを買う予定がないのであれば、購入のおすすめ時期は、今年なら10月です。メーカーと量販店は、消費増税の駆け込み需要後に起きる反動を克服するため、タッグを組んでキャンペーンを展開する可能性があるからです。

 ただし、その時期には2019年モデルが残っていない可能性もあるという諸刃の剣でもあるので、注意が必要です。

 長期天気予報では、9月は例年より暑くなるとされていますが、そうなるとエアコンの販売は、9月も伸びて一気に在庫が放出される可能性が高いのです。例年ならば9月に価格が下落し始めますが、今年の9月は価格の変化がないと思われます。

 ただ、9月に気温が落ち着いてエアコン販売も鈍ってくれば、価格に動きが出てくる可能性もあります。今使っているエアコンが夏を超えられそうならば、9月まで様子見してもよいかもしれませんね。

近藤 克己