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個室向けの低価格版が登場! 空間を除菌・消臭する「ジアイーノ」

 パナソニックは、次亜塩素酸による空間の除菌と脱臭を行なう「ジアイーノ」に、適用床面積~8畳向け「F-MV1000」を追加し、9月20日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は80,000円前後(税抜)。

食品にも使われる次亜塩素酸で部屋を除菌・脱臭

 水道水と専用の「塩タブレット F-ZVC03」を電気分解した次亜塩素酸水による、空間除菌脱臭機。食塩水内のナトリウムイオン(Na+)と塩化物イオン(Cl-)を電気分解し、次亜塩素酸(HOCl)を発生させ、この次亜塩素酸水を吸ったフィルターにファンで空気を送ることで、部屋に次亜塩素酸が拡散する仕組み。

 次亜塩素酸はすでに、プールやほ乳瓶、食材の除菌に利用されている成分。本機では、塩素を含む水道水を用いることで、水の腐敗を防ぐ。また塩タブレットは特別な含有物があるわけでなく、純度の高い「NaCl」の利用が必須だという。

水道水と塩の入った水を電気分解すると、次亜塩素酸(HOCl)ができる
次亜塩素酸水を吸ったフィルターにファンを当て、部屋に次亜塩素酸を拡散させる

ジアイーノ利用者、希望者のニーズに応えた8畳向け

 同社が行なった調査によれば、「ジアイーノ」の購入は、乳幼児世帯、ペット世帯、受験生世帯、在宅介護世帯などで行われているという。いずれも病気にならないために菌やウイルスが気になるほか、ニオイが気になる世帯だ。しかしながら、部屋のニオイや菌の元は、家族の集まるリビング以外の個室にも存在することから、個室用のコンパクトサイズが要望されていたという。

 2017年9月に発売された、家庭用「ジアイーノ」は適用床面積~10/15畳の2製品で、本機は~8畳向け。従来品と比べ本体サイズが約7割とコンパクトになるとともに、価格も約80%となる。従来品が大型で高価なことや、個室にも設置したいというユーザーニーズに応えたものだという。

乳幼児世帯の困りごとは、子供の病気
ペット世帯の困りごとは、ニオイ
受験生世帯の困りごとは、健康維持のための菌やウイルス
在宅介護世帯の困りごとは、ニオイと、菌やウイルス
従来品と比べ、本体サイズが約7割とコンパクトに
ジアイーノを購入しない理由は、価格と本体サイズだったという

次亜塩素酸の消臭効果を体験

 本機の発表会では、次亜塩素酸による脱臭効果を見るために、2つの実験が行なわれた。1つ目は、実際に次亜塩素酸水の臭いを嗅ぎ、手に付けてみるというもの。臭いを嗅いだ次亜塩素酸水は、かすかにプールのような臭いがしたが、「言われれば臭う」という程度だ。その次亜塩素酸水が入った容器に指を入れてその臭いを嗅いでみると、プールの臭いが10倍以上になった。

 これは指のタンパク質や付着した菌が、次亜塩素酸と反応しているためだという。「ジアイーノ」に用いられる次亜塩素酸の濃度は、部屋を不快にするほど高くないこと、しかしながら、除菌や消臭はしっかりと行なわれることが確認できた。

 もう1つの実験は「くさや」を使ったものだ。アクリルでできた2つの小部屋にくさやを置き、ファンを使って小部屋に臭いを充満させる。その時点ではどちらの小部屋も、くさやの臭いでいっぱいだ。次に、片方の部屋でジアイーノを1分稼働させる。すると、ジアイーノを稼働させた部屋だけは、臭いがしなくなっていて、驚いた。

指を付けるために用意された次亜塩素酸水
くさやを置いた、アクリルの小部屋。右側の小部屋にジアイーノが設置されている
くさやのニオイがファンで小部屋いっぱいに広がっている

 本体サイズは、360×230×580mm(幅×奥行き×高さ)。タンク容量は約1.8L。運転モードは静音/中/強の3段階で、消費電力はそれぞれ8/11/24W、風量はそれぞれ約0.7/1.5/3.0m3/分。別売りの「塩タブレット F-ZVC03」は300粒入りで、約2~3年分。実勢価格は3,600円(税抜・編集部調べ)。

ジアイーノの側面を開けたところ、上に塩タブレットの瓶置き場、その下に水タンク、その下のトレイで次亜塩素酸水が生成される
トレイ内部。生成された次亜塩素酸水が見える
トレイの左側、穴の空いた壁の内側に電極が内蔵され、ここで次亜塩素酸水を生成する
トレイを引き出すと、奥にフィルターが見える
トレイを完全に引き出したところ
引き出したトレイから、フィルターを外したところ
本体上面の操作パネル
専用の「塩タブレット」