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パナソニック、次亜塩素酸水溶液が空間に付着したアデノウイルスの抑制効果99%以上と発表
2019年5月30日 06:15
パナソニック エコシステムズは、「次亜塩素酸水溶液」から揮発した有効塩素成分に、空間内に付着したアデノウイルスの抑制効果があることを検証したと発表した。
アデノウイルスは、風邪様の症状を起こすウイルスの一種。風邪様症状のほか、プール熱(咽頭結膜熱)、流行性角結膜炎などの原因としても知られる。飛沫感染、直接接触などで感染するにもかかわらず、消毒剤への抵抗性が強い点が特徴。
今回の検証は、北里環境科学センターと同社によってなされ、次亜塩素酸水溶液を用いた装置は、回転式の除菌フィルターへ約10mg/Lの次亜塩素酸水溶液を含浸させ、3m3/分の風を当てるというもの。
試料となるアデノウイルスは、シャーレへ試験ウイルス液を2μlずつ5箇所に滴下して30分乾燥させた後、約25m3(約6畳)の空間で、装置から約1.5m離れたところに設置。1~6時間経過したシャーレに残ったアデノウイルスを各作用時間ごとに7日間培養した結果、60分で99%以上の抑制効果が確認できたという。
次亜塩素酸水溶液は、食塩水を電気分解することで生成される。「ジアイーノ」は、水道水と専用の「塩タブレット F-ZVC03」を電気分解して生成される次亜塩素酸水溶液を利用した、空間除菌脱臭機。食塩水内のナトリウムイオン(Na+)と塩化物イオン(Cl-)を電気分解し、次亜塩素酸(HOCl)を発生させ、この次亜塩素酸水を吸ったフィルターにファンで空気を送ることで、部屋に次亜塩素酸が拡散する仕組みを採用する。