年末特別企画

わが家の暮らしを変えた3つの家電たち【私の2022】

毎年、数多く登場する家電の中から、2022年に愛用している3つの製品を紹介します

今年もたくさんの魅力的な家電がリリースされました。年間1,000アイテムくらい家電をチェックしている私ですが、心底惚れ込んで自宅で愛用するまでになるものは限られます。

そんな中、2022年にわが家にやってきて、暮らしを変えたと言っても過言でないほどの家電を3つ、愛と感謝を込めてご紹介したいと思います。

ついにお気に入りのロボット掃除機に出合えた幸せ【執事みたいなルンバ j7+】

アイロボット「ルンバ j7+」(写真は編集部撮影のもの)

これまで数多くのロボット掃除機に触れ、その賢さや掃除能力の進化に驚嘆してきたはずなのに、レビュー用に借りては返すという感じで、自宅で本当に使いたいと思う一台に巡り合ったことはなかったのでした。ルンバ j7+に出合うまでは。

その理由の1つはデザイン。ロボット掃除機は、掃除をしている時間以外は、充電台に鎮座しているわけなのだから、その姿がインテリアに馴染むかどうかはかなり重要だと思っています。ルンバ j7+は、自動ゴミ収集機能付きの充電台「クリーンベース」が横長タイプに設計されていて、縦に細かいスリットが入ったパネルやレザー調のプルタブを備え、上質感のある佇まいがとても美しいのです。

もちろん、清掃性の高さも抜群。ロボット前面に搭載されたカメラにより、コードやスリッパなどの障害物を識別して回避し、正確にマッピングした家の中を無駄なく、やり残すことなく掃除をしてクリーンベースに戻っていきます。迷子になることも、何かのケーブルが巻き込んで運転がストップしてしまうというようなこともありません。ゴツンゴツンと家具にぶつかったりせず、時折、何か考えるように立ち止まりながら、目指すべき場所があるかのように進む様子に、まるで意思のある人間のようだと感服します。

アプリではお手入れのタイミングや方法のほか、ブラシやフィルターなど消耗品の取り換え時期などもカウントダウンして知らせてくれるのも便利。ルンバ j7+は、掃除を安心して任せられる”優秀な執事”のような存在だと思っています。

現在は試用のため、床拭き機能も加わった「ルンバ コンボ j7+」に置き換えて使用中。デザインはほぼ同じです。マップを共有できるので、このように新モデルを使うときにもスムーズなのは便利。せっかくゴミ収集機能があるのに、毎回モップを付けたり水を入れたり捨てたりという手間がかかる水拭き機能は、わが家には不要かなと思っています。

現在は試用のため、床拭き機能も加わった「ルンバ コンボ j7+」に置き換えて使用しています

リビングで観葉植物と並ぶインテリアに馴染む空気清浄機【家具みたいなノーブル】

韓国の生活環境家電メーカー、コーウェイが手掛けるハイクラスの空気清浄機「NOBLE(ノーブル)」が日本にやって来たのは今年春のこと。世界4大デザイン賞を席巻し、グランドスラムを達成したノーブルの佇まいが印象的で、いち早くお借りしたのですが、そのままわが家で使うことになりました。というのも、わが家のリビングに置く空気清浄機としてあまりにぴったりだったから。

リビングのパキラと珈琲の木の間が定位置になっているCOWAYの空気清浄機「ノーブル」

観葉植物(パキラと珈琲)の間にしっくりと馴染んでまるで家具のよう。どの角度から見ても同じ印象で“背中のないデザイン”なのが素敵なんですよね。

可動式の天板が全体循環モードでは水平になり、前面集中モードでは後ろに傾き、背面間接モードでは前方に傾き壁に風を当てるというように、ニーズや空気環境(汚れなどの状態)に応じで気流を変える様子が「お、働いてくれているな」と感じられてうれしくなります。

こうした気流制御に加えて強力な浄化性能を発揮するのが独自のフィルターシステムです。4方向360度から吸引した空気の汚れをステップ別フィルター(プレフィルター/カスタムフィルター2種類/脱臭フィルター/抗菌GreenHEPAフィルター)の組み合わせでとことんきれいにしてくれます。

空気環境を示すLEDも本体上部の一画だけが光り、とてもスマート。タイルのような優しい手触りの天面に指で触れるとさりげなく表示が出てきて、ピン! というさりげない音がするのも素敵です。

可動式の天板が空気状況に応じて向きを変え、部屋の空気を循環させます。写真の状態はエアポップアップが後ろに傾き、前方に集中して風が吹き出す前面集中モード

歯磨きの後、使わずにいられない口腔洗浄器【家族で愛用中のジェットウォッシャードルツ】

水流の力で歯ブラシでは届かない部分の汚れまで強力に除去する口腔洗浄器“ジェットウォッシャー”は、当時の松下電工から初代モデルが誕生してすでに43年になり、パナソニックの中でも歴史ある商品カテゴリーなんですよね。実は、この製品のことは知っていたものの使ったことがなく、何か特別な人が使うもののように思っていました。

ノズルを付け替えて家族で愛用しているパナソニックの口腔洗浄器「ジェットウォッシャードルツ EW-DJ75」

ところが今年4月に開発チームがある同社の彦根工場に取材することになり、開発のご苦労や「一度使い始めると手放せない」とコアな愛用者が多いという話に興味津々となり、まずはハンディタイプを使ってみたのでした。

歯ぐきに優しく、節水性も高い独自技術の超音波水流によって、歯周ポケットや歯間の汚れまでしっかり洗浄できることにびっくり。何より、歯を磨いたはずなのにこれを使うと何かしら口の中から出てくるのですよね。「え? これを使わなかったらどうなるの?」という感じです。

その後でフラッグシップモデルとなる据え置きタイプの「ジェットウォッシャードルツ EW-DJ75」を購入した理由は、タンクが大容量なだけでなく、ハンディとは違ってハンドルの部分が軽く、口の中で自在に動かせるという別格の使いやすさがあるから。水圧レベルも10段階から選べますし、水が飛び散りにくくて洗面台を汚さないで使えるのもいいなと思います。

歯間ブラシやフロスを使う人も多いですが、そういう消耗品を使わずとも、はがれた汚れを洗い流してすっきりできるのはサステナビリティの考え方にも合うというもの。実は、これを使うようになってから、2~3カ月に一度クリーニングと検診のために通っているデンタルクリニックでもほめられるようになりました!

神原サリー

新聞社勤務、フリーランスライターを経て、顧客視点アドバイザー&家電コンシェルジュとして独立。現在は家電+ライフスタイルプロデューサーとして、家電分野のほか、住まいや暮らしなどライフスタイル全般の執筆やコンサルティングの仕事をしている。モノから入り、コトへとつなげる提案が得意。企画・開発担当者や技術担当者への取材も積極的に行い、メーカーの現場の声を聞くことを大切にしている。 テレビ・ラジオ、イベント出演も多数。