家電製品ミニレビュー

キングジム「うらぽか FH27」

~足裏ポカポカで、全身もポカポカ温まった!
by 小林 樹
キングジム「うらぽか FH27」

 少し前のこと、足裏マッサージに行ったら、「肝臓のところが凝ってますよ。昨日結構飲んだでしょ」と聞かれ、ギクッ。まさに、おっしゃるとおり、月曜から飲んでました…ごめんなさい。そのマッサージ師さんいわく、足裏には無数のツボがあり「足の裏は全身の各器官や機能につながっている」のだとか。どうやら、足裏に嘘はつけないみたいだ。

 本日紹介するキングジムの「うらぽか FH27」(以下、うらぽか)は、その足裏をダイレクトに温める暖房器具だ。これなら、足裏を暖めることで全身の血行をよくし、数年来悩まされている冷え性ともおさらばできるかもしれない。冬の間の補助暖房としても良さそうなので、使ってみることにした。


メーカーキングジム
製品名うらぽか FH27
希望小売価格7,329円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格5,557円

 うらぽかは、会社や家庭の机の下に置いて、本体の上に足を乗せて使う小型暖房器具である。本体サイズが300×227×132mm(幅×奥行き×高さ)、質量は約1.5kgとコンパクト。石英管ヒーター部がやや傾斜しており、足が乗せやすくなっている。平べったい形なので、蹴っ飛ばして倒してしまう心配もない。足元に置いても邪魔にならないと思い、オフィスで使うことにした。

ヒーター部本体裏
パッケージ正面パッケージ横には、デスクワークする女性の絵が描かれていた

 パッケージだけ見ると、女性向けの商品のようだが、本体は白とブラウンを基調にしたデザインで落ち着いた印象。これなら、年齢や性別を問わず使えそうだ。

 さっそく机の下にセットしてスイッチをいれる。コード長さは約1.4mあるので、電源をとるのは難しくない。

 スイッチを入れるまでに2段階あって、まずサイドの黒いボタンをオンにする。すると、赤いランプが点灯する。次に、本体中央上部の白いボタンを2秒間長押し。緑のランプが点灯して、発熱が始まる。

机の下に置いてみたオフの状態の、中央のボタンとランプ
サイドの黒いボタンをオンに赤いランプが点灯。スタンバイOK次に白いボタンを2秒間長押しすると、緑のランプが点灯し、発熱が始まる

 最初は、全く物音もしないし、温まってもこないので、ちゃんと動作しているのか心配になったが、4、5分すると、どんどんヒーター部が熱くなってきた。

 そこで当然のことだが、靴を脱ぐ必要がある。靴を履いたままでは、足の裏でヒーターの熱を感じることができない。ブーツを履く機会の多い女性には面倒なことだ。足がにおったらやだな、靴脱いでるときに先輩に呼ばれたらやだな、などと色んな思いが交錯したが、ここではひとまず、靴を脱いで足を乗せてみた。

23.5cmの足がちょうど乗るサイズ。面倒だが、靴を脱がねばならない足を乗せてみた。本体の傾斜が足を乗せるにはちょうどいい適度に足裏を動かして、低温やけどを予防

 足を乗せてみると、高さはちょうど良い。ヒーター部の暖かさが、タイツ越しに足裏にじんわり伝わってくる。足裏をぽかぽか暖めるから、“うらぽか”なんだなぁ、と妙に納得。ずっと乗せっぱなしでいると熱いので、うらぽかの上で足を組んだり、指を曲げたり、開いたり。うらぽかに足を乗せてることに気を取られず、自然に過ごせた。

 動作音もない。非常に静かなので、静かなオフィスや集中したい勉強机の下にはもってこいである。

 ただ、暖かくなるまでの4、5分が、意外と長く感じる。また、温度やタイマーの設定はできず、スイッチをいれたままにしておくと、自動で3時間でスイッチが切れるようになっている。スイッチをつけるたびに机の下にしゃがみ込まなくてはいけないのも、面倒といえば面倒である。

 それでも、1カ月近く使っていると、例年ほどひどい冷えは感じずに済んでいる。もちろん、この冬が暖冬ということもあるかもしれないが、いつもは秋になったらすぐに暖房をつける程の冷え性だったので、その差は明らかだ。足の裏を温めるだけで、こんなに全身の体感温度が違うんだなぁ、と実感することができた。冒頭でマッサージ師さんが話していた「足の裏は全身の各器官や機能につながっている」という話もまんざらではない。足元の冷えと、全身の血行の悪さはやはり繋がっていたのだ。うらぽかを使っていると、足を少しあげた状態になるので、足のむくみも軽減された気がする。

 特に役立ったのが、冷たい雨の日に、凍えた指先を靴下ごと乾かして暖めてくれた時だ。先日、同じような足元用の暖房器具として、パナソニックのセラミックファンヒーターを取り上げた。ファンヒーターだと靴を脱がなくても一定の効果があるが、風が温まるまでの常温の風がスースーして冷たかった。その点、うらぽかなら、ヒーター部から直接暖をとれる。ファンヒーターと違い、靴を脱がねばならないぶん、そういうメリットもあるのだ。

 嬉しいのは、一日の電気代がわずか5.3円で省電力ということ。補助暖房ならコストが抑えられるに越したことはない。

 最後に確認だが、足元暖房器、というより足裏暖房器なので、足全体の暖房を期待すると肩透かしをくらうことになるだろう。膝上・膝下まで暖めたい人にはオススメしない。

 補助暖房として、足裏をピンポイントで暖めたい人や、辛い冷え性の人には、頼りになるはずだ。





2010年12月16日 00:00