家電製品ミニレビュー
アイリスオーヤマ「efeel デスクヒーター DEH-45-T」
~オフィスでこたつ気分が味わえるデスクヒーター
by 正藤 慶一(2013/1/29 00:00)
毎日寒い日が続いている。外が寒いのは当たり前なので仕方がないが、オフィスの中まで寒いのには困った。
もちろんオフィスでは暖房をしているが、政府が定める節電期間中ということもあって、エアコンの設定温度は控えめ。そのため、フロア隅の我がデスク周辺には暖気はなかなか届かない。最近では社内でもコートを着る始末だ。
これはどうにかしなければいけない、何かデスクで暖まれる製品はないのものかと探したところ、アイリスオーヤマの「efeel デスクヒーター DEH-45-T」を見つけた。
これはデスクの裏側に取り付けることで、デスクに座りながら足を暖めるヒーターだ。デスクの下に置いて足元を暖める製品は過去に何度か紹介したが、これはデスク内の天面から足を暖める点が特徴となる。珍しいパネルヒーターなので、試してみよう。
メーカー | アイリスオーヤマ |
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製品名 | efeel デスクヒーター DEH-45-T |
購入場所 | ヨドバシカメラ |
購入価格 | 5,980円 |
パッケージ内容は極めてシンプル。サイズが460×360×30mm(幅×奥行き×高さ)の薄型パネルヒーター1枚と、ヒーターの熱を閉じ込めるフリースカバーが1枚だけだった。パネルヒーターには電源コードが付いており、これをコンセントに差し込んで、ヒーターが発熱することで暖が取れる。ここまでなら極めて普通のパネルヒーターだ。
しかし、設置方法が特徴的。パネルヒーターの発熱面の裏側には、4つのマグネットが付いており、これをデスクの天面(裏側)に取り付ける。ヒーターがデスク内に上から下へ熱を送ることで、デスクに座りながら暖が取れるというわけだ。
パネルをデスクに取り付ける前に、付属のフリースカバーをパネルにかぶせておく。カバーは一部がメッシュになっており、このメッシュがマグネット面の上になるように、かつマグネットが見えるように取り付ける。こうしないと、パネルがうまく机に固定できない。
フリースを装着したら、机の裏側にパネルを取り付ける。マグネットは強力なので、デスクに添えるだけでガチッと固定してくれる。操作性を考えて、パネルの電源スイッチが手前に来るように設置する。電源コードをコンセントに入れて、スイッチをONにすれば、運転が始まる。
電源スイッチをONにした数秒後から、足のももの部分が暖かくなった。ヒーターと足のスキマは約5cm前後離すようにと説明書にはあったが、それだけ離しても十分に暖かい。ヒーターの熱が直接当たるもも上部が最も暖かいが、ヒザやももの裏側など、ヒーターから少し離れている部分も暖かさが感じられた。薄いため、足の邪魔にもならない。
また、過剰な熱さを感じることもなかった。ワットチェッカーで消費電力を見てみると、最大でも90Wに届くか届かない程度で、十分に温かくなったら出力を1W程度に抑えて運転している。この程度の消費電力なら、電気代も心配するほどではないだろう。また、運転音はほとんど聞こえない。
これだけ少ない消費電力で暖まれるポイントは、この付属のフリースにある。試しにフリースを取り外して使ったが、暖かさは弱まり、膝やももの裏側などは寒さを感じてしまった。フリースは、ヒーターが発した暖気を閉じ込める、コタツのような効果があるようだ。
本製品を使いはじめてからは、不快な寒さを感じることはなくなり、オフィス内でコートを着ることもなくなった。足元の一部が温められるだけで、だいぶ体感温度も高くなるようだ。さすがにつま先までは暖気は届かないが、送風ファンなどは搭載されていないのだからこれは仕方ない。
しばらく使っていると、電源がONなのにまったくヒーターが温かくなっていないことに気づいた。一瞬“故障か?” と思ったが、実はコレ、3時間の自動OFF機能が作動している。3時間というとやや短いようにも思えるが、誰もいない休日のオフィスで、延々ヒーターが熱を放ち続けるよりも遥かに安全だ。電源を切ってONにし直せば、すぐに復旧する。
運転はON/OFFのみで、温度調節はできないが、温まりすぎたら電源をOFFにすれば良い。フリース内に残った暖気で、しばらく暖さは持続する。
難点としては、マグネットを使用するため、スチール製の机での使用が前提となることか。天面が木製の場合は、付属のネジと粘着テープ付きのマグネットも同梱されるが、これを使うには、ネジで机に穴を開ける必要がある。ちなみに、自宅のデスクの天面はガラス製のため、ネジでもマグネットでも取り付けられなかった。
また、今回は天面のスペースが狭かったため、デスクの引き出し部に取り付けたが、マグネットの位置は引き出しの表面積にギリギリ合うサイズだった。購入前はデスクの材質、取り付け面積を確認しておきたい。なお説明書では、引き出しに取り付ける際の注意として、キャッシュカードなど磁気に弱いもの、熱に弱いものを引き出しに入れない旨が記されている。
もう1つ、これはとても細かいことだが、できればデスク右側、あるいはデスク奥もコンセントがあることが望ましい。というのも、電源コードはデスク正面から右側に出ているため、デスク左側のコンセントに接続すると、コードはデスクを一跨ぎして接続することになる。実際、コードが邪魔で、イスに座る際やデスクを掃除している最中に、パネルがガタッと外れることが何度かあった。
いろいろ気になる点はあるものの、今では我がデスクに欠かせない暖房器具になった。オフィスや自宅で上着を着込み、凍えながらパソコンデスクで仕事をしている方は、本製品でこたつ気分を味わいながら仕事してみてはいかがだろうか。