家電製品ミニレビュー

ふわふわかき氷も、削ったマンゴーもおいしい! 2種類の食感が楽しめる贅沢かき氷器

 バリエーションが豊富な最近のかき氷は、甘い氷をふわふわに削ったもの、フルーツをふんだんに飾ったもの、削った果物をトッピングしたものなど、様々だ。都内には人気のかき氷店が軒を連ねるが、暑い中並ぶのは躊躇する。でも食べたい! そこで、ツインバード工業の「フローズンスイーツメーカー KI-DF85G」を使ってみた。

ツインバード工業「フローズンスイーツメーカー KI-DF85G」
メーカー名ツインバード工業
製品名フローズンスイーツメーカー
型番KI-DF85G
価格(編集部調べ)4,260円

「シャリシャリ&ふわふわ」2つの食感のかき氷が作れる

 KI-DF85Gは、「カッター刃調整つまみ」で、氷の削り具合を変えられる点が特徴。「細かく」側に回すと、刃の高さが低くなって氷を薄く削れ、ふわふわとした氷が出来上がる。一方、「粗く」側に回すと、刃の高さが高くなり氷を粗く削れ、シャリシャリとした氷が出来あがる。

 削れるのは、通常の氷だけでなく、牛乳やジュースなどで作った氷や、凍らせた果物もOK。ふわふわとしたタイプの氷に仕上げるには、付属の専用製氷カップで凍らせたものを使用する必要がある。製氷皿などで作った一般的な角氷を削ることも可能だが、その場合はシャリシャリとした氷しか作ることができない。

本体、本体ベース、専用の製氷カップが3つ、レシピ集などが同梱する
本体サイズは96×310mm(直径×高さ)で、重量は約870g。500mlのペットボトルと比較すると大きさがよくわかる。使う時は両手で持って操作する
本体上部に電源スイッチを搭載しており、押している間だけ動作する仕様だ
本体底面にあるダイヤル式の「カッター刃調整つまみ」を回して、氷の削り具合を変えることができる

 今回は専用製氷カップを使って、ミネラルウォーター、ぶどうジュース、練乳と牛乳を合わせたものの、3種類の氷を作ってみた。専用製氷カップの内側の線に合わせて材料を入れ、4時間以上凍らせる。専用製氷カップの大きさは69×62mm(直径×高さ)。容量は100mlだ。

3種類の氷を作った。天面に凹みがある。ミネラルウォーターで作った氷
ぶどうジュースを凍らせたもの
練乳と牛乳を合わせた氷

 氷を削るときは、まずカッター刃固定板の上にインナー氷ケースをのせる。インナー氷ケースの中に、専用製氷カップで作った氷をセット。氷の上に氷押さえ板をのせ、氷ケースをセットして本体上部を接続し、スタートする。

カッター刃を上にしてインナー氷ケースを設置。凹みのある面を上にして氷を入れる
氷押さえ板をのせ、氷ケースと本体上部をセット
回転軸にスプリングがついていてセットしにくいので、氷ケースと本体上部の印を合わせながらセットするのがコツ
氷を削っているところ
構造上、5mm程度の厚さの氷が残ってしまうそう
ぶどうジュース氷×シャリシャリ

 まず試したのは、ぶどうジュース氷。電源プラグをコンセントに差し込み、器の上で電源スイッチを入れる。シャリシャリ食感にするために、削り方は「粗く」に設定。

 実際に食べてみると、粒感がありシャリシャリとした食感が楽しい。ジュースでつくっているので、シロップをかけた時よりも味が濃く、満足感のある仕上がりになった。アルコールなどを使ってカクテルなどにしてもよさそうだ。

ぶどうジュースで作ったかき氷は色鮮やか
氷の粒感を感じられ、ぶどうそのものの味わいを楽しめる
練乳氷×ふわふわ

 続いて、練乳と牛乳で作った氷で、ふわふわのかき氷を作ってみた。材料を入れただけでは二層になってしまうので、材料をしっかり混ぜてから凍らせた。冷凍庫から出したばかりだと氷が取り出しにくいので、周りが少し溶けてから取り出した。

 ふわふわ食感は、最初から「細かく」に設定してしまうとカッターの刃が氷にあたらず空回りしてしまうので、はじめは「粗く」に設定し、その後少し「細かく」側に刃を調整した。削り始めると、「これこれ! これが作りたかった!」と思わず声が出るほど、空気を含んだふわふわの氷が出来上がった。

 食べてみるとなめらかですっと溶けて、ミルキーなおいしさが口の中に広がった。ふわふわで優しい口どけのかき氷は、これだけで立派なデザート。ちょっと贅沢な気分になる。

羽のようにふんわりした氷は口に入れるとすっと溶ける

果物の食感も楽しめる! 冷凍マンゴーを削ってみた

 最後は、ミネラルウォーターで作った氷に、凍らせたマンゴーを削ってトッピングしたものを作った。実は、ずっと楽しみにしていたのが、この「果物を削る」というレシピ。果物を上手に削るコツは、2~3cm角に切った果物をしっかりとカチカチになるまで凍らせること、そして氷押さえ板が傾かないように材料を入れていくことだ。

 削ったマンゴーは、最初はシャリシャリしているが、食べていくうちに溶けて果物っぽさを感じることができ、2つの食感が楽しめた。

カチカチになったマンゴーを敷き詰めていく
「粗く」に設定してスタートすると、マンゴーが削れていく
削った果物はそのまま食べても、トッピングに使っても楽しい

 出来上がったかき氷は、贅沢でまさに「デザート」と言える仕上がり。ふわふわとした食感のかき氷はくせになるし、こんなおいしいものが自宅でいつでも食べられるのはうれしい限り。しかし、いくつか不満点が残る。まず、パーツが多い。

 慣れるまで説明書をみながら組み立てる必要があり、順番が分からなくなったり、パーツを忘れてしまうことがあった。また、使用後洗うことを考えると、もう少し点数が少ないとうれしい。一方で、一つひとつのパーツが大きめなのは洗いやすいと感じた。

部品を分解すると、本体ベース、カッター刃固定板、インナー氷ケース、氷押さえ板、氷ケース、本体の6つに分かれる
使い終わったあとは、パーツを分解して洗浄する。ダイヤル部分などに甘い氷などがこびりつくので使用後すぐに洗うのがオススメ

 また、削るときは少しコツがいる。慣れるまでは専用製氷カップで作った氷でもうまく削れないことがあり、失敗してやり直している間に肝心の氷が少しずつ溶けてしまった。氷を入れなおしたり、本体を持つ高さを変えたりして、何度か作っているうちに、失敗は少なくなったが、上手に削れるようになるまでは慣れが必要だ。

 いくつか気になる点はあっても、食感を選べて、いろいろな材料でフローズンデザートが作れるのはやはり楽しいもの。特に、ふわふわのかき氷と、削った果物はぜひ味わってもらいたい。ちょっと贅沢なデザートを楽しみたい! という人にオススメの製品だ。

伊森 ちづる