家電レビュー

パナの3万円台オーブンレンジ、トーストも魚も裏返さずおいしく焼けた

パナソニック「オーブンレンジ NE-FS2E」

電子レンジは、多忙な現代人の食卓を支えてくれる便利なキッチン家電です。筆者は単機能タイプを使っているのですが、食品を温めたり、解凍したりするだけでなく、ほかの使い方ができたらと思うことも。

揚げ物を温め直すとベチャッとなってしまったり、パンをリベイクできなかったり、というのは電子レンジあるあるです。オーブントースターを購入して、単機能レンジと併用すれば、こうした悩みを解決できるものの、家電を増やしたくない……。

そんな“困った”を解決してくれるのが、パナソニックの「オーブンレンジ NE-FS2E」です。オーブン、グリル、トーストなど多機能でありながら、シンプルで洗練されたデザイン。操作性も良く、何かと忙しい現代のライフスタイルにマッチする秀逸なアイテムでした。直販価格は32,670円。

今回、実機を借りることができたので、実際に使用して分かったリアルな感想や、良かった点、少し気になったポイントまでを詳しく紹介します。

裏返さずにトースト両面が焼ける多機能型

本機は食品の温めのほか、オーブン、グリルなどの機能を搭載した多機能型のキッチン家電です。庫内容量は15Lで、キッチンスペースにコンパクトに設置できます。

特徴的なのは、食パンを裏返すことなく、トーストの両面がきれいに焼き上がるところです。

トーストの両面がきれいに焼き上がる

一般的なオーブンレンジでトーストを焼くときは途中で裏返す必要があり、これが地味に面倒。一方、本機ならボタンを押して、でき上がるのを待つだけ。途中の裏返し作業が不要なので、特に忙しい朝の時間帯は助かります。

両面焼きトーストを調理する際は、付属の角皿(アルミ製)を使用します。

付属の角皿

本機は、電源プラグをコンセントに差し込み、ドアを開けると電源が入る仕組み。電源が入ると、庫内灯が点灯します。

ドアを開けると電源が入る

ドアを開け、食パンをのせた角皿を底面に置き、操作部に配置された2つのダイヤルのうち、正面に向かって左側のダイヤルを回して“トースト”に合わせたら、「スタート/決定」と書かれた右側のダイヤルで該当する厚さ(枚切)を選び、“決定”を押します(4・5・6・8枚切からいずれかを選択)。

食パンをのせた角皿を底面に置く
本機の操作部
左ダイヤルを回して“トースト”に合わせる
右ダイヤルで該当する厚さを選ぶ

厚さを選んだら、再び右ダイヤルを回し、調理する食パンの枚数を選択します(1枚または2枚)。枚数を選び、“スタート”を押すと調理開始。スタートの後、約14秒の間、右ダイヤルを回して、好みの仕上がり(弱~強)を設定することも可能です。

右ダイヤルで食パンの枚数を選択
“スタート”を押すと調理開始
好みの仕上がり(弱~強)を設定できる

あとは焼き上がりの合図を待つだけ。調理中はほったらかしでOKなので、時間を有効に使えます。

調理中はほったらかしでOK

実際に6枚切り食パンを焼いたところ、焦げることなく、両面がきつね色に焼けた香ばしいトーストが6分ほどででき上がりました。

食パンの裏側(角皿に接していた面)にもしっかり焼き目が付いていて、外はサックリ、中はモチッとしたおいしいトーストを楽しめました。

裏側(角皿に接していた面)にもしっかり焼き目が付いた

食パンの両面焼きを可能にしているのは、上下から効率よく加熱できるためです。コンパクト設計により、上面の管ヒーターと食パンの距離が近いのに加えて、熱伝導に優れたアルミ製の角皿が下ヒーターで加熱されることで食パン裏面に熱がダイレクトに伝わり、裏返さなくても両面がこんがり焼ける仕組みです。

上面の管ヒーター
上下から効率よく加熱できるため、両面焼きが可能

ちなみに、冷凍した食パンも同じ要領でおいしく焼けました。また冷凍のまま調理しても、両面に焼き色が付きます。

冷凍食パンをそのまま調理できる

冷凍した食パンを焼くときは、左ダイヤルをトーストに合わせたときに、すぐ横に配置されている“冷凍もの”ボタンを押すのがポイントです。ボタンを押すと、表示部に“冷凍もの”を示すアイコンが表示されます。

冷凍食パンを焼く場合は“冷凍もの”ボタンを押す
“冷凍もの”ボタンを押すとアイコンが表示される

アレンジトーストは自動メニューで! もちろん裏返しなし

トーストの両面を焼くことができる本機は、ピザトースト、目玉焼きトーストなどのアレンジレシピも手間なくおいしく仕上がります。

アレンジトーストもおいしく仕上がる

通常のトーストと同様に付属の角皿を使用しますが、アレンジトーストの場合は“トースト”ではなく、 “自動メニュー”で調理します。

角皿に食パンをのせ、具材をトッピングしたら、庫内の中段にセット。庫内側面に付いている角皿受けに、角皿上部のフチをのせるように置くと、底面から少し浮いた状態になります。

庫内の中段にセット
角皿受け
底面から少し浮いた状態

“自動メニュー”は、左ダイヤルを「あたため/メニュー」に合わせてから、右ダイヤルを回してメニューを選ぶ仕組み。メニューの内容は、付属の取扱説明書、または庫内底面手前の一覧で確認できます。

左ダイヤルを「あたため/メニュー」に合わせる
メニューの内容は庫内底面で確認できる

アレンジトーストは“自動メニュー12”なので、右ダイヤルを回し、数字を12に合わせてから決定ボタンを押します。焼く枚数を1または2から選び、再び決定ボタンを押せば調理がスタート。通常のトーストと同じように、仕上がりの強弱を選びたい場合は、スタート後14秒間のうちに、右ダイヤルを回して設定します。

アレンジトーストは“自動メニュー12”

なお、自動メニューを選択すると、角皿を使う調理の場合は、置く位置(“下置”あるいは“中段”の文字)が表示部に点灯します。どちらに置くか迷ったときに、表示部で確認できるのが良いと思いました。

表示部で角皿を置く位置を確認できる

自動メニューの実力を確かめるべく、試しにピザトーストを作ったところ、表面が焦げることなく、中までしっかり火が通り、できたてアツアツをおいしく食べられました。

ピザトーストに挑戦
中までしっかり加熱されていた

欲張って具材をたくさんのせたのですが、内部までちゃんと加熱されており、焼き立てを食べるとヤケドしそうなほどでした。

裏面を確かめると、香ばしい焼き目も付いていました。

裏面にも香ばしい焼き目が付いた

オーブントースターでピザトーストを作ると調理時間が読みにくく、表面が焦げたり、中までうまく火が通らなかったりなどがあるため、見張っていないといけませんが、本機を使えばその必要はなし。スタートボタンを押したら、あとは完成を待つだけなので、自動メニューは本当に便利だと思いました。

付属の角皿で「焼き魚」がふっくらジューシーに仕上がる!

アレンジトーストと同様に、付属の角皿を使った自動メニューに「焼き魚」があります。本機を使うと、フライパンやグリルを使うことなく、手軽に焼き魚を楽しめるのも魅力だと思いました。

焼き魚を作るときは、自動メニューの20を選びます。

調理する際は、魚の切り身を置いた角皿を中段にセットし、焼き魚メニューを選んでスタートボタンを押します。トースト調理と同様に、好みの仕上がり(弱~強)も設定可能です。

魚の切り身を置いた角皿を中段にセット
焼き魚メニューを選んでスタートボタンを押す

塩鮭の切り身を調理したところ、表面にほどよく焼き色が付き、見た目もおいしそうな焼き魚ができ上がりました。魚の両面を確認したところ、特に角皿に接している面の方によく焼き色が付いていました。

表面にほどよく焼き色が付いた
角皿に接している面の方によく焼き色が付いた

身はふっくらジューシーに仕上がり、とてもおいしく感じました。焼き加減を気にせず、ほったらかしでも、焦げ付かずに上手く魚を焼けるのはうれしい限り。

身はふっくらジューシーに仕上がった

調理中、多少魚のニオイはしましたが、室内に充満するほどではなく、調理後にレンジの庫内にニオイがこもることもなかったです。本機で魚を焼くと、調理中のニオイが気にならず、簡単に作れる上、後片付けの手間がかかりにくいのも良いと思いました。

惣菜パンのリベイク・揚げ物の温め直しも1台でOK

本機には、角皿のほかに、脚付きの「あみ(網)」も付属。調理の際は、庫内中央、底面に置いて使用します。

付属の「あみ」

あみを使用するのは、ロールパン、クロワッサン、惣菜パンのリベイク、および揚げ物の温め直しをするときなどです。

惣菜パンのリベイク、揚げ物の温め直しをするときなどにあみを使用

左ダイヤルでそれぞれ「パンあたため(クロワッサンのアイコン)」、「フライあたため(フライのアイコン)」を選択します。

パンあたため(クロワッサンのアイコン)
フライあたため(フライのアイコン)

買ってきたロールパン、クロワッサン、カレーパンやウインナーパンなどの惣菜パンをオーブントースターで温め直すときは、ちゃんと見ていないと焦がしてしまいがち。また、外は焦げているのに、中まで温まっていないということもあります。

一方、本機を使うと、買ってきたパンを焦がすことなく、中までホカホカにリベイクできます。しかも、スタートボタンを押した後はほったらかし調理できるので、見張っている必要もありません。

市販のカレーパンのリベイクを試したところ、加熱ムラがなく、中までしっかり火が通っており、さらに外側が焦げることもありませんでした。

カレーパンの外側が焦げなかった
中までしっかり火が通った

なお、「パンあたため」機能では、種類別に自動メニューが用意されています。リベイクするパンの種類によってメニューを使い分けることで、それぞれに適した仕上がりに。パンの種類別の自動メニューは、右ダイヤルを回すことで選べます。該当する数字を選び、決定ボタンを押すと初期設定の加熱時間が表示されますが、このときに右ダイヤルを回して、時間を変更することも可能です。

パンの種類別の自動メニューが用意されている

リベイク時に具材が落ちやすいパン、油で揚げているパンなどは、あみの上にクッキングシートを敷いて調理します。これにより、庫内が汚れるのを防止できます。

1つ気になったのは、パンの下側、つまりクッキングシートに面している側が、油や水分でベチャッとなりやすい点。リベイクしたカレーパンは、焦げなくて良いと思ったのですが、下側がしなしなしていたのが少し残念でした。

揚げ物を温め直した際も同じように、クッキングシート側がしなっとしていました。

クッキングシートに面している側がしなっとしていた

そこで、一度加熱した後、上下をひっくり返して再加熱してはどうかと思い、実際にコロッケの温め直しを試したところ、全体がサクッと仕上がり、中までアツアツの揚げたてのようなおいしさを楽しめました。

上下をひっくり返して再加熱すると、全体がサクッと仕上がり、中までアツアツに

惣菜パンも含め、油分が多い食品を加熱する際は、一度裏返して加熱することで、よりおいしく食べられると思いました。

裏返して加熱することで、よりおいしく食べられる

ちなみに、「フライあたため」でも、種類別の自動メニュー(6:フライ、7:から揚げ)があり、調理時間の設定も可能です。

サッとひと拭きするだけ! フラット庫内でお手入れラクチン

本機はお手入れが簡単なのも魅力です。

庫内はターンテーブルのないフラット仕様。凹凸がないため、ふきんでサッと拭くだけで、簡単にお手入れできます。付属の角皿とあみは丸ごと水洗いできるので、使用のたびにお手入れすれば、常に清潔に使えるのも良いと思いました。

お手入れしやすいフラット仕様の庫面

今回、パナソニックの「オーブンレンジ」を実際に使用して、シンプルな食品の温め機能から、おまかせでもちゃんとした一品に仕上げてくれる自動メニューまであること、直感的に操作できるダイヤル、日常的にメンテナンスしやすい設計など、総合的に見て、かなり秀逸だと感じました。

本記事で紹介したメニューのほかにも、さまざまなレシピの調理に対応しており、食事作りが1台で事足りるといっても過言ではありません。

さまざまなレシピの調理に対応

レンジ/オーブン/グリル機能は、手動で設定して使うことも、もちろん可能です。したがって、お料理やお菓子作りにこだわる人も満足できるキッチン家電だと思いました。

食品を温めるだけの単機能電子レンジに物足りなさを感じている、毎日の食事を少し贅沢に楽しみたいといった人にもおすすめです。

毎日の食事を少し贅沢に楽しみたい人におすすめ
野本 美樹