老師オグチの家電カンフー

ちいかわ家電は酒のつまみ家電! ラッセルホブスの小さめホットプレートで呑む

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです
ラッセルホブス「キュービックホットプレート 3200JP」

お酒を飲む免許を取得してから30数年が経過しました。軽微な(?)事故や違反は数知れませんが、それでも一応、人生破綻せずに生きております。実に運がいい。

ここ10年ほど調理家電カテゴリーのトレンドは、コンパクトなホットプレートなどをはじめとする「なんか小さくてかわいい」家電、略してちいかわ家電です。基本的に、一人暮らしなど少人数世帯を対象とした製品ですね。

9月に発売されるラッセルホブスの「キュービックホットプレート」も、少人数世帯向けのちいかわ家電ですが、いやこれ酒飲み家電として実に優秀なのではと、つまみを作って食べて(飲んで)みました。

宅飲みでのつまみ作りでは何が重要か。それは、いかにイスに座ったまま作業できるかです。ガスコンロやレンジなどを使ったり、火の様子や焼き加減を確認したりするために、いちいち立ち上がっていては、お酒を飲む楽しさが半減します。小さくても義務感や不安があってはならないのです。だから、皆さん飲み屋さんで飲むのでしょう。

とはいえ、手元でお箸を動かしながら、調理の最終過程を仕上げるのは、むしろ楽しさです。磯丸水産などで「浜焼き」を経験した人ならお分かりになるでしょう。鍋料理もしかり。

さて、「キュービックホットプレート」ですが、深鍋と3種類のプレート(平面、波形、たこ焼き)があるので、つまみから締めまで、ありとあらゆる料理に対応できます。

今回、意外に良かったのはピザです。プレートのサイズ上、市販のピザが丸ごと乗りませんが、分割すれば1切れか2切れずつ焼くことができます。オーブンのように上から熱が加わらないものの、生地がカリカリに焼けるので、ビールなどとの相性は抜群です。

ちいかわ家電は酒のつまみ家電。くりまんじゅう的なおっさんが使います。ハーッ!
ピザの生地がクリスピーに焼ける
ソーセージも少量ずつベストな焼き加減に育てられる。「香薫」の本当のおいしさはホットプレートで
コスパ重視派には、魚肉ソーセージはいかがでしょう。焼くだけで倍ぐらい美味しくなり、ケチャップやマヨネーズが合います
油揚げもカリカリに

深鍋も、つまみ作りにちょうどよいサイズです。今回は市販のおでんを加熱してみましたが、目の前で保温されるので、自分のペースでつまむことができます。料理が冷めて物足りなかったり、冷めないうちに食べようと無理に食べる必要もありません。

温度調節はレバー式でざっくり。LOW〜MIDが約80〜170℃、MID〜HIが約170〜230℃、HIが約230〜250℃。加熱中はランプが点灯するので、ランプと調理中の料理を見ながら調整しよう
深鍋は意外と容量があるので、2〜3人分のおでんが加熱できる。ラーメンだろうが、焼きおにぎりだろうが、締めの料理にももちろん使えます
日本酒におでんの残り汁を注いで「出汁割り」に
今回は使用しなかったが、たこ焼きプレートでは、ごま団子も焼ける
コンパクトなので、鍋やプレートを洗うのもラクかつ収納しやすい

使ってみて改めて実感したのは、テーブルの上で邪魔になりにくく、周囲に置いたお皿などにも手が伸ばしやすいコンパクトさ。そして、飲みながら、テレビやスマホを見ながらでも、焼き加減を手元で管理できる気安さ。江戸時代の火鉢料理にも近く、お餅を焼くのも楽しそうです。「ちいかわ」で、くりまんじゅうがやっていた、焼いた餅にカラスミを乗せて海苔で巻く食べ方もやってみたいですね。

小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>