家電レビュー
生野菜がほったらかしで温かいスープに! シロカのヒーター付きブレンダーが超便利
2025年1月17日 08:05
スープやおかゆを一から手作りするとなると、時間と手間がかかります。お湯を注ぐだけ、レンチンするだけの手軽な食品もありますが、ちょっと味気ないですよね。そんなときに使いたいのが、シロカのヒーター機能付きブレンダー「おうちシェフBLENDER SM-S151」です。
オート調理に対応し、食材を攪拌しながら加熱できるので、必要な材料を入れてボタンを押せば、短時間かつほったらかしでおいしいホットメニューが完成するといいます。
硬い生野菜を使ったスムージーやポタージュがなめらかに仕上がるほか、乾燥大豆から豆乳を作れるという本機。実機を借りて、さっそくその実力を試してみました。
ヒーターを搭載したブレンダー! 約90℃以上に加熱できる
シロカ「おうちシェフBLENDER」は、ヒーター機能が搭載されたブレンダー(ミキサー)です。最大の特徴は、食材を攪拌・粉砕しながら温められること。また定格容量は800mlなので、家族の分もたっぷり作れます。直販価格は17,820円です。
従来であれば手間のかかるかぼちゃのポタージュも、本機1つで手軽に、時短で、おいしく作れます。かぼちゃを皮つきのままひと口サイズにカットし、ほかの材料と一緒にガラス製のポットに入れて蓋を閉め、ボタンを押すと30分ほどでなめらかなスープに仕上がります。スープやホットスムージーなどの温かいメニューを作るときは、調理中に約90℃以上まで加熱されるので、すぐにできたての熱々を食べられるのが魅力です。
できあがったかぼちゃのポタージュを実際に食べてみると、舌ざわりがとてもなめらかで驚きました。手間なく、簡単に作れるのに想像以上においしかったです。材料さえしっかり揃えられれば、初心者でも失敗なく手作りできるのではないかと思いました。皮つきのかぼちゃを使うことにより、素材の栄養をまるごと摂取できるのも良いですね。
なお、温かいメニューの調理が完了すると、自動で保温モードに切り替わります(調理終了後30分間)。さらに温めなおし機能も搭載されているので、別の鍋に移さなくて済むのも便利だと思いました。
独自形状の8枚刃で硬い食材もパワフルに粉砕!
硬い食材をパワフルに粉砕する秘密は、本機に搭載されたブレード(カッター)にあります。独特の形状の8枚刃タイプが採用されており、一枚一枚に角度が付いているのが特徴。このユニークな形に加え、刃の回転数を制御することで、かぼちゃのような硬い野菜のざく切りや、冷凍フルーツ、乾燥大豆なども細かく砕き、なめらかに仕上げることができるのです。
本機を使用すると、乾燥大豆から豆乳を作ることも可能。豆乳を乾燥大豆から手作りするときは、あらかじめ水に浸しておかなければなりませんが、本機で作る場合は浸水の必要はありません。乾燥大豆に水を加えてボタンを押せば、30分ほどで豆乳ができあがります。
できあがった豆乳はサラサラしていて、口当たりもなめらかでした。浸水させていない乾燥大豆から短時間で作れるので、日頃から豆乳を手作りしている人は、忙しいときでも助かると思います。
なお豆乳を作るときに、おからも一緒に作れるのもうれしいポイントです。
ちなみに、できあがった豆乳をポット内に入れたままにしておくと、成分がかたまって洗浄しにくくなるので、早めに別の容器に移すのがベターです。
豆乳に挑戦したいけれど、そのまま飲むのは苦手という人は、好きなフルーツを加えてスムージーにするのもおすすめ。本機で作った豆乳を別容器に移し替えて冷まし、冷凍ミックスベリー、ハチミツを加えてフローズンスムージーを作ったところ、飲みやすく、おいしく仕上がりました。
パワフルな8枚刃のおかげで冷凍フルーツもしっかり粉砕されており、口当たりなめらかなスムージーを楽しめました。一般的なブレンダーと同様に、本機は冷たいメニューは冷たいまま調理できるので、夏場のコールドドリンク作りにも活躍してくれますよ。
ほったらかしでもおいしく仕上がる! 12種類のオートメニューを搭載
先に紹介したかぼちゃのポタージュ、豆乳、フローズンスムージーは、オートメニューで作ることが可能です。必要な材料をすべてポットに入れて、作りたいものに適したメニューを選んでスタートボタンを押したら、できあがりを待つだけ。自動で調理が行なわれ、ほったらかしでもおいしく仕上がるので、その間にほかの作業をしたり、ゆったりくつろいだり、空いた時間を自由に使うことができます。
本機に搭載されているオートメニューは、スムージー、豆乳、スープ、おかゆ、ヨーグルトなど合わせて12種類。蓋の上部にオートメニューの内容と番号が記載されており、とても分かりやすいと思いました。
オートメニューを利用する場合、電源プラグをコンセントに差し込み、「◀」または「▶」ボタンを押してメニュー番号を選択します。
各メニューの調理時間はあらかじめ設定されているので(ただしメニュー番号:10「ヨーグルト」、11「こうじ」のみ調理時間の変更が可能)、あとはスタートボタンを押すだけです。
なおフローズンスムージー、スムージー、スープ、おかゆなど、いくつかのメニューでは仕上がりのなめらかさを「ふつう」「もっと」の2種類から選べます。「ふつう」と「もっと」では調理時間が変わるので、好みで選びましょう。オートメニューの選択と同じタイミングで「◀」「▶」ボタンを押して、いずれかを設定します。
「おかゆ(メニュー番号:4)」も仕上がりのなめらかさを選べるメニューのひとつです。全粥を作るときは「ふつう(調理時間40分)」、五分粥の場合は「もっと(調理時間45分)」のように2種類を使い分けられます。
本機を使うとおかゆも手間なくおいしく作れたので便利だと思いました。おかゆが自動で調理されている間にほかの作業ができるので、お正月の七草がゆ作りも非常にラクでした。
本機はオートメニューのほか、マニュアルにも対応しています。マニュアルボタンを押すと、低速・高速の2段階の切り替え、攪拌する時間の設定(「◀」「▶」ボタンを使用)が可能です。加熱調理をせず、任意の時間を指定して食材を攪拌するときに使用できます。
加えて、一般的なブレンダーにも見られるフラッシュ機能も搭載されています。こちらも加熱は行なわれず、フラッシュボタンを押している間だけ攪拌される仕組み。連続ではなく、少しずつ攪拌を繰り返したいときに便利な機能です。
レシピブック付き! レパートリーを増やせる
本機は冷たいメニューにも温かいメニューにも対応しているので、1年中活躍してくれる調理家電です。せっかくなら、さまざまなものを作って楽しみたいですよね。そこで活用したいのが付属のレシピブックです。
レシピブックには、基本のメニューから、季節ごとのおすすめ、薬膳・発酵・麹レシピまで、合わせて67のオリジナルレシピが掲載されています。必要な材料と分量、作り方の手順はもちろん、選ぶオートメニューの番号や調理時間(マニュアルの場合は設定時間)なども書かれているので、本機の操作もしやすいです。
ヒーターが付いている利点を生かした、寒い季節にぴったりの温かいメニューを作りたいと思った筆者は、多彩なレシピの中から「さつまいもとりんごのあったかスムージー」をチョイス。
皮つきのまま厚さ1cmのいちょう切りにしたさつまいもとりんご、乾燥大豆、いりごま、水をガラスポットに入れてスイッチを押し、30分待つとホットスムージーができあがりました。
仕上げにおろししょうがとハチミツを加え、マニュアル(低速)で10秒攪拌すれば完成。さらに、お好みでシナモンやシナモンスティックをトッピングするのもおすすめです。
できあがった温かいスムージーは、繊維質のさつまいもや硬い乾燥大豆を使ったとは思えないほど、仕上がりがマイルドでなめらかでした。手軽に作れるホットスムージーは体も温まり、冬のおやつにもぴったりだと思いました。
自動洗浄機能や安全設計などの便利機能が満載
本機は冷たいものから温かいものまでさまざまなメニューを作れるだけにとどまりません。お手入れや安全な使用に役立つ便利機能も搭載されています。
ポット内部と外側、およびふたは水洗いが可能。ふたはパッキンや内ふたなどのパーツをバラバラに分解できるので洗いやすく、衛生的に使えます。ポットは内側と外側は洗浄できますが、丸ごと水に浸けたり、ガラスの接続部や底面に水をかけたりするのはNG。故障の原因となるため、お手入れの際は注意しましょう。
なお、ポット内部のカッターとヒーター部は取り外しできません。そのため、付属のお手入れブラシを使って洗いましょう。
ちなみに、ブラシのほかに、ポット内の食材を混ぜたり、中身を別の容器に移したりするときに便利なヘラも付属します。
ブレンダーの多くはカッターが取り外せないので、洗いづらいのが難点。本機も例外ではなく、ブラシが付属するとはいえ、水濡れNGの箇所があるほか、重さもあるため洗いにくさを感じることもありました。その一方で、本機にはポットの洗浄機能が搭載されており、使用後すぐに予洗いすることによって、内部に残った食材や汚れを浮かせ、お手入れしやすくできるのは便利な点だと思います。
洗浄機能は「ふつう(12秒、攪拌のみ)」「もっと(6分30秒、攪拌+加熱)」から選べるので、汚れ具合に応じて使い分けが可能です。
おかゆを作った後はポット内部に食材が残りやすく、ヘラを使ってもなかなか取り出すのが難しかったのですが、洗浄機能が使えたため、ラクに汚れを落とすことができました。
できあがったおかゆを別の容器に移し替えて、すぐに予洗いを開始。洗浄機能「もっと」を2回使用しましたが、ポットの底に少量の汚れが残ったのは少し残念でした。水だけを使用して予洗いしたためかもしれません。しばらくぬるま湯に浸けておく、洗剤(食洗機専用洗剤の使用可、台所用中性洗剤は不可)を併用するなどの工夫をすれば、きちんと汚れが落とせたかなと思いました。
本機は安全面にも配慮があります。ガラスポットが本体に正しく載っていない場合や、ふたがしっかり閉まっていない場合は、ボタンを押しても作動しない設計です。
ふたを閉めるときは、ふた上部の「○」とハンドルの「○」マークを合わせてポットにはめ込み、今度はふたの「●」マークとハンドルの「○」が合うように時計回りに回します。
ふたが正しく取り付けられていないと、ポットが本体に正しく載っていてもブレンダーが作動しません。本体の表示部にも「ふた」ランプが点滅するので、ボタンを押してもスタートしない場合は、ふたの取り付け状態も確認しましょう。
温かいメニュー、冷たいメニューの両方に対応し、手間なく簡単に作れる上、安全に使える本機は、一家に一台あれば便利な調理家電だと思いました。ブレンダーの新規購入、買い替えなどを検討している人は、ぜひ本機を候補に入れてはいかがでしょうか。