家電レビュー
パナのミスト掃除機、床のざらつき一掃できて快適だった!
2025年1月20日 08:05
ゴミ捨てがラクなクリーンドック
セパレート型のコードレススティック掃除機は、掃除機本体と自動ゴミ吸引機能を備えたクリーンドックで構成される。掃除が終わってクリーンドックに立てかけると、クリーナー本体に溜まったゴミをきれいに吸い取りつつ、充電も行なってくれる。そのため、毎回、掃除機のダストボックスがスッキリとした状態で掃除ができ、清潔性と吸引力が保たれる。
本機のクリーンドックは、紙パック式を採用している。何週に一度、ゴミを紙パックごとポイッと捨てるだけのため、ホコリは一切舞い散ることがなく、手をほとんど汚さずに処理できる。
使用する交換用紙パックはS型「AMC-U2」。これまで同社の多くの紙パック式掃除機に採用されているほか、今回の「MC-NX810KM」をはじめ最新のコードレスクリーナーにも採用されている紙パックだ。同社の直販サイトでの価格は、10枚入りが1,210円……つまり1枚が121円。これでホコリの舞い散りがなく、手間が省けることを考えるとリーズナブルだ。
使い勝手を確認するため、部屋を掃除したあとにクリーンドックに装着してみた。すぐにギュイ〜ンと吸引しはじめる。約12秒後に音が静かになっていき「終わるのかな?」と思ったところで再びギュイ〜ンと、約9秒の吸引が始まる。
クリーンドックの音は、正直言ってうるさい。ゴミ吸引機能を搭載した充電ドックを初めて使う人は、特にうるさいと感じるだろう。ただし、徐々に慣れるはずだ。筆者も同種の掃除機を使っているが、すぐに慣れて、それほどうるさいと感じなくなっている。
とはいえ、夜……特にマンションやアパートで、この機能を使うのは気が引ける。だが、ほかの機種と同様に本機にも、同機能をキャンセルするスイッチを備えている。このスイッチの配置場所が良い。クリーナーを立てかける場所にあるため、しゃがんだりすることなくゴミ吸引機能のオン/オフが可能だ。
マイクロミストで見えないホコリも一掃
「MC-NX810KM」が特異なのは、床用ノズル(クリーナーヘッド)からマイクロミストを噴霧しながら掃除できる点。同機能により、掃除機の吸引力だけでは取り切れない微細なゴミまでキャッチできる。
マイクロミストを噴霧させたい場合は、床用ノズルの上部に配置されている給水タンクを外し、水道水を入れる。給水タンクを床用ノズルに装着したら、あとは床用ノズルのミストのスイッチを「入」にするだけ。
目に見えないような微細なホコリも取れるようになるのは、床用ノズルのブラシに付着したミストと、ゴミやホコリに付着したミストが引き寄せ合うため。
一般的な掃除機だと、じっくりと掃除機をかけていっても、裸足で歩くとゴミが残っているような感覚があるはず。そのため、掃除機をかけた後にモップなどで水拭きする人も少なくないだろう。だがマイクロミストを噴霧しながら掃除すると、今まで取り切れなかった微細なゴミまでスッキリと一掃してくれる。水拭きではないのだけれど、それに近い仕上げ拭きを同時に行なえるのだ。
前掲した動画では、掃除機を停止した状態で撮影したため、噴霧したミストが水滴となって床を湿らせてしまった。ただし、掃除機がけしながら噴霧する分には、ミストがどんどん蒸発して消えていくため、床が湿ってしまうようなことはない。
もはやスティック掃除機にマストなゴミ吸引機能
筆者は普段から、充電スタンドにゴミ吸引機能を備えたスティック掃除機を使用している。そのため、同機能を備えていないスティック掃除機には、もう戻れない。
その点、パナソニックは、同機能搭載のスティック掃除機の先駆的なメーカーだ。少人数世帯向けから今回の最新モデルまで、ラインナップが充実している。また紙パック式のため、ほとんど手を汚さずにゴミを処理できる。
さらにマイクロミストを噴霧する機能については、今まで気になっていた、床のざらつきを大幅に軽減してくれる頼もしい機能だった。
少し気になったのが、床用ノズルの幅が22cmで他のモデルより狭かったこと。同社のセパレート型コードレススティック掃除機の「MC-NX700K」が25.3cmなのに比べると、広い部屋を掃除するのには少し手間がかかった。その分、椅子やテーブルの下などの隙間の掃除がしやすいなどの利点もあるが、今後、マイクロミスト搭載で、なおかつもう少し幅広ノズルがラインナップすることにも期待したい。