家電レビュー
離乳食作りにハンドブレンダーはいらない!? 使ってわかった賛否ポイント
2021年11月18日 08:00
2020年8月に子供が生まれて、生後5カ月から離乳食を始めました。離乳食=ハンドブレンダーで作るものと思っていたので、そのタイミングでブラウンの「マルチクイック 5 MQ535」を購入。しかし離乳食作りについて調べていると、ハンドブレンダー不要論を見かけることがしばしばあります。
不要派として多い意見は「裏ごし器や茶こしで十分」、「洗うのが面倒」など。買ったはいいものの使わなくなるか不安でしたが、結論から言ってしまうと私は買って正解でした。100点満点という訳ではないですが概ね満足しているので、離乳食用途としてどう便利だったか紹介したいと思います。
購入したMQ535には、食材をつぶして混ぜるブレンダーのほか、みじん切り用チョッパー、泡立て器が付属。運転スピードは「通常/ターボ」の2段階に切り替えられるシンプルな仕様です。価格は7,680円で、マルチクイックシリーズの中でスタンダードモデルに位置づけられています。
ブラウンのハンドブレンダーは種類が多く、運転スピードを21段階に調整できるもの、握る力でスピードを調整できるものなどがあり、さらに付属アタッチメントもたくさん用意されています。
今回は離乳食作りがメインだったので、アタッチメントはブレンダーとチョッパーがあれば十分。刃の回転スピードも、2段階で事足りるだろうと思い「MQ535」にしました。価格は8,000円を切っており、1万円を超える上位モデルと比べるとお手頃です。
おかゆも野菜もしっかりなめらかに
離乳食でまず作るのがおかゆ。離乳食初日は、生米の10倍の量の水を入れて作る「10倍がゆ」を、つぶして液状にしたものを1口だけ与えます。
ブレンダーの使い心地は十分で、米粒が残ることなくなめらかに仕上げられました。通常モードでも問題なくつぶせますが、ターボモードだとよりスピーディーに液状にできました。
ほかにも茹でたにんじんやほうれん草、豆腐なども簡単にポタージュ状にできました。
手入れについても、使用後すぐに水を入れて数秒運転すれば、刃についたポタージュ状のにんじんもあっという間に取れます。洗うのは面倒に感じませんでした。
ただ、豆腐を調理する場合、離乳食初期の赤ちゃんは1回の食事で小さじ1~2杯しか食べられないので、少量をつぶすのは難しかったです。野菜はまとめて調理して冷凍できますが、離乳食として食べる豆腐は冷凍できないのでその都度作る必要があります。
豆腐を小さじ1杯分だけブレンダーでつぶそうとすると、量が少なくて刃が空回りしてしまいました。我が家では豆腐を多めにつぶして、残りは大人が食べるように。ポタージュ状の豆腐は、なんだか高級料亭に出てきそうな上品な食べ物になったのでこれはこれでOKです(笑)。
ただ、振り返ってみると豆腐のすりつぶしはブレンダーを使わずに、裏ごし器などで十分だったなと思います。当時は裏ごし器できちんとポタージュ状にできるか不安、と思っていましたが小さじ1杯ならブレンダーより裏ごし器の方が間違いなく簡単につぶせます。
活躍時期が短いという事実
離乳食=ハンドブレンダーと思い込んでいましたが、実際に作るようになってから知った事実がありました。それは、活躍する期間が短いということ。
なぜかというと、離乳食は赤ちゃんの成長にあわせて、次第に食感のあるものにするからです。離乳食初期(生後5~6カ月)の赤ちゃんは歯が生えていないので、ポタージュ状やペースト状の離乳食を食べます。しかし、歯が生えたり、食べ物を舌で潰す動きを覚えてきたりすると、おかゆも粒感を残さなくてはいけません。
この「粒感を残す」が、私が買ったハンドブレンダーでは難しく、もうちょっとつぶしたほうがいいかな……? と運転を続けていると粒がなくなりポタージュ状になってしまうこともしばしば。
刃の回転スピードを2段階にしか調整できないので、粒の細かさを微調整するというのには向いてなさそうです。ただ、粒感のあるおかゆが食べられるようになる頃には、もうブレンダーを使わずスプーンの背でつぶすだけで良くなっていました。
それならブレンダーいらないじゃん、と思われるかもしれないですが、そんなことはありません。今度はみじん切りができるチョッパーの出番が増えるのです。
生後8カ月くらいになると、食材を舌でつぶせるようになり、細かくみじん切りにされた食材を与えられるようになります。みじん切りなら包丁とまな板だけでもできますが、一度にまとめて切って冷凍するとなると、私の手際の問題もありますが結構時間が掛かります。
こういうときはやっぱり機械に頼った方が良いと思い、人参やほうれん草、玉ねぎ、なんでもチョッパーでみじん切りにしていました。また、うどんも食べられるようになりますが、うどんもチョッパーで細かくすると生後8カ月の赤ちゃんでも食べられる小ささに簡単にできました。
ハンドブレンダーが離乳食作りの心の支えに
子育ては正解がなく、離乳食作りも人それぞれなのであくまでも私の場合ですが、ハンドブレンダーはあって良かった家電でした。
「食材をなめらかにつぶす」期間が思いのほか短かったため、ブレンダーとしての出番は少なめでしたが、右も左もわからない離乳食初期にハンドブレンダーがあったのはかなり心の支えになりました。
これまでミルクしか飲んでいなかった赤ちゃんに、それ以外のものを与えるというのはなかなか不安になるものです。私は特に、粒が残っていて飲み込めなかったら、詰まらせたらどうしようという心配が強くありました。
しかしブレンダーならその心配は不要で、ガーッとつぶしてしまえばあっという間に解決できます。豆腐のように裏ごし器が向いている食材もありますが、それ以外はブレンダーの方が簡単に調理できました。
初めての離乳食作りで不安な人には、ブレンダーはあって良かったと思えるはずです。離乳食作りとしての出番はなくなっても、今度はお菓子作りやハンバーグの調理などに使えるので、我が家でもさらに活用していきたいと思います。