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プラグ・コード・コンセントの火災事故を防ぐ5つのポイント
2025年8月5日 11:05
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は、プラグ・コード・コンセントの事故を防ぐために、気をつけるポイントを紹介している。
NITEに通知があった製品事故情報のうち、2019年から2024年までの6年間に発生した家電製品の「プラグ・コード・コンセントの事故」は219件あり、その8割以上が火災につながったという。
「電源プラグ」に破損・変形・変色等の異常がないか確認する
電源プラグが変形した状態で使用すると、コンセントの刃受金具と正常に接触せず、異常発熱や発火に至るおそれがある。プラグを踏みつけてしまったり、コンセントからコードを持って抜いたり、力任せに斜め方向に引き抜いてしまったりすると電源プラグの栓刃が変形したり、プラグ内部が破損する場合があるため、設置場所や抜き差しに注意する。
もし電源プラグに変形、焦げが認められる場合やプラグが異常に熱くなっている場合は使用を中止し、メーカーや販売店に相談するよう呼びかけている。
「電源プラグ」にほこりが溜まっていないか確認する
電源プラグはコンセントや電源タップとの間に隙間が生じないようにしっかりと差し込み、定期的に掃除してほこりを取り除く。電源プラグをコンセントや電源タップとの間に隙間がある状態で差したままにすると、隙間にほこりが溜まって表面に水分が付着したり、水分が内部に浸入したりしてショートやトラッキング現象が生じるおそれがある。
掃除の際は、必ずコンセントや電源タップから差込みプラグを抜いて、から拭きでほこり等のよごれを取り除く。コンセントや電源タップの差込口にアルコールスプレー等の洗浄液が直接かかるとショートやトラッキング現象が生じるおそれがあるため注意する。
「電源コード」に破損・硬化・変色等の異常がないか確認する
電源コードを折り曲げる・踏みつける・引っ張るといった、外部から電源コードに無理な力が加わる使い方をすると、電源コードの芯線が断線して、異常発熱や発火に至るおそれがある。机や椅子の脚などでコードを踏みつけたり、足に引っ掛けたりしないよう、配線は設置状況に注意し、電源プラグを外す際はコードではなくプラグを持って抜き差しを行なう。
電源コードは本体側や電源プラグ側での断線が起こりやすいため、コードの被覆がひび割れたり、裂けたりしていないかも定期的に確認する。また、長期間使用した電源コードは、被覆に含まれている可塑剤が抜けて硬化し、ひび割れなどが発生しやすくなっているため、コードが硬くなっていないかも確認する。
「コンセントやタップ」に電源プラグを差し込んだときに緩みがないか確認する
電源プラグの繰り返しの抜き差しによる劣化や変形したプラグの使用等で、コンセントや延長コードのタップの刃受金具が変形し、電源プラグとの接触が悪くなって異常発熱するおそれがある。
コンセントや延長コードに差し込んだプラグを前後に傾けた際に、ぐらつきがある場合や抜けやすくなっている場合は要注意。接触が悪くなっている可能性があるため、メーカーや販売店に相談する。
「コンセントやタップ」に接続可能な最大消費電力を超えていないか確認する
テーブルタップなどには、接続可能な最大消費電力または定格電流(何アンペアまで接続できるか)が定められている。接続可能な最大消費電力や定格電流を超えると発熱を生じ、テーブルタップの電源プラグが異常発熱したり、電源コードの絶縁被覆が破損・ショートしたりして発火するなどの事故につながるという。
そのため、家電製品を接続する際は、テーブルタップ本体やパッケージに記載されている接続可能な最大消費電力や定格電流を超えないように注意する。
また、消費電力の大きな家電製品の中には、テーブルタップなどの使用を禁止しているものがあるため、事前に接続する家電製品の取扱説明書や本体表示を確認し、記載されている指示に従うよう呼びかけている。
また、コンセントにも定格があり、一般住宅の壁に設置してある2口のコンセントは、合計で1,500Wが接続可能な最大消費電力となっている。例えばコンセントの片方に1,000W分の家電製品を接続した場合、もう片方には500Wまでしか接続できない。








