家電製品レビュー

三菱のスチーム加湿器「ルーミスト」でノドがラク♪ 体感温度もアップで快適!

三菱重工冷熱の「roomist SHE60TD」。スチームファン蒸発式加湿器で、ネット通販にて18,130円で購入しました

この冬はヤケに寒いし乾燥している感じ。家の中も同様で、リビングにいるとノドがイガイガしがち。デジタル湿度計は軒並み「Lo」を示していて湿度30%以下。低湿度で鼻の中が乾燥しているからか、鼻をかむと血が滲むことも。これは加湿器で対処しなければ!!! と思って購入したのが三菱重工冷熱の「roomist(ルーミスト) SHE60TD」です。

roomist SHE60TDを購入後、1カ月程度が経過しましたので、以降レビューしていきます。でも、その前にナゼこの加湿器を買ったかを少々。

実は既に加湿器は使っていたんです。某社の気化式の製品を。空気清浄機と気化式加湿器が一体になった製品なのですが、気化式ということで加湿効率がイマイチよろしくない。湿度が低いとファンを強く回転させて加湿効率を上げるタイプなので、低湿度だと運転音もうるさいんです。

ちなみに、加湿器は大きく分けて3つのタイプがあります。超音波式、気化式、スチーム式です。

超音波式は、超音波により水を微細な粒子にして噴出するという方式。消費電力が比較的に低く、スイッチオンですぐ加湿が始まり、サイズ的にもコンパクトという特徴があります。ただし、多くの超音波式加湿器は家具に白っぽい粉のようなもの(水道水のミネラル分が析出したもの)が付着するという問題があります。この問題を解消している超音波式加湿器もあるそうです。

気化式は、水を染み込ませたフィルターに風を当てることで加湿する方式。このタイプも消費電力が比較的に低いのが特徴です。ただし、水が自然に蒸発するのを待つ方式なので、加湿に時間がかかったりします。低湿度の時に送風量が増えて騒音につながるという機種もあります。

スチーム式は、ヒーターで水を加熱して蒸発させる方式。水を強制的かつ素早く蒸発させて加湿できるため、他の方式と比べると加湿効率に優れています。その一方で加湿開始までに時間がかかったり、加熱のための消費電力が大きかったりデメリットもあります。また、水道水のミネラル分がヒーターに付着するので、やや頻繁なメンテナンスも必要です。

2つの方式を備えたハイブリッド式もあります。超音波式+スチーム式といったような加湿器です。

で、筆者が選んだroomist SHE60TDは、基本的にはスチーム式。発生した蒸気をファンで送り出すというタイプです。これは、消去法で選びました。超音波式は家具に白っぽい粉が付くことが多いらしいからイヤ、気化式は加湿効率がイマイチなのでノーサンキュー。残ったスチーム式を選択しました。

roomist SHE60TDは10/17畳(木造和室/プレハブ洋室)向け。このほか、6/10畳向けモデルのSHE35TDもあります

そして加湿器が品薄になる時期に、マトモな価格で買えるスチーム式加湿器を絞り込んでいったら、この機種になりました。いや~この時期しかものご時世で、加湿器界隈にも悪質な転売屋がはびこっているんですよね。

ともあれ、roomist SHE60TDを使った結果からいいますと、しっかり加湿してくれて、まず喉のイガイガ感がかなり減りました。プラスして、室内での体感温度もアップ。暖房の設定温度を以前より2℃くらい下げても過ごせるようになりました。買ってよかった♪

roomistって、どんな加湿器?

続いて、roomist SHE60TDはどんな加湿器なのか? 使用方法や使用感とともに概要をご紹介します。以下、写真と説明文でどうぞ。

本体はスクエアなデザイン。加湿の目安は木造和室で10畳、プレハブ洋室で17畳。ハンドルを含む本体サイズは221×297×308mm(幅×奥行き×高さ)で、水タンク(容量4L)が空の状態での重さは4.0kgです
操作ボタンは4つのみ。運転モードは3つあり、「おまかせモード」「湿度設定モード(手動で目標湿度を設定)」「エコモード(静かに長時間加湿したい時)」をモード切換ボタンで切り替えます。基本的には「おまかせモード」で運転するのがお手軽です。なので、筆者のいつもの操作は運転/停止ボタンを押すだけ。チャイルドロックや2時間/4時間の切タイマーも使えます
他の写真では表示が薄いように見えますが、実際の表示はこんな雰囲気。湿度表示などははっきり浮かび上がって見えます
本体左下の空気吸込口にはBIOフィルターをセット可能。細菌・カビ・ウイルスの細胞壁(タンパク質)に作用して抑制するとのこと。フィルターは消耗品で交換できます。またこの部分には部屋の温度と湿度をチェックするWセンサーが搭載されています
本体右側にはタンクの残水量がひと目でわかる水位確認窓があります。タンクの水がなくなると赤色LEDが点灯して知らせますので、通常はこの窓を見る必要はありません。ですが、就寝中に加湿したいなどの場合、就寝前に残水量が十分あるかなど確認するのに便利です
ACコードにはマグネットプラグを採用。コードを足に引っ掛けた場合などにすぐ抜けて、本体を倒す危険がありません
ACコードを抜いた様子。コンセントに接続されている側の接点が露出していないので、抜けた後も危険はありません
持ち運べるハンドル付き。ハンドルは本体背面に倒して格納できます
スチームの吹出ノズル。スチームはファンで外に送り出されます。吹出ノズルはスチームを斜め方向に吹き出します。向きは360°自由に変えられます。吹出ノズルにはアロマオイルを垂らせるトレイがあり、アロマスチームを楽しむこともできます。右上の穴からはプラズマイオンが発生し、ウイルスや浮遊菌を抑制するとのこと
スチームを吹き出している様子。55℃以下のスチームが出てきますので、手をかざすなどしても熱くはありません。「ほんのり温かい」という感じ。筆者はノドがイガイガする時、このスチームを吸ったりしています
本体上のフタを外すと水タンクが現れます。容量は4L。水道水を入れて使います
上部を握って水タンクだけを取り外せます。タンクのキャップにはイオンフィルターが装着でき、これにより水道水に含まれるミネラル分が約6カ月間抑制され、加熱筒へのスケール付着(後述)を低減できるとのこと。イオンフィルターは付属していますが、これは消耗品なので1シーズンで交換する必要があると思います。なお、イオンフィルターは装着しなくても使えます

写真にあるとおり、デザインも操作性もシンプルな加湿器です。一通り説明書を読んで使い始めれば、後は迷わず使っていけると思います。

で、加湿の効果については、だいたい満足できました。以前は湿度30%以下の部屋が、現在では夜間で40~50%くらいまでは加湿できるようになりました。昼間ならもう少し湿度が高まったりします。

roomist SHE60TDで加湿している部屋では、乾燥によるノドのイガイガを感じないようになりましたし、体感温度も高まりました。「以前はこの室温だと寒かったのに、今はそんなに寒く感じないなあ」みたいに。

この製品といっしょに、前述の空気清浄機と気化式加湿器が一体になった某社製品も使っています。某社製品は室内の湿度が下がると運転音が大きくなりますが、roomist SHE60TDによる加湿により室内湿度が低くなりにくくなったため、某社製品の運転音が大きくなることも激減。室内の静かさにもつながりました。

ちなみにroomist SHE60TDは、動作音はしますが、わりと静か。耳障りでない単調な動作音なので、1mくらいの距離で使っていても筆者としては気になりません。2~3m離せば動作音はほとんど意識されなくなる感じ。ただし、加熱筒へ蒸発布が正しく装着されていないと、水が沸騰するポコポコ音が出てしまうようです。

普段の手入れがチョイ面倒、水がちょっと垂れることも

使っていてちょっと気になるのは、やや頻繁な手入れが必要なこと。水蒸気を作る機構として、「加熱筒」に「蒸発布」が被さった部分があります。水を吸い上げる蒸発布を加熱筒が熱してスチームを作るというものです。

ここにスケールと呼ばれる水道水中のミネラル分が析出した物質が付着してきます。これを除去する必要があります。スケール付着の様子を見ていると、週に1度程度は手入れが必要だと思います。

本体上部のフタを開いて水タンクを外すと、スチームを作る機構を覆うカバーが見えます
カバーを外すと、黒い加熱筒と、それに被さった蒸発布が出てきます
加熱筒上部に付着した丸い跡や、蒸発布側部の薄茶色のものが、スケール。加熱筒のスケールは濡れた布巾で擦れば除去できます。蒸発布のスケールは、蒸発布をもみ洗いすることである程度は除去できます。なお、加熱筒へ蒸発布が正しく装着されていないと、水が沸騰するポコポコ音が出てしまうようです。この音はビミョーにうるさい

水だけ入れてあとはほったらかし、とはいきません。ほんのちょっと、メンテナンスが必要というわけです。

それと、室温などによっては、本体上部のフタ内側や水タンク外側が少し結露したりするようです。そしてフタを開いたり水タンクを外した拍子に、その結露が水滴となって床にポタリと……落ちることがあったりなかったり。なので、フタを開いたり水タンクを外したりする場合、筆者はタオルを敷いてそこに水滴を落とすようにしています。まあ蒸気を発するモノなのでしょうがないとは思いますが、そんな水滴にちょっとした鬱憤を感じたりしております。

てな感じのroomist SHE60TD。メンテナンスの手間があって少し面倒ですが、十分加湿してくれることや簡便に使用できることなど、メリットを考えると「買って良かった」と思えるスチーム式加湿器となりました。

……でも極寒の日とかは湿度が下がるので、室内の湿度を50%まで上げるのが難しくて、ホントはもうちょっと加湿したいナ~、とか思うんですよね。もう1台買おうかナ? と真剣に考えている筆者なのでした。

スタパ齋藤