家電製品レビュー

未体験お風呂タイムをシャワーで! 超微細な泡のReFa「FINE BUBBLE S」が気持ちいい

ウルトラファインバブルとファインバブルを混合、次世代の新感覚シャワーが楽しめるというMTGの「ReFa FINE BUBBLE S」

日本の最先端技術といえば、iPS細胞や電子デバイスの生産技術、カーボンナノチューブや超伝導技術などが知られる。いずれも産業界と学校などの教育・研究機関、そして国の行政機関、いわゆる「産学官」の共同プロジェクトで、日本が全世界に向けて発信や輸出もしている。

そんな産学官で取り組んでいる技術のひとつに「泡」があるのをご存知だろうか? 水の中にできる気泡、あの「泡」。泡を極限まで小さくする技術「ファインバブル技術」を使うことで、今まで不可能だったことや、不思議な現象が起きるのだ。

一般的な泡はミリバブル。それより細かいマイクロ、ウルトラファインバブルが日本独自技術の「泡」
「SDGsにおけるファインバブルの貢献分野」(出典:一般社団法人ファインバブル産業界の資料)

そんな最先端技術を使ったシャワーヘッドが今回紹介するMTGの「ReFa FINE BUBBLE S」だ。毛穴の奥まで極小の「マイクロバブル」が入り込んで汚れを落し、スカルプケアやスキンケアにも良いという。また入浴時にポカポカと体が温まり、通常のシャワーにくらべ角質に水分を浸透できるので、しっとりお肌になるとのこと。

さらに、お湯を霧状にすることで、今までに味わったことのない「未体験シャワー」を体験できるとしている。

シャワーを霧状にして浴びる新感覚! この霧にも無数のウルトラファインバブルが含まれている

加えて水に大量の空気を混ぜることで、シャワーの勢いはそのままで水の量が減らせるので節水にもなるというのだ。

そんなお肌にもお財布にも優しいシャワーヘッド「ReFa FINE BUBBLE S」。価格は3万円でシャワーヘッド単体としては高価だが、このレビューをご覧いただいて、長い目で見た価値を知ってほしい。

石鹸なしで、マジックがキレイさっぱり落ちた!

実はウルトラファインバブルを応用した製品は、既に販売されている。東芝の洗濯機「ZABOON」だ。2年ほど前から東芝は洗浄力を高めるためにウルトラファインバブルを使っている。ウルトラファインバブルは、直径10nm(1mmの1/100,000)~1μm(1mmの1/1,000)の大きさで目に見えないほど細かい泡。この泡が洗濯物の繊維の奥の奥まで入り込み、洗剤が染みこんだ水と一緒になって、汚れを浮き出させる。つまり洗剤で汚れを剥がしやすくして、それを極微細な泡で浮き出させるというものだ。

洗濯機でのウルトラファインバブルの役割。洗剤が浸透しはがれやすくなった茶色の汚れに付着し、衣類の繊維から引き剥がす(出典:東芝ライフスタイル 洗濯機のホームページ)

では、シャワーヘッドでは“泡”の効果はどんなものか。さっそくFINE BUBBLE Sの驚くべき洗浄力の実験をしてみよう。

まずは腕に塗った油性マジック、水性マジックと墨汁がシャワーだけで落ちるという実験をしてみよう。

腕に油性マジック、水性マジックと墨汁で落書きしてみた。左から水性マジック、油性マジック、墨汁×2としている

この腕の落書きを石鹸を使わずシャワーだけで落ちるかどうかを実験してみた。

ReFaのFINE BUBBLE Sの水流は、標準的なストレートを利用。普通のシャワーと同じ程度の水圧
比較用の一般的なシャワー。特にシャワーモードもないので、FINE BUBBLE Sと同じストレートで使用

比較用に使ったシャワーヘッドは、一般的な2,000円程度で売っているもの。節水効果もなく、水圧も上がらないフツーのヤツだ。また給湯器の水圧や水温が同一になるように、シャワーの根元に分岐栓を設けて、2つのシャワーヘッドをつなげている。なおFINE BUBBLE Sには水圧を上げシャワーを集中させるモードがあるが、これは使わず標準的な「ストレート」モードを使った。

こうしてシャワーを腕に1分当てて、手で10回擦った結果を写真で紹介する。

【FINE BUBBLE S】うっすら影が残っているが、いわれなければ分からないほど落ちている
【一般的なシャワー】墨汁はしっかり落ちたが、油性と水性マジックのあとがうっすら残っている

この違いこそウルトラファインバブルの効力。FINE BUBBLE Sを使うと水とともに、1μm未満の微細な泡「ウルトラファインバブル」が皮膚の奥まで入り込み、汚れを浮き出させる。

マスクに付いた口紅もカンタンに落ちた!

ちょっと汚い話になるが、新しくお風呂を入れて「今日は温まるだけ」と汚れた体のままお風呂に入ると、水面に垢などの類が浮いてきた経験はないだろうか? 汚れが落ちるという意味で、これと同じ原理をミクロの世界でやっているのがマイクロファインバブルだ。

FINE BUBBLE Sには4つのシャワーモードがあり、どのモードでもウルトラファインバブルを含んだシャワーになる。またウルトラファインバブルは目に見えない泡なので、目に見える直径1μm(1mmの1/1,000)~100μm(1mmの1/10)程度の「マイクロバブル」も発生している。

髪の毛や毛穴とマイクロバブル・ウルトラファインバブルの大きさの違い。10μm程度までは、何とか裸眼でも目視できるが、それ以下はほぼ見えない

これは、コタツのヒーターを見ると、本来目に見えない赤外線を使っているはずだが、オレンジに光っているのと一緒。一種のわかりやすさとなっている。とはいえマイクロバブルは演出だけでなく、お湯の肌触りが変わるという効果もあわせ持っている。

ウルトラファインバブルの洗浄作用は、皮脂汚れだけではない。洗濯機ですでに採用されているとおり、繊維についた汚れに対しても有効で、布製のおしゃれマスクを洗った時にも効果を発揮した。

おしゃれマスクにファンデーションと口紅をつけ、一般的なシャワーとFINE BUBBLE Sで洗い比べてみた

実験は30秒間一般的なシャワーと、FINE BUBBLE Sを当て濡らし、石鹸をつけて互いを擦り合わせて洗った。さらに30秒それぞれのシャワーを当ててすすいだ後の汚れを比較してみた。

どちらもファンデーションは完全に落ちているが、一般的なシャワーは僅かに口紅の痕が残っている。さらに油性で書いた「ReFa」の字も消えかかっている

このように洗濯機では落ちづらい、おしゃれマスクの汚れも真っ白になったのがウルトラファインバブルだ。

気分で選べる4つのシャワーモードが快感!

FINE BUBBLE Sの洗浄力にも驚かされるが、それ以上にお風呂タイムを極上のエンターテインメントにしてくれるのが4つのシャワーモードだ。

シャワーヘッドの手元にはボタンがあり、これを押すごとに4つの水流が選べる。

シャワーヘッドについているボタンを押すごとに、4つのシャワーモードが切り替わる。片手で切り替えられて、ダイヤル式に比べ使いやすい

【ストレート】

いちばん基本のシャワーで、全身にシャワーを浴びるときに使うモード。水流は普通のシャワーとほぼ同じだが、ウルトラファインバブルを含んだシャワーが浴びられる。また後述する「シルキーバス」を作るのに使う。

一般的なシャワーと同じ。全身にシャワーを浴びたり、シャンプーを洗い流したりするときに利用

【ジェット】

シャワーの範囲を絞り、もっとも水圧の高いモード。ハンガーにかけて頭皮を強く刺激でき、手に持って肩や腰、手や足などに近づけて使うと、マッサージされているような効果もある。

シャワーが出る範囲を狭めて水圧を高くする。スカルプケアなどにも使えて気持ちがいい。頭皮の油分が多い男性は、シャンプーをこのモードで流すと、皮脂がキレイに落ちてサッパリする

【パワーストレート】

ストレートより若干強いシャワー。ストレートの水流が弱いと感じるときに使うといい。耳の裏や鼻の横、おでこなど皮脂をシッカリ落としたいときに使うとサッパリ。

ジェットとストレートの中間。ジェットだと肌が痛い、顔や体の皮脂をシッカリ落としたいときに使うといい

【ミスト】

これまでに体験したことのない霧状のシャワー。とにかく柔らかなシャワーなので、洗顔したりキズなどで肌がデリケートになっている部分にオススメ。ただしハンガーにかけたまま使う場合は、水温がかなり下がるので、通常の給湯温度より+10℃ほどしたほうがいい。ただ他のシャワーモードに切り替えると熱湯が出てくるので要注意。またお風呂場が寒い場合は、給湯温度を熱くして浴室全体をミストでシャワーするといい。これで1分もしないうちに浴室全体が温まる。ヒートショック防止や、バスタイムをワンランク上にするのに便利。

スプレーしたような霧状のシャワー。とにかくお湯が柔らかく、これまでに体験したことのないシャワーが楽しめる

また、一般的なシャワーヘッドに比べ節水仕様になっているので、各モード2分で出る水量が以下の通りとなっていた。

シャワーを水槽に向けて2分出して、水量を調べた
普通に使っても一般的なシャワーヘッドより25%節水できる。ミストにすると半分以下の水でシャワーできる

メーカーによれば、水道料金が最大で月に791円、ガス代が1,376円お得になるので、合計2,100円/月程度の光熱費が抑えられるという。つまり1年ちょっと使うと、シャワーヘッドの元が取れる計算だ。

素肌に絹をまとっているような肌触りの「シルキーバス」

FINE BUBBLE Sがお風呂タイムを極上のエンターテインメントにしてくれるもうひとつの機能が「シルキーバス」だ。お湯を張った湯船の中に、ストレートモードに切り替えたシャワーヘッドをポチャン! と入れるだけ。なお、ストレート以外のモードでも可能だが、時間がかかる場合がある。

湯船に入りながらでも、シャンプーしている間にやってもいい。ここではよく見えるように水槽を使っている

水栓を開きお風呂の中でシャワーを出すと、数十秒でお風呂の水が、みるみる白くなった。1分ほどするとお風呂にミルクを入れたような白いシルキーバスができあがった。

1分もすると、湯船のお湯がミルク風呂のように白くなった

そしてこのシルキーバスに入ると! 「はぁ~!」というため息が出ること間違いなし。少し大きめのマイクロバブルの細かな泡が体全体を包みこみ、これまでに体験したことのない湯浴みが楽しめた。もっとも違いが分かるのは、体に手を滑らせたとき。体にマイクロバブルをまとっているので、肌触りがツルツル。まるでシルクをまとっているような肌触りが気持ちいい。

シルキーバスのマイクロバブルは水面上に上がってお湯は透明になっていく。ただウルトラファインバブルは残っている

しばらくするとマイクロバブルは消えてお湯は透明に戻るが、目に見えないウルトラファインバブルが残っているので、毛穴や肌の奥まで浸透しお肌シットリ、お風呂上りでもホカホカとした温かさが持続するという。

もちろん湯船のお湯を頬や首に滑らせると、肌の奥に入ったファンデーションなどをウルトラファインバブルで洗い流せて、いつもと違ったスッキリ! すっぴんの湯上りを楽しめるだろう。

たかが泡、されど日本の最先端技術「ウルトラファインバブル」

このシャワーヘッドは体験しなければ、その良さがなかなか伝わらない上に、目に見えないのがウルトラファインバブル。色々実験してみたところで、「マユツバ」な技術に思う人も多いかも知れない。

それでも、「ウルトラファインバブル 経済産業省」とインターネット検索してみれば一目瞭然。多数のサイトがヒットする。この微細な泡技術は日本が世界に誇る技術で、今後日本が世界に向けて売っていこう! という最先端技術なのだ。

泡といえば炭酸飲料のような1/10mm~1mm程度のものを思い浮かべるが、それより小さな泡のことを「ファインバブル」と呼んでいる。このファインバブルはさらに大きさで2種類に分けられ、1μm(1mmの1/1,000)~100μmの泡を「マイクロバブル」と呼んでいる。これらは空気清浄機でもキャッチできるほどの大きさで、泡1つ1つは見えないが集合体になると、シルキーバスのように乳白色に見える。ただ時間の経過で、泡は消滅してしまうのが特徴だ。

一般的な泡より小さく1/10mm以下のものは「ファインバブル」と呼ばれる。中でもウィルスよりも小さい極々微細な泡を「ウルトラファインバブル」、それより大きなものを「マイクロバブル」と呼ぶ

極小サイズの数十nm(1mmの1/100,000)~1μmの泡は「ウルトラファインバブル」と呼ばれ、私たちが知っている泡とは性質がかなり異なる。このサイズになると空気清浄機のフィルターもスカスカ抜けるほど小さく、泡が小さすぎて集合体になっても目に見えない。つまりウルトラファインバブルがたくさん含まれていても、水は透明のままなのだ。しかしそこには確実に泡があるので、水中にレーザーを発射すると、そのスジが泡の乱反射で見える。もし精製水のような純水であれば、レーザーを乱反射する物質がないのでレーザーは見えないのだ。

普通の水道水にレーザーを当てても軌跡が見えることはない
ウルトラファインバブルが含まれている水は、一見透明だが見えない泡がレーザーを乱反射させるので軌跡が見える

さらにウルトラファインバルブは、あまりにも小さく軽すぎるので浮力が弱く水面に浮いてこない。そのため水中に留まり続け、水圧で泡が微妙に大きさを変え、さらには水中をランダムに移動する微細振動を伴う。分子や原子のように「無数の泡がそれぞれ、ランダムな動きをする」ブラウン運動をするとても不思議な性質を持つ泡となる。あのアインシュタインがブラウン運動の原理を物理的に解明していて、それ自体がエネルギーを持っているので、洗浄力以外にもさまざまな応用例が考えられている。

高速道路のSAやPAのトイレ掃除は、デッキブラシで床掃除をしていたが、ウルトラファインバブル水を利用するようになってから、床にこれを噴霧し軽く拭き取るだけでよくなった。またトイレの汚れもウルトラファインバブル水を使うことで、頑固な尿石がカンタンに取れるようになり掃除の合理化に役立っている(出典:NEXCO西日本のニュースリリース)

これらの特徴を利用して、工場排水や汚泥の分解など環境分野にも多く使われている。また水に空気ではなく、強力な殺菌作用を持つ「オゾン」をウルトラファインバブルで、大量に溶かし込むことで洗浄や除菌にも使われている。皆さんが口にする野菜のほとんどは、このオゾン水で洗浄されているほか、食品工場のラインの清掃、半導体の洗浄、医療現場などにも使われる。

野菜工場では酸素のウルトラファインバブル水(グラフの「agriGaLF水」)を与えることで、成長促進をさせている。水道水で作ったレタスより根が長く伸び、2.5倍ほど重いレタスが栽培できるという(出典:IDECのホームページより)

さらに水に大量の空気(気体)を含ませることができるので、農業分野で野菜の成長促進に使われたり、魚の養殖で成長促進や輸送時の鮮度保持のためなどにも使われている。

このようにウルトラファインバブルを含むファインバブル技術は、応用範囲が非常に広いため、世界市場に売れる日本の技術としてここ数年「超」注目されている技術。その中のひとつの利用方法がReFa FINE BUBBLE Sであり、洗濯機の洗浄力の向上なのだ。

なおこのシャワーヘッドのメーカーであるMTGは、健康・美容機器メーカーながら「一般社団法人ファインバブル産業界」に加盟している。この社団法人は、経産省と連携して国際標準化や性能測定基準の策定、世界に向けたブランド展開などをしており、国内のウルトラファインバブル技術の旗振り役だ。筆者をはじめ「美容家電メーカー?」と疑ぐり深い方もいるかもしれない(メーカーさんごめんなさい! )が、技術的にもしっかりしているので、安心できる会社だ。

未体験ゾーンのシャワーが楽しめる近未来技術のシャワーヘッド

ReFa FINE BUBBLE Sは、3万円とシャワーヘッドにしては高価だが、日本の最先端技術を用いた、これまでに類を見ないシャワーヘッドというのがお分かりいただけただろう。

なお、現在は月々500円の60回払いで、分割手数料と金利はメーカー負担という分割払いが可能だ。例えばスマホであまり使っていないサービスを2つ止めれば、おつりが来るぐらいとなっている。

FINE BUBBLE Sで使われているのは、キャビテーション旋回流方式と呼ばれる方式。水を高速旋回させかつ水圧を急速に変化させることで、泡を微細に分断する

類を見ないシャワーヘッドだけに、これまでに経験したことのないシルキーバスやミストシャワーが楽しめるだけでなく、驚くほどの汚れ落ちを体感できた。お風呂上りに肌を触れば、どれだけ皮脂が落ちたかよく分かるだろう。

また洗濯機ではなかなか落ちない、おしゃれマスクに付いたファンデーションや口紅の汚れ落しなどに使ってもいい。

変換ネジもセットになっていて、国産のシャワーヘッドならまず問題なく取り替え可能。また工具なしでカンタンに交換できる

シャワーヘッドの交換は工具なしででき、国産メーカーならまず交換可能だ。また各種国産メーカーに対応する、アダプタも同梱されているので、DIYが苦手な方でも10分もあれば交換できるだろう。取付方法は、製品のクイックガイド内でも案内されている。

ちょっと未来の技術を先取りして、スキンケアやスカルプケアにも効果が期待できるReFa FINE BUBBLE Sをぜひ使ってみてはいかがだろうか。

藤山 哲人

家電の紹介やしくみ、選び方や便利な使い方などを紹介するプロの家電ライター。独自の測定器やプログラムを開発して、家電の性能を数値化(見える化)し、徹底的に使ってレビューするのをモットーとしているため「体当たり家電ライター」との異名も。 「マツコの知らない世界」(番組史上最多の5回出演)「ゴゴスマ」(生放送2回)「華大の知りたいサタデー」(生番組4回)「アッコにおまかせ」「NHKごごナマ」(生放送2回)「カンテレ ワンダー」(5回)「HBC 今ドキ!(生中継4回)」はじめ、朝や昼の情報番組に多数出演し、現在インプレスの「家電Watch」「PC Watch」やサイゾー「ビジネスジャーナル」などのWeb媒体をはじめ、毎月ABCラジオなどで連載やコーナーを持っている。 趣味は、鉄道、飛行機、バス、車の旅行や写真とシステム&構造。電子工作、プログラム。あと神社めぐり。

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