家電製品レビュー

今までの掃除は何だった!? ロボット掃除機「ルーロ」の仕上がりに愕然

 床掃除から解放される便利さから、使ったことがある人は異口同音に「高額だったけど、とにかく便利!」、「手放せない」と言わしめるのが”ロボット掃除機”だ。そこで今回は、パナソニックの最新・最上位モデル「RULO(ルーロ) MC-RS810」を紹介しよう。

パナソニック「ロボット掃除機 ルーロ MC-RS810」
メーカー名パナソニック
製品名ロボット掃除機「ルーロ」
品番MC-RS810
実売価格150,600円

 ルーロはWi-Fi経由で外出先からもスマホアプリで操作でき、部屋全体の床掃除、指定したエリアのみの掃除、運転音を抑えた掃除、1週間のタイマー予約運転などが設定可能。

 本体の機能では、掃除機上面には「カメラセンサー」があり、自己位置を認識。ほかにもレーザー/超音波/赤外線など複数のセンサーを搭載し、部屋の壁や家具、細いテーブルの脚、黒いものまで検知して、ぶつからないように走行してくれる。

 今回使った新モデルでは、掃除をしたくないエリアが、従来の1カ所から2カ所に追加された。さらに吸込口のブラシの増量などにより、集塵力は約10%アップし、運転音を低減する「音ひかえめ運転」も搭載された。

スマホを使って、外出先から掃除ができる!

 ルーロの主な構成は、掃除機本体と充電台の2つ。設定する前に設置場所を決め、本体の充電をしておこう。設置場所は、平らで段差やくぼみがなく、障害物の少ない場所の、壁に沿わせた場所を選ぶ。充電台を設置した場所が、ルーロの「HOME」となる。

 本体サイズは330×325×92mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は3.0kg。電源方式はリチウムイオン電池の充電式。電池寿命は繰り返し充放電で約1,500回。充電時間は約3時間で、連続使用時間は約100分。最大稼働面積は120畳。

掃除機本体
充電台。コードの長さは約1m
充電台は障害物の少ない場所に設置する
充電は約3時間で終わる(電池マークが消える)

 センサーは、掃除機の正面に「レーザーセンサー」、3つの「超音波センサー」、側面に2つの「赤外線センサー」を備え、障害物を検知する。掃除機上面には「カメラセンサー」があり自己位置を認識するという。掃除が終わったら自動で充電台に戻るよう「赤外線受信部」は、充電台が発する赤外線を受信する。

 掃除機裏には、約20mmの段差も乗り越える直径約70mmのタイヤに、5つの落下センサーと走行センサーを備えている。

 また、掃除モードは2つある。部屋全体をセンサーを使って効率的に掃除する「自動モード」と、気になるところを中心に掃除する「スポットモード」だ。スポットモードは手動で本体を操作して行なう。

障害物の検知、自己位置認識のカメラなど、センサー類が側面から上部に備わっている
掃除機裏面には大型タイヤのほか、落下を防止する5つのセンサーを備える
約20mmの段差も乗り越える直径約70mm。サスペンションを搭載し、30mm弱沈む
「自動モード」は部屋全体用。RULOナビ、本体のどちらでもできる。「スポットモード」は部分掃除用。本体で操作する

毛足の長いラグもOK! 部屋の形状や障害物、床の材質を判断しかしこくお掃除

 それではいよいよ部屋を掃除しよう。今回はスマホと連携して、主にアプリから操作した。アプリとの連携方法は後述する。

 メインに掃除する居室は、10畳のダイニングキッチンと、8畳のリビング兼・仕事場兼・寝室の合計18畳。家具は多めで物も多く、フローリングの床に5種類の、厚みの違う絨毯やラグを敷いている。

キッチン方面から居室を見た風景。フローリングにラグや絨毯を敷いている
カウンターで区切った1畳弱のキッチン
冷蔵庫脇の床は玄関方面へ続く。扉は普段から閉めている

 RULOナビの「自動スタート」をタッチすると、充電台からルーロが離れ、いよいよ掃除が始まった。2つある掃除モードは、部屋全体を自動で掃除する「自動モード」が選択される。

RULOナビから「自動スタート」をタップして、掃除を始める。掃除の経過時間が表示される(右)

 充電台に向かって左側方向から掃除が始まった。自動モードは、部屋の形状や障害物を認識し、壁際を反時計回りになぞるように掃除しながら一周する。それから部屋の内側へと掃除を進めて行く。

 時々家具に当たる衝突音も聞こえるが、すぐに学習し、以降は衝突する直前でスッと止まり、付近をルーロが細かく往復して掃除する。

充電台正面の左側から掃除が始まった
キッチンにもどんどん入っていく
椅子の足も上手にすり抜けて進んでいく
棚の下にもしっかり入り込んで掃除する

 また厚みのあるラグは、時にはうまく乗り越えられず、スリップすることもあった。ところが、そんな時は一旦下がって走行力を上げてはずみをつけ、一気に乗り越える方法を自動で行なう。その後は2cmの厚みのラグも軽快に乗り越えて掃除をする。床の材質や家具の凸凹を自動で判別し、吸引力と走行を自動で調整しながら、粛々と掃除を進める印象だった。

約2cmの厚みのあるラグも難なく乗り越え、床とラグの境目もしっかり掃除する
厚みのあるラグは吸引力を自動で強めじっくり掃除する
ホットカーペットの操作部の上もしっかり掃除してくれた
仕事用チェアの5本足の隙間へもできる限り入って掃除する

 掃除機の正面・上部には、LEDの「クリーンランプ」がある。赤の点滅(ゴミが多い)~赤の点灯~青(きれい)とランプの様子が変化し、掃除中にゴミの有無を知らせてくれる。掃除している場所がきれいになってから、次へと進んでいく。

ゴミが多いとランプは赤の点滅。きれいになるに従って青の点灯に変わり、先へと進んでいく

 掃除中、RULOナビは経過時間を表示する。掃除が終わる頃には、充電台へ戻る表示になり、ルーロは自分で充電台を探して戻っていく。

 掃除が終了すると、スマホにお知らせが届き、掃除した情報がRULOナビに履歴として記録される。履歴内容は、ゴミの量と掃除した部屋の形状とゴミの分布の3つ。第1回目ということもあり、居室全体の掃除時間に約42分要した。

ルーロは自分で充電台へ戻り、充電を始める
ルーロがどういう状態かアプリに表示される。掃除が終わると「掃除結果」のお知らせが届く。画像右下の「・お掃除記録」をタップするとグラフィック画面の掃除結果に移る
掃除結果に、読み取った部屋の間取り、ゴミの量、ゴミの分布がグラフィック表示される。「ゴミ累計マップを変更」をタップすると、そのデータを掃除の基本データとして設定できる

 次に、玄関と洗面所の掃除を始めた。どちらも2畳もない広さで、各3分ほどで掃除が済んだ。

 玄関の廊下の先には三和土の段差、洗面所は玄関廊下への段差がある。いずれもルーロが段差から転がり落ちずに順調に掃除を終えた。どちらも約3分ほどかかったので、それぞれの床の形状とゴミの量と分布がRULOナビに記録された。

玄関と洗面所も掃除。掃除機は玄関の“たたき”へ落ちない
2畳弱の洗面所も3分ほどで掃除が済んだ。マットの上もラクラク掃除していた
洗面所の段差をするりと交わす掃除機の様子。危なっかしさが一切なかった
洗面所の掃除記録。3分以上掃除すると記録される

仕上がり大満足! ドン引きするほどゴミが取れた!

 仕上がりは大満足だった。ホコリっぽかったフローリングはスッキリすべすべで気持ち良い。絨毯やラグの上に落ちていた細かなゴミや髪の毛は見事に消え去っていた。絨毯敷の玄関廊下も、リノリウム敷の洗面所もキレイサッパリ! 第1回目ということで時間はかかったが、隅々まで掃除が行き届いた印象だった。

 特に毛足の長いラグの仕上がりは感動的でさえあった。普段はキャニスター型掃除機を使っていたが、長い毛足を吸ってうまく動かず、いつも格闘していた。ところがMC-RS810は、自動で縦横に丁寧に掃除機が駆け巡って毛足を立ち上げ、スッキリときれいにしてくれた。

掃除する前のフローリングには、ホコリが積もっている
掃除したあと。ホコリがスッキリ消えていた
毛足の長いラグは様々な方向から毛足を起こして掃除した。四隅にもゴミは見当たらず見事!

 18畳の居室、玄関の廊下、洗面所の掃除を終えてゴミがどのぐらい溜まったか。掃除機の上蓋を上げて、ダストボックスを開いてドン引きしてしまった。

 MC-RS810をレビューするために、敢えて1週間程度床掃除をしていなかったとは言え、正直言ってロボット掃除機にここまでゴミが取れるとは想像していなかった。髪の毛、ホコリ、ラグの遊び毛まではわかるとして、粉状の微細なホコリまでガッツリ取れており、一瞬、今までちゃんと掃除していたのかと自問自答するほどの呆れる量だった。

ダストボックスは掃除機の上部から簡単に外せる。集じん容積は0.25L(使用前に撮影)
ダストボックスのフィルター部は簡単に開く
【閲覧注意】1度の居室と玄関廊下、洗面所の掃除でこんなにゴミが取れた
【閲覧注意】ダストボックス内側には、こんなパウダー状のゴミまで付着。いままでも掃除していたハズなんですけどねぇ……

 掃除機内部には、目に見えない約20μmのハウスダストまで検知する「クリーンセンサー」を搭載し、ゴミの量に応じて動作を制御するという。ブラシは床の細かなゴミまですっかりキャッチするV字型を採用。ダストボックスは2つのフィルターを備え、微細なゴミまでキャッチするのだ。

 そのゴミの質は、複数層の紙パックを利用するキャニスター型掃除機に溜まったゴミと印象が変わらないほどだった。キャニスター掃除機並みの集塵力を備えたロボット掃除機、と言っても過言ではないと強く感じた。

2つのサイドブラシとV時型構造のブラシで中央にゴミを集めしっかり吸い取る
ダストボックスは2つのフィルターを備え、微細なゴミもボックス内にしっかり留める
排気は上面のスリット部から真上に排出される

エリア指定がうまくいかない! 原因は敷物固定の他に、自分にあった!?

 MC-RS810の特徴として、掃除しないエリアをアプリ上だけで設定できる「エリア指定」、普段の倍の時間をかけて行なう「徹底掃除」に加え、記録されたゴミ累計マップでゴミの溜まりやすいエリアを自動で選んで掃除する「お手軽」がある。

 ところが、1回目の掃除結果に記録された累計マップをベースに、エリア指定掃除を試したものの、思った結果にならないのだ。居室の半分の面積の「エリア指定」も、短時間になるはずの「お手軽」も、1回目の掃除時間と大して変わらない。しかも同じ場所を何度も何度も繰り返したりと、どうみても迷走しているとしか思えない事が起こり始めた。

 その原因の1つは、固定されないマットと、テーブル下の椅子の置き方にあった。マットが動いたり、巻きこんだり、タイヤがスリップすると、累計マップに影響を及ぼす。

 もう1つは、1回目の掃除中に掃除機の周りを四六時中歩き回って、撮影していたのがマズかったようだ。掃除機に上についているカメラをやたらと遮っていた可能性大だからだ。

 対策として、動きやすいマットは固定し、椅子は余裕を持って置くようにした。改めて「自動スタート」で掃除し、掃除中はベッドの上に乗ってもちろんおとなしくした。

マットのフリンジはマットの下に始末する
動きやすいマットは固定する(わかりやすいようにテープにしている)
テーブル下の椅子は乱雑に置かない
掃除機が前後に動きにくいところは、あえて狭くした

 すると、実際の間取りと家具の配置に近い履歴マップが得られた。1回目のマップと重ねると、いかに無駄な動きが多かったか一目瞭然だ。数日分の履歴が破棄されるのは残念だったが、思い切って「ゴミ累計マップ」を最新の物に変更した。

 以降の掃除は、1回目の掃除の「自動スタート」で42分かかったのが、31分へ大幅に縮小。日にちを変えてもマップは安定。毎日掃除を続けるときれいが続くのか、時間もさらに短くなり、25分前後で居室の床全体が終わるようになった。

1回目の履歴マップ(左・10月20日)。マットの固定など施した後(中央・10月23日)。1回目と重ねると履歴マップがこんなに違う
前画像のグレイの「累計マップを使用」をタップすると、最新履歴マップに変更できる。今回は1回目に登録した累計マップを思い切って破棄した
10月23日のデータを「ゴミ累計マップに使用」に設定した後は、24日、31日に同じように掃除しても大きなズレはなかった
「お手紙」運転

 なお、ゴミ累計マップからゴミの溜まりやすいエリアを分析して掃除する「お手軽」は、さらに短く12分で掃除が済んだ。

お手軽モードの運転は、「運転モード」→「お手軽」をタップし→「お手軽スタート」をタップする。ゴミ累計マップでゴミが多い緑色のエリアを中心に掃除する
掃除機が動き回ったエリアとゴミの量(中央)。ベースに重ねると(右)、画像左の掃除エリアと合致しているのがわかる

 「ゴミ累計マップに使用」に設定する時は、きちんと環境を整え、歩き回らないのが肝心のようだ。

エリア指定とタイマー運転で、ルーロが目覚まし代わりに!?

 次にエリア指定を試してみよう。指定はスタート画面からでき、「ゴミ累計マップ」を元に”特に掃除したいエリア”、1つの”掃除しないエリア”、または2つを組み合わせた”掃除しないエリア”が、合計8パターン登録できる。

 今回は自分の生活スタイルと、後にふれるタイマー運転に合わせて5つのエリア指定をした。エリア名は任意で書き換えられるのは便利だ。

RULOナビのトップ画面の「運転モード」→「エリア指定」(左)。「エリア設定されていません」と表示される画面で、「掃除エリア」の設定をタップ(中央)する。次に「ゴミ累計マップ」が表れるので、そこで掃除するエリア、または掃除しないエリアを指定
掃除しないは、デスク周り【仕事中】、居室の最もごちゃごちゃしたところを避ける【クイックエリア】など。ダイニングテーブル付近は【徹底エリア】として掃除するエリアとして指定
充電台のある「HOME」付近は”掃除しないエリア”には指定できない。これは致し方ない
実際の部屋と「ゴミ累計マップ」の様子。エリア指定の組み合わせは最大8パターン登録できるので、生活スタイルに合わせてエリア指定するといいだろう。もちろんエリアの編集は自在
指定エリアを「徹底掃除」

 それでは「エリア指定」を使って「徹底掃除」を試してみよう。RULOナビのトップ画面の「運転モード」をタップし、次の画面で「徹底掃除」を選択。次の画面で【徹底領域】と命名した「エリア指定」を選択。その画面の「徹底掃除スタート」をタッチすると、掃除が始まる。指定エリア内を二重走行して念入りに掃除する。時間は「自動スタート」の倍の51分だった。

RULOナビのトップ画面をタップしながら進み、【徹底領域】と命名したエリアを選択(右)
「徹底掃除スタート」をタッチすると、指定エリアを念入りに掃除する。51分かかった

 次は掃除しないエリア2つを試した。玄関から部屋奥への動線のみを掃除する【目覚まし】は19分、さらに掃除をしない2つのエリアを合わせた【クイックエリア】は8分で掃除が終了した。

 在宅中の使用の際に気になる運転音を抑える、「音ひかえめ設定」もできる。自動モード運転は、実感音を約21%カットするという。エリア指定でも利用可能だ。掃除時間は短くなり、音が抑えられる。ただし、捕獲するゴミの量も変化する。設定は運転前に行なう。

エリアを意図的に狭めれば、その分掃除する時間が短縮できる
「音ひかえめ設定」ONでエリア指定の掃除をすると、掃除時間はさらに短くなった
掃除する曜日を選べ、目覚ましにもなる「タイマー運転」

 さらに便利なのは「お手軽」以外なら、タイマー運転に組み込める点だ。設定はRULOナビのトップ画面から簡単にできる。曜日、運転モード(自動、またはエリア指定を設定し、掃除機に送信する。スケジュールを編集するまで、繰り返される。

「設定なし」→タイマーを設定したい曜日を選択→時間と運転モードを指定して(画面では徹底掃除)「OK」をタップ
次の画面で既に登録した「指定エリア」を選択して「OK」をタップ(中央)。「お掃除スケジュール」画面に戻るので、必要なら曜日ごとに設定を繰り返し、掃除機へスケジュールを送信。トップ画面に「次回予約」が表示される。

 実際に平日は、居室の動線のみを指定した【目覚まし】をタイマー掃除に設定し、MC-RS810を“目覚まし時計”代わりに利用した。運転音はちょうどいいアラーム代わりになり、約15分の掃除中はベッドの中でまどろみを楽しみ、掃除が終わったところでベッドから這い出す、といった具合だ。特にホコリが気になるフローリングがすべすべで、毎日気分良く朝の支度ができた。

お手入れは簡単

 ダストボックスがいっぱいになると、スマホにお知らせが届き、エラー対応サポート画面が開く。掃除機にも赤色の「ゴミすてランプ」が点灯する。気づかずに運転しようとすると、掃除機が警告音とアナウンスが流れる。ダストボックスを空にするまで、運転できない。

RULOナビと掃除機に、ゴミがいっぱいに溜まると表示が表れて知らせてくれる
ダストボックスの吸気路付近に、ゴミの量をチェックするセンサーが組み込まれている
ゴミを捨てずに運転しようとすると、掃除機から警告とアナウンスが流れる

 我が家程度の広さなら、頻繁なゴミ捨ては要らない。累計マップを新しく設定し直してから1週間以上、毎日タイマー運転を繰り返し、改めてダストボックスに溜まったゴミを確認したが、まだ余裕があった。

 普段の手入れは、ダストボックスのゴミを捨て、フィルターを付属のお手入れブラシでゴミやホコリを取り除く。ブラシカバーを外せば、ブラシも簡単に外せるので、絡みついた髪の毛や糸くずなどを取り除く程度で済む。

 ダストボックス、フィルター、及びブラシカバー、ブラシは水洗いができる。こちらはニオイや汚れが気になった時に行なう。

【閲覧注意】1週間、毎日掃除してもダストボックスにまだ余裕があった。ゴミが層になっていた。普段はこのゴミを捨てる
フィルターの汚れは、付属のお手入れブラシで取り除く
ブラシカバーを外せば、ブラシも簡単に外れる
ニオイや汚れが気になったらダストボックスとパーツ、ブラシ類の水洗いをする

設定はアプリに沿って進めるだけ

 基本的に掃除に関する操作は、本体ではなくスマホアプリから行なった。ルーロとスマホの接続方法を改めて紹介しよう。

 設定の順番は大まかに分けて2つの流れがある。まず、PC、またはスマホで「CLUB Panasonic」にアクセスして会員登録を済ませ、アプリの「RULOナビ」をスマホにインストールし、「RULOナビ」を起動して、「CLUB Panasonic」にログインして始める。

 次に、アプリの画面に従って順番に設定作業を進め、最終的にスマホにインストールしてあるアプリ(RULOナビ)に、Wi-Fi経由でルーロを登録(紐づけ)する。最後に、MC-RS810本体の「遠隔操作」ボタンを押せば準備は完了だ。

アプリをスマホにインストールし、「RULOナビ」を起動し、「CLUB Panasonic」にログインして設定を開始する
ルーロをスマホに接続する。「遠隔操作」と「スポット」ボタンを同時に押していよいよ開始
スマホのWi-Fi設定で、MC-RS810のSSIDを選択する
スマホのWi-FiがMC-RS810のSSIDに接続したら、次にMC-RS810に介在させるWi-Fi機器を接続する。本体の表示される数字が変わったら、今度はスマホをWi-Fiに接続する
アプリにMC-RS810の品番が表示されたら、アプリに登録(紐づけ)して完了する
本体の「遠隔操作」ボタンを押して青いランプが点灯したら、準備は完了だ

 撮影しながらの設定作業だったので、時間にして40分ほどかかってしまった。だが、スマホの画面に従って進めるだけなので、さほど難しくは感じなかった。うまく行かなくても、最初からやり直しもできるので、焦らずゆっくり進めるといいだろう。

 すべての設定が終わると、スマホのアプリに「操作画面」が表示される

設定が終わると表示される操作画面。この画面が表示されたら、掃除が始められる

床掃除はルーロに任せっきりにできる

 ルーロはスマホにインストールした「RULOナビ」でできる操作を、ほぼすべて外出先からできるIoTロボット掃除機だ。床掃除、部分的なエリア掃除はもちろん、タイマー予約とエリア指定の設定・変更も簡単にできる。掃除が終わればスマホにお知らせと履歴まで見せてくれる。いままで想像していた「できたらいいな」が実現しているのだ。

 ロボット掃除機は、人の動きがセンサーに影響を及ぼし、運転音が気になることも多い点から、人の居ない時間帯の使用が望ましいと一般的に言われている。だが無人の状態で、音を発しながら動き回る掃除機を使う事に抵抗がある方も多いだろう。

 だからこそのルーロだ。正確なゴミ累計マップを登録しておけば、おおよその終了時間が予測できるので、無人状態でも掃除を始めるタイミングを図りやすい。万が一のトラブルにも対応しやすいので、帰宅時間に合わせて外から気兼ねなく操作できる。さらに、家族の個々のスマホに「RULOナビ」をインストールしてMC-RS810を登録しておけば、家族全員が操作できる点も見逃せない。

 掃除中はややうるさいと感じる運転音でも、扉1枚でほぼ遮られる程度なので、別の家事をしながら、すぐ使わない部屋の掃除もやりやすい。掃除が終われば自動で停止し、すかさずお知らせがスマホへ届くので、限られた時間を有効に活用できるだろう。

毎日ホコリの無い、ツルツルでサラサラの床が続く

 数あるロボット掃除機の中でもMC-RS810は相当高価だ。だがキャニスター掃除機並みの集塵力が感じられるほどパワフルで、メインの掃除機になりうる実力があり、使い勝手も良い。とにかく、床が気持ち良いほどキレイになる。他にハンディクリーナーがあれば十分かも、と感じたほどだ。

 MC-RS810を1度手にしたら、もう手放したくない事うけあいだ。なかなか掃除する時間が取りにくい共働きの方はもちろん、掃除が億劫な方にも是非オススメしたい。床掃除から開放される喜びをひしひしと感じるだろう。

藤原 大蔵