e-bike試乗レビュー

トレックe-MTBにカスタムしたe-bike専用の自転車ライトに感動!! 人生史上最高に明るく安心

トレック「Rail 9.7 Gen 4」はカーボンフレームのe-MTBで、ドライブユニットとしてボッシュ・e-MTB向け・スマートシステム対応「Performance Line CX」を採用

愛車のe-MTB「Rail 9.7 Gen 4」)。トレック製e-MTBのなかでもっともグレードの高いハイエンドe-bikeです。価格は998,690円ですが、現在はセール中で848,887円で購入できるようです。

5月頃、このRail 9.7 Gen 4にe-bike専用前後ライトなどのパーツを取り付けました。その件について、どんなパーツをどう取り付けて価格はどうだったのかなど、以下の記事にまとめています。

そして今回は、それらパーツを装着して走ってみて、どんな使用感だったのかということについてまとめてみたいと思います。装着したパーツは、フロントライト、リアライト(テールランプ)、リアキャリア、キックスタンドですが、ここでその使用感を簡単に書いてしまいますと、どれも「実用的!」という印象。

とくにフロントライトとリアライトが実に良いと感じました。どちらももSUPERNOVA(スーパーノヴァ)ブランド品で、それぞれ「M99 Mini Pro 25」「M99 Tail Light 2 Pro」()です。どちらも価格的に高級品の部類に入ると思いますが「こんなに凄いライトがあったのか!」と驚ける性能で非常に満足しております。

ともあれ以降、それぞれのパーツの実使用感をレビューしてみたいと思います。

SUPERNOVAのライトが凄い! 真っ暗闇でも余裕!! 配光も優秀!!!

まずはライト類から。SUPERNOVAのフロントライト「M99 Mini Pro 25」と、リアライト(テールランプ)の「M99 Tail Light 2 Pro」です。

フロントライト(ヘッドライト)はSUPERNOVA「M99 Mini Pro 25」というe-bike向けライトで、e-bikeのバッテリーを電源にできます。明るさは最大1,300ルーメン(450lux)。国内正規代理店インターテックでの価格は47,740円
ハンドル中央前方に取り付けました
非常に明るいライトで、発光部は大きめです
SUPERNOVAシリーズは取り付けマウントも豊富に用意されています。とてもシンプルに取り付けられましたが、しっかり固定されています
ライトの電源はe-bikeのバッテリーから取っています。またライトのオンオフはドライブユニットPerformance Line CXのコントローラーで行ないます(+ボタン長押しでオンオフ)。それとは別に、ライトからはハイビームをオンオフするためのボタンが延びています。専用の取付マウントにマグネット吸着するボタンです
ハイビームボタンはベルとシフトレバーの間にセットしました
リアライト(テールランプ)はSUPERNOVA「M99 Tail Light 2 Pro」。これもe-bike向けライトで、e-bikeのバッテリーを電源にできます。Magura MTeシリーズのブレーキレバー操作に連動し、ブレーキをかけると10倍明るく発光して1,000m後ろからでも見えるほどの視認性を発揮するといいます。ただ筆者のRail 9.7 Gen 4にはこのブレーキレバーを搭載していませんので、ブレーキランプ機能は試せていません。国内正規代理店インターテックでの価格は19,690円
リアライトはリアキャリア後方に取り付けました。実はRail 9.7 Gen 4には、このタイプのリアライトを取り付ける「適切な場所」がなく、リアキャリアに装着するのがベストということでこの位置に取り付けました。ちなみにリアキャリアは、OLD MAN MOUNTAIN(オールドマンマウンテン)ブランドの「Divide Rack(ディバイド ラック)」で、国内正規代理店インターテックでの販売価格は27,500円
このリアキャリアのリアランプを取り付けるためのマウントも用意されており、スマートに取り付けることができました
リアライトは赤く発光するテールランプで、昼間でも視認性がとても高いです。写真ではカメラのホワイトバランスおよびランプの明るさの関係で黄色く見えますが、肉眼では強い赤色です

フロントライトの明るさについてはそれまでにも室内や夜道で確認しており、「とにかくとても明るい」「配光が素晴らしくよい」と感じていました。今回はその実力をしっかり検証すべく、夜間の川沿い・真っ暗闇の遊歩道でライトを使ってみました。

使ってみてまず驚いたのが配光の良さです。前方を明るく照らしはするものの、対向車や人の目に光が届きにくい絶妙な配光になっています。また対向車などがいない場合のハイビームも非常に快適です。

メーカー提供のSUPERNOVA「M99 Mini Pro 25」の配光例。ロービームでは路面だけを照らし、ハイビームにすると路面も前方全体も照らします。実際にこのように照らせるのでしょうか?
配光がわかりやすいように、壁を照らしてみました。左がロービームで右がハイビーム。自転車が傾いているので、光もやや傾いています。ロービームの状態では、路面から上へ光が漏れず、対向車や人に眩しさを感じさせません。上方への光が見事にカットされています。ハイビームにすると光がカットされていた部分も照らせるようになります
路上を照らしてみました。これも左がロービームで右がハイビームです。自動車やオートバイのLEDヘッドライトのように明るく、またロービームとハイビームの切り分けが明確です。自転車用ライトとは思えない明るさと実用性があります。ちなみにこの道は本当に真っ暗闇で、歩くのも危うい感じの暗さです。でもSUPERNOVA「M99 Mini Pro 25」を使えばまったく問題なく自転車で走行できます
リアライトのSUPERNOVA「M99 Tail Light 2 Pro」が光る様子。点滅などのモードはなく、この状態で赤く光り続けます。昼間でも視認性がよいリアライトですが、真っ暗闇だと極めて目立ちます
30m程度離れた場所から。肉眼で見たときのイメージに近くなるよう写真を加工していますが、テールランプの光で自転車後方が赤く照らされているのがわかります。このくらい目立つと安全性が高いと思います
100mくらい離れても赤く光るテールランプをしっかり視認できます

フロントライトもリアライトも明るい! このくらい明るければ……ということで、川沿いの遊歩道(サイクリング可)を走ってみることにしました。ちなみにこの遊歩道は、本当に真っ暗闇です。この日は曇りで月明かりもなく「夜のこの遊歩道が暗いのは知っていたけれど、ここまで真っ暗なんだ!」と驚いたほどです。……なんとなく身の危険を感じるほどの暗さ、とも言えましょう。

【動画】フロントライトのSUPERNOVA「M99 Mini Pro 25」で暗闇の遊歩道を照らしながらのサイクリング。ロービームとハイビームを切り替えながら走っています
【動画】こちらは道路から遊歩道へ入っていく様子。30秒くらいのところで猫発見! 肉眼で「あっ猫だ!」とハッキリ確認できました

ロービームだと、さすがに遠くの前方が見えませんのでスピードは出せません。しかしハイビームにすると遠くまで見通せますので、昼間の走行と同じようなスピードが出せます。ただ夜間ですのでスピードは抑えめで走りました。

ロービームでは、路面の細かな障害物までよく見えます。昼間と同様とまではいきませんが、「小石がある」「枯れ草が落ちている」「あっ猫!」といった感じで、真っ暗闇の道でも路面状況などがよく見え、安心して安全に走ることができました。

 遠出して帰り道に日が暮れてしまったという場合でも全然問題ない性能のライトです。それに……このライトがあれば、真夏の昼間の猛暑を避けてナイトサイクリングするというのも現実的です。

いやー凄い、このライト!! ほかの手持ちe-bikeにも取り付けたいと思ってしまいました。

リアキャリアやスタンドも便利! 意外にe-MTBとミスマッチでもなかった

ライトの素晴らしさにほかのパーツの利便が霞んでしまいそうですが、リアキャリアとスタンド(キックスタンド)も、とても便利です。とくにリアキャリアが便利。

装着したリアキャリアは、OLD MAN MOUNTAINブランドの「Divide Rack(ディバイド ラック)」。国内正規代理店インターテックでの価格は27,500円。スポーツ自転車用の汎用キヤリアで、フロントにもリアにも取り付けることができます。またフルサスMTBにも対応し、最大耐荷重はダボ穴使用時が25kgで、スルーアクスル用フィットキット使用時は32kgにもなります。また、スルーアクスル用フィットキットを使用した場合、キャリアの着脱がより容易になります
こんな感じで取り付けました。とても頑丈なキャリアです
キャリア上部には「BASIL MIK(バジルミック) システム」の台座パーツを取り付けました。ネジ穴が合わないので結束バンドでの固定です。この台座を使うと、BASIL MIK システム対応のバッグなどをワンタッチで着脱できます
このバッグはボントレガー「MIK ユーティリティ トランク バッグ」で、BASIL MIK システム台座に対してワンタッチで着脱できます
バッグの裏面にBASIL MIK システム対応パーツがあります。ワンタッチで着脱でき、装着時は安定感があります
スタンドを跳ね上げた様子

リアキャリアは着脱がわりと容易ということと、前出のリアライト「M99 Tail Light 2 Pro」を取り付けるのに必要ということで装着しました。ついでにBASIL MIK システム台座パーツも、という感じです。

リアキャリアとBASIL MIK システム対応バッグで使ってみたら、まあコレが本当に便利! バックパックを背負う必要がなく、バッグは13Lの容量があるので日帰りサイクリングくらいなら荷物が全部入ります。ワンタッチ着脱ができる利便も大きい。

キックスタンドも地味に大活躍。いや、取り付けたパーツのうちでいちばん役立っているかもしれません。自転車を自立させておけるって、当然ですが、便利。取り付けたキックスタンドは頑丈なので、安心してRail 9.7 Gen 4を自立させておけます。

あと、パーツ取り付け前は「e-MTBにリアキャリアとキックスタンドってヘン?」と思っていましたが、取り付けてみたら案外違和感がない。黒いパーツで目立たないからかもしれません。

e-MTBにリアキャリアとキックスタンド……? ちょっとヘン? そう思いながら装着しましたが、以外に違和感がありません。それ以上にRail 9.7 Gen 4の実用性がグググッと高まって満足感が高いです

といった感じで、Rail 9.7 Gen 4にいろいろなパーツを追加して走っています。いやーでも、とりわけライト類がイイです。とても高価なライトではありますが、性能も使い勝手も最高で、非常に満足しております。べつのe-bikeにも取り付けようかな、と思ったりもしております。

スタパ齋藤