家電レビュー

e-bikeサイクリングがより楽しく!! 親指サイズのアクションカメラInsta360 GO 3Sを試す

最新アクションカメラ「Insta360 GO 3S」

2024年6月13日にInsta360から発売された最新アクションカメラこと「Insta360 GO 3S」。新たに4K30fps撮影が可能になり、引き続き強力な手ブレ補正機能を搭載し、動画・静止画・タイムラプスなどの様々な撮影モードを手軽に切り換えて撮影できます。

使いやすさや画質、そして楽しさまで含めて、最も注目されているアクションカメラのひとつですが、このアクションカメラの最大の魅力はそのサイズです。ほぼ親指サイズ!

本体サイズは25.6×54.4×24.8mm(全幅×全高×奥行き)。ホントに親指サイズなんです。重さはたったの39.1g
こんなに小さいのに4K30fps撮影が可能です。この本体のみでの撮影時間は38分。後述のアクションポッドと合体させた状態では140分の撮影が可能です

こんなサイズなので、ほかのアクションカメラと比べると「撮影スタイルの自由度が突出して高い」です。クリップ式固定ブラケットを使って帽子のつばにInsta360 GO 3Sをセットしたり、磁気ペンダントを使って服にセットしたり、あるいはフレキシブル粘着マウントを使ってクルマのダッシュボードに装着したり。ペット用ハーネスマウントを使えば猫や犬の行動を記録できるペット・ウェアラブルカメラとしても使えます。64GBモデルの直販価格は61,800円。

クリップ式固定ブラケットを使えば、帽子のつばなどにInsta360 GO 3Sをセットできます
こーんな感じでInsta360 GO 3Sがマグネット吸着。ユーザーが顔を向けた方向の映像を撮ることができます。Insta360 GO 3Sは超軽量39.1gなので、帽子のつばも下がりません
こちらは磁気ペンダント。首にかけて使うマグネット式のマウントです
こんな感じで首にかけて、使用時は丸いマウントを衣服内に入れます
そしてマウントとInsta360 GO 3Sで衣服を挟むようにマグネット吸着。ウェアラブル・アクションカメラです
こちらはフレキシブル粘着マウント。下部の丸い部分の裏側に粘着素材があります。下部の丸い部分を外せば、三脚などに固定できます
フレキシブル粘着マウントを使い、クルマのダッシュボードにペタリ。Insta360 GO 3S本体は39.1gと超軽量なので、マウントの粘着剤面積が少ないもののかなり安定的に固定されます

とまあ、自由自在にさまざまなところへと固定できるInsta360 GO 3S。アイデア次第でいろいろな撮影が可能というわけです。

また、アクションポッドと合体させれば一般的なアクションカメラのように画面を見ながら撮影するようなことも可能。アクションポッドとInsta360 GO 3Sが合体していなくても、両機が近くにあれば、Insta360 GO 3Sが捉えている映像をアクションポッドで無線モニターすることもできます。

Insta360 GO 3Sとアクションポッド。アクションポッドを使うと、Insta360 GO 3S本体の設定を画面タッチで変更したり、撮影中・撮影済みの映像を観ることができます。またInsta360 GO 3S本体への充電も行なえます
合体した様子。一般的なアクションカメラのように使えます
画面は180°フリップアップします。Insta360 GO 3Sをアクションポッドにセットした状態で自撮りもできます

という感じで、どんなふうにでも撮れる万能型のアクションカメラというイメージのInsta360 GO。うーん、実に楽しそう! いや楽しいハズ! e-bikeサイクリングで使ってみたい! と思っていたら、実機を使う機会を得ましたので、しばらく試用してみることにしました。

日常を撮りっぱ、自動編集させて、ラクして楽しい&カッコいいVlogを残す

実は筆者、初代のInsta360 GOを使っていました。2019年の冬頃です。

それは非常に斬新なアクションカメラで、とても愉快に使えました。使用感としては、体に装着して動画などを撮影させておき、あとでその映像をスマートフォンに転送して自動編集させて楽しむ、みたいな。

Insta360 GOは「これをこう撮ろう!」という感じでも使えますが、むしろ「Insta360 GO任せでとりあえず全部撮っちゃえ!」と撮りっぱなしにするのが王道的使い方。全部撮っておいて、あとで自動編集させて、その時々の楽しさをふり返る。

全部Insta360 GOに任せておいて、ラクに楽しくてカッコいいVlogを残す、というイメージです。

【動画】初代Insta360 GOで空の旅を少々撮影。歩いたり窓の外を見たりする、ちょっとしたイベントを短く記録していました。それをアプリで自動編集したものです
これも同様の映像をアプリで自動編集したものです。ユーザーの筆者がやっていることは、録画ボタンを押すことと、アプリで自動編集をタップした程度だと記憶しています
【動画】これも同様の映像を自動編集したもの。抽出される動画部分や、音楽や編集のアレンジがけっこう変わるので、同じ素材を何度も自動編集して遊んでいた、という記憶があります。にしても、ラクに遊べる楽しいカメラです!

なにこのラクさ! しかもイイ感じで自動編集してくれちゃう! 「頑張ってVlog撮ろう!」的なモチベーションがなくても、毎日イカシたVlog残せるじゃん!

Insta360 GOを手に撮る気満々……というかInsta360 GOに撮らせる気満々の筆者でした。が、直後にコロナ禍。えぇぇ~外出もままならない! という感じでせっかくのInsta360 GO熱もフェードアウトしました。

しかし現在は外出自在。初代Insta360 GOと違い、最新Insta360 GO 3Sにはアクションポッドがあって使い勝手も非常にイイとの評判。しかも4K30fpsへと高画質化! これは絶対楽しいハズ!

そう思ってリベンジ的にInsta360 GO 3Sの試用を開始した筆者でした。そして結果から言えば、も~の凄く楽しいですこのカメラ。初代Insta360 GOの方向性はそのままに、使いやすさも画質も楽しさも格段に上がっていました。

画像はとてもステーブルでクリア、操作性もイイ!

筆者はアクションカメラが好きで、他社のアクションカメラもいろいろ使っています。どのアクションカメラもブレ補正性能が高いので、テキトーに撮っても非常に安定して観やすい動画が撮れます。

そのあたり、Insta360 GO 3Sはどうなのか? 試してみたら予想以上に安定した動画が撮れて、映像も音もクリア。

【動画】クルマのダッシュボードにInsta360 GO 3Sをセットしての自撮り。クルマはそこそこ揺れていますが、動画は非常に安定的。車内も明るく鮮明に写っています
【動画】これは99gの航空法適用外のドローン。帽子にInsta360 GO 3Sをセットし、ドローンのほうを見ているだけでこんな映像が撮れました。飛行するドローンがクリアに写っています
【動画】e-bikeのハンドルにInsta360 GO 3Sを固定しての撮影。左右下にある黒いブラケットの揺れを見ると、自転車がけっこう揺れていることがわかります。でも周囲の風景はしっかり安定しています。Insta360 GO 3Sのブレ補正の強さがよくわかります

そして操作も容易です。多彩な撮影モードを持つカメラなので、細かく使いこなそうとするとそれなりに慣れが必要ではありますが、基本的には初期設定の動画モードで撮ればいいかな、と。とりあえず「この状況をInsta360 GO 3S撮らせておこう」と、どんどん動画撮影しちゃえば、後で必ず楽しめます。

Insta360 GO 3Sは操作性も非常に良好です。タッチパネルはスマートフォン並みに操作しやすいですし、メニュー類も直感的に扱えます。ボタン数は少なく、操作間違いも生じにくい。

前述のように「動画をどんどん撮っちゃえばOK」というスタンスだと、たとえばInsta360 GO 3S本体を帽子などに装着し、本体をつまむようにボタン操作すれば、電源が入ったり撮影が始まったり終わったり(ビープ音やLED色で動作がわかります)。それを繰り返して日常生活をしていれば、後述の自動編集により、簡単に動画で楽しく観られる生活記録が完成です。

また、Insta360 GO 3S本体で動画撮影中などに、近くでアクションポッドをオンにすると、撮影中の動画や動作モードなどを確認できます。アクションポッドは、Insta360 GO 3Sのリモコンとしても使えます。また前述のように、Insta360 GO 3S本体をアクションポッドにセットすると充電されますし、その状態でアクションカメラのように撮影することもできます。

自動編集が楽しい! これなら飽きない、撮り続けたくなる!

Insta360 GO 3Sで撮った動画は、Insta360 GO 3S本体をアクションポッドにセットすれば観られますが、スマートフォンの「Insta360」アプリで観ることもできます。また、アプリでは映像の自動編集などもできますし、画面も大きいので、Insta360 GO 3Sで撮った映像はアプリで観るほうがいいと思います。

iPhoneで「Insta360」アプリを使用している様子。アプリ初使用時に設定をすれば、以降、手間なくいつでもアプリとInsta360 GO 3Sを無線接続して利用できます。アプリではInsta360 GO 3Sの遠隔操作をしたり、撮った動画を再生したり、それらの動画を自動編集したりできます

アプリを使うとInsta360 GO 3Sで撮った映像を快適に閲覧できるのに加え、動画を自動編集させて楽しむことができます。自動編集は、最終的に完成する動画のなかに盛り込みたい動画ファイルを選ぶ程度で、あとはアプリが自動的に「イイ感じに編集」してくれるという機能。出来上がりが気に入らなかったら、ユーザーが別のテーマ(テンプレート)を選んで編集し直させることもできます。

アプリの「編集する」セクションで自動編集を行なえます。多数の編集テンプレートが用意されていますので、動画の雰囲気に合わせてテンプレートを選びます。次いで、盛り込みたい動画をタップして選んで自動編集開始。アプリが動画を解析し、数分で編集が完了します
【動画】こちらが自動編集結果です。なかなか巧くつないでくれていて、筆者の記憶を喚起する場面がいくつも盛り込まれていました。とても簡単に使えるうえに、かなり楽しめる自動編集機能です

あ~ら楽しい! オリジナルの動画は残りますので、気が向いたらいろいろなパターンで自動編集させて「この自動編集動画も残す」という使い方がよさそう。アプリではユーザーが自分で全部編集していくこともできます。また、もちろん動画や写真をスマートフォンの写真へと読み込んだり、それをPCに転送することも容易です。

ともあれ、動画を撮りっぱなしにして、それを自動編集させて……というだけで、かなり楽しめる動画が残せます。他人が観て楽しめるかどうかは……場合によりますが、自動編集された動画を撮った本人が観ると「そうそう、こういう経験だった」「それがコンパクトにまとめられていてイイ」「しかもけっこうカッコイイVlogだぞコレ」と、ユーザー本人が楽しめるのは確実だと思います。

余談ですが、筆者の場合はInsta360 GO 3Sで「タイムシフト動画」を撮るのが楽しいと感じています。タイムシフト動画は、歩くなどの行動が早送り的に再生される動画です。ゆっくり歩く動画を撮っても、再生時は走るようなスピードの動画になります。タイムラプス動画は数時間の時間の流れを十数秒などに早回しにする動画ですが、タイムシフト動画は数分の時間の流れを十数秒などに早回しにする動画、という感じです。

タイムシフト動画はその性質上、音声が入りません。観ていると、スピード感はタップリで、経験が時間軸でコンパクトに圧縮されていて楽しいんですが、音がないのは寂しい。というわけで、これも自動編集で音楽を入れたりしています。

【動画】サイクリング中にタイムシフト動画を撮ってみました。迫力のある動画ですが、音がないのが寂しい
【動画】そこで、アプリの自動編集機能で音楽や映像効果を追加したのがこちら。楽しめる映像になりました

自動編集で音楽が入ったりモーションブラー(動きを強調するブレ効果)が入ったりすると、「あらま、単にe-bikeで走っただけの動画なのに、けっこう楽しいゾこれ!」てな気分に。数分から数十分の行動が、十数秒といった時間に圧縮・早回しされる「タイムシフト動画の自動編集」は、筆者にとって非常に楽しいInsta360 GO 3Sの使い方になりました。

また、こんな動画が編集されて、つい笑ってしまいました。単なるサイクリングをタイムシフト動画で撮って、それを自動編集させたら……ヤケにスゴそうな映像になってしまいました。

【動画】路面ばかり写してしまった失敗動画と、なんとなく尺がある動画を、テキトーに選んで自動編集させたら……なんかサイクリングロード大爆走みたいな凄い動画になりました

おもしろ~い! またタイムシフト動画で自動編集やろっと! とか思ってしまいます。

でもお借りしているInsta360 GO 3Sは……そろそろ返却期限。

というわけで筆者はInsta360 GO 3Sを購入してしまいました!

残暑厳しい現在ですが、買ったInsta360 GO 3Sとともにサイクリングして、どんどん楽しいVlogを残していこうと思います。

という感じで、試用してみたら楽し過ぎて思わず購入に至ってしまったInsta360 GO 3S。使い方は簡単だし、ラクに撮って自動編集させて楽しめるし、それに親指サイズなのでアイデア次第で撮り方は無限かもしれません。全体的にハードルが低く、恐らく誰でも楽しめる非常に身近なアクションカメラだと思いますので、興味のあるかたはぜひチェックしてみてください!

スタパ齋藤