e-bike試乗レビュー
初心者の女子でもe-MTBの楽しさを実感!! 最新モデルを体験できるイベントで遊んできた
2021年12月15日 08:05
緊急事態宣言が解除されて、サイクリングにぴったりの季節の秋に友人の歌手仲間&自転車仲間の大塚茉莉子と横浜へ行ってきました。先日は飯能サイクリングで初めてのe-bikeを体験したばかりの彼女ですが、今回は「トレイル」を一緒に楽しむことに。
飯能サイクリングでの「顔振峠」帰り道の話です。普段はシングルスピードに乗っている彼女はヒルクライムも初体験でしたので、当然ダウンヒルも初めてなのですが、怖がる様子もなく気持ち良さそうに下ってきました。そんな様子を見て、e-MTB(電動マウンテンバイク)で山を走ったらハマるだろうな……と思ったのです。
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そんなタイミングでさまざまなe-MTBが試乗できる「E-MTB WORLD 2021」がトレイルアドベンチャー・よこはまで開催されました。私も以前に1回体験しただけなので、誰かと一緒に行きたいと思って茉莉子に声をかけてみると……「行くー!!」とテンション高めの声で即答が。e-MTB完全初心者とほぼ初心者でイベントに参加してきました。
やっぱり基礎は大事!! 初心者講習で上手になったのを実感
イベント会場のトレイルアドベンチャー・よこはまは、MTBやe-MTB、電動モーターバイクをレンタルして楽しめるトレイルコース。森の中を体を使って遊べるアトラクションのフォレストアドベンチャーも隣接しています。都心からのアクセスもよく、公共交通機関で現地まで行くことができます。初心者や家族でも楽しめるような短めのコース設計ですが、難易度の高いコースもあるので経験者にも人気です。
昨年、兵庫県・神鍋高原の「UP MTB PARK KANNABE」でe-MTBデビューしましたが、MTBは完全なる初心者の私。茉莉子にとっては初めてのMTB体験なので、最初に初心者講習を受けることにしました。楽しい遊びのはずが、怪我してしまっては元も子もないですもんね。
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ダウンヒル時、惰性での走行時に立ち上がったような姿勢でペダルを水平に保つニュートラルポジション、両膝を曲げた姿勢のレディポジションをまずは教わりました。「おへそに目があると思って方向転換したい場所に身体を向ける」「降車時は片足ずつ」などなど、とてもわかりやすい説明でした。講師を務めるスペシャライズド・ジャパンの担当の方にチェックしてもらいつつ、無事に講習クリア。よーし、あとはコースでバンバン走るぞ~!!
コースが楽しすぎる!! e-MTBだから何度でも走れちゃう
各メーカーのブースでは丁寧に車体の説明をしてくれます。私は初めてe-bikeを体験したBESVブースで「TRS2 AM」をレンタル。茉莉子はボッシュ&トレックの合同ブースでコラテック「E-POWER X VERT CX」(関係者用に用意されていたモデルを特別にお借りできた)をレンタルしてコースへ。
最初ダウンヒル時は怖くて立ち上がれながったのですが、講習で教わったようにニュートラルポジションで下るとより体幹が安定して走りやすい! 「下ってる時に立ち上がるなんて恐ろしい」と思っていましたが、明らかにこちらのほうが安全に走れます。
トレイルアドベンチャー・よこはまのコースは、プールのウォータースライダーのように一周が長くないので、何度も上って下りてを楽しめます。なので、講習も受けてすっかりダウンヒルが楽しくなってしまった私たち。ジェットコースターに乗っているようなスリル、それを自分でコントロールする楽しさ。
上りに関しては、アシストのあるe-MTBなのでほぼ難なくクリアできてしまいます。しかも、たくさんのメーカーが出展しており、ハイエンドをはじめさまざまなe-MTBが試乗できるので、ここぞとばかりに乗らせていただきました。
初心者だけどe-MTBを乗り比べてみよう
e-MTBのイベントなのになぜかドロップハンドルのe-bikeが。BESVが唯一のグラベルロードe-bike「JG1」をレンタルしていたのでコースを走ってみました。ドロップハンドルは慣れていますが、山を走るとなれば話は別。タイヤが細くなる分、上半身でしっかりコントロールしないといけません。より地面の木の根など凹凸をダイレクトに感じられました。そして、スピードが出やすいので、スリル満点! JG1は、街中で乗るのにも良さそうでした。
自転車といえば「脚の強さが肝心」と思われがちですが、e-MTB初体験の茉莉子が実感していたのは、「腕でキープするのが大変!」ということ。上りがあったり、木の根や凹凸のある山の中を走るので、より体幹と上半身、腕のコントロールが重要になってきます。
一般的に女性は男性よりも上半身の筋肉が少ないと言われているので、山を走るには普段からプランクなどのトレーニングが効果的かもと感じました。アシストがあるe-MTBといえど、コントロールして動かすのは人間です。人力よりはラクだけど、きちんと運動している実感を得られるのがe-MTBの魅力です。
子供の頃は運動が大の苦手だった私のような人間は、e-MTBでなければまさか山を自転車で上ろうなんて夢にも思わなかったので、e-MTBに大感謝です。とにかく夢中でいろいろなモデルでコースを走りまくりました。
そんな中で美しいカラーリングで目に止まったのが、メリダ「eONE-SIXTY 10K」。かわいいデザインに惹かれて値段を聞いたらびっくり……1,265,000円。フルサスペンションでノーストレス、カーボンの車体にコンポーネンツといい、そもそも自転車としてのポテンシャルがすごい! 初心者でもわかる乗り心地はさすがで、さすが最新フラッグシップモデルだと実感。アシストのタイミング、パワー、ダウンヒル時の衝撃、とにかく一瞬もストレスがかからないe-MTBという印象でした。
走るのが楽しくてハンガーノック寸前? キッチンカーで腹ごしらえ
2人で一緒に来たはずなのに、e-MTBに乗るが楽しくてもはや会話なし。お互い単独行動でそれぞれ自由に走りまくっていました。私はトレック「Powerfly 5」、ネスト「X-VALLEY E6180」と続けて試乗。それぞれ性格があって、同じコースで走るからこそ違いを気づくことができます。
お互い存在を忘れかけていたタイミングで茉莉子と合流し、一緒に休憩しているとドッと疲れが……。気づけばもう数時間走っている。
豪華プレゼントありのじゃんけん大会が始まり、みなさんが盛り上がっているのを横目に、参加する気力もなく疲れ切っている2人組。その姿はまるで山に現れたゾンビのよう……。そう、気付けばお昼を食べるのも忘れて走り回ってました。
走ってる間はアドレナリンが出ているので気づかなかったのですが、一気に疲労が襲ってきてキッチンカーのチキンサンドイッチを購入。意外と盲点ですが、e-MTBだと何度もコースを走れてしまって、しかも楽しいからつい補給を怠りがち。森の中で食べるサンドイッチは最高でした。エネルギーチャージして、さらにまだ乗っていない車種を攻めるぞ。
もっともっとe-MTBに乗るぞ!!
回復したところでスペシャライズドのブースへ。今度は「TURBO LEVO SL EXPERT CARBON」に乗ることに。マットな赤色が素敵な車体です。価格を聞いてからだとビクビクして思いっ切り走れないので、戻って来てから価格を聞くことに。
実際に走ってみるとカーボンの軽さを実感できます。途中の上りで突っかかって足をついて停まってしまいましたが、車体が軽いので体制をスムーズに立て直すことができました。上りの斜面で止まってしまうと、平地よりも重力がかかり車体の重さを感じてしまうので、車体が軽いメリットを体感しました。そして、戻って価格を聞くと……やっぱり869,000円とのこと。さらにハイスペックなは1,815,000円だとか。
その後も次々と各メーカーのe-MTBを試乗。ヤマハ「YPJ-MT Pro」はさすがバイクでも有名なメーカーだけあって、その技術をe-bikeのドライブユニットにも応用しているとのこと。確かにパワフルなアシストと、オートアシストのスムーズさはピカイチだったかも。
パナソニック「XM-D2」、最後にイタリアメーカーのファンティック「XMF 1.7」に乗り、華麗な走りで? 締めくくることができました。ファンティックのe-MTBは、日本では公道走行不可なので貴重な機会でした。確かに上りが強力で、まるでバイクに乗っているみたいだったなぁ。
たくさんのe-MTBに乗れて、クタクタだけど大満足
電動アシスト自転車やe-bikeはラクに漕げてまったくしんどくないんでしょ? たまにと言われますが、あくまで自転車で原動機付き自転車とは違うので、長い上りはしんどいし、それなりに疲れます(笑)。でも、そのしんどさが自分で上った達成感や運動した実感を得られて楽しいんです。
今回は総額いくらなんだろう、という高額なe-MTBを1度にたくさん試乗でき、まさに夢のような1日でした。一緒に行った茉莉子も「超気持ちいいアクティビティ! また来よう!」とご満悦。おみやげのシマノタオルを最後にゲットして終了。
子供の頃のように、無我夢中になって楽しめたE-MTB WORLD 2021でした。子供の頃と違うのは、e-MTBに乗った後のビールの美味しさを知ってしまったことかな?