e-bike試乗レビュー

ロードバイク女子が初めてのe-MTB体験!! グラベルe-bikeでサイクリングや旅も満喫

e-bike旅を大満喫

10月中旬、兵庫県の神鍋高原にあるマウンテンバイクフィールド「UP MTB PARK IN KANNABE」を訪れ、電動アシスト付きマウンテンバイク(e-MTB)を初体験。ここにはe-MTB専用のコース「Bosch Uphill Flow Volcano」があり、前回の記事では実際にコースを走った感想と、初日に宿泊したグランピング場「Kannabe 5 sense」についてレポートしました。

しかし、今回は2泊3日なのでまだまだ終わりません。残りの2日もe-bikeをとことん満喫し、1人でe-MTBコースに挑戦したほか、城崎温泉街から川沿いサイクリングも楽しみました。また、予定にはなかった急遽のライブハウス見学もあり、バラエティ豊かになったe-bike旅の後編をお届けします。

朝食のカロリーを消費しに、1人でBosch Uphill Flow Volcanoへ

2日目の朝はグランピングの朝食をいただき、お腹いっぱいになるまでしっかりカロリーを摂取しました。e-bike部のみなさんとは午後に合流予定なので、こりゃあもう一度コースを走ってカロリー消費するしかない! と、前日と同じくトレックのe-MTB「Rail 9.7」で、1.7kmの山道コース「Bosch Uphill Flow Volcano」へ。今度は1人でヒルクライムです。とはいえ、朝方少し雨が降っていたので地面が心配です。地面のコンディションが悪ければ山以外の舗装路を走るつもりで、コースに行ってみました。

10時の時点では晴れており、コースは思ったより濡れていませんでした。神鍋山は火山なので、サラサラの土で非常に水捌けが良いそうです。少し1人でコースを上ってみます。前日はe-bike部のみなさんと一緒に走ったので安心感がありましたが、1人だと一気に不安になってしまいました。

もし山の中で迷ったら、大丈夫か、私……、と。しかし、せっかくこんなに良いコースがある神鍋まで来たし、この満腹になったお腹をどうにかしなくては! とコースを走ることを決意。ひたすらペダルをこいで頂上を目指します。コースの両脇にはラインガイドもあるし、コース名を明記した看板もあるので、なんとか1人でも頂上に到着できました。というわけで、女性1人で初心者でもこのコースは迷わずに登頂できると思います。

こんな感じで案内板があるので安心

頂上に着き、絶景を眺めながらジュースを飲んで至福の時間です。グランピング場の朝食がホットサンドだったので、持ってきて頂上で食べるのもアリだったかも? と思いましたが、トンビがたくさん飛んでいたので、食べ物は持って来なくて正解でした。

無事にe-MTB初心者、女性1人でも登頂成功

のんびりしたところで、今度は1人でダウンヒルにチャレンジです。こちらも、前日よりも少しコツをつかんで下山に成功しました。

女性1人でもヒルクライム・ダウンヒルどちらもいけました。うーん、もっとダウンヒルの練習をしたい。……でも、少し観光もしたいので後ろ髪を引かれる思いで神鍋山から移動します。

初心者向け下りコース「マシュマロ」。フカフカの芝生を、ふわふわ爽快に走れるコース
山の中の木漏れ日が気持ち良い

圧倒的パワースポット「八反の滝」へ

神鍋山を離れ、次に目指したのは八反の滝です。神鍋高原一帯は火山活動があったことから滝が多いそうで、まだ時間もあったので行ってみることに。八反の滝は、UP MTB PARK IN KANNABEがあるスキー場「アップかんなべ」からずっと下って行けるので、気持ち良く走れました。

到着して長い階段を降りていくと、私の見てきた滝の中でベスト3に入る美しさ! 大きさはそこまでではありませんが、滝壺の色が見事なエメラルドグリーンで、晴れ間が差すと本当に美しい。天国があったらこんな感じだろうと思うくらい! 本当にキレイでした。この写真をスマホの待ち受けにしたら、運勢アップしそうです。パワースポットって、こういうところなんだろうなぁ。山には神様がいる、というのを信じてしまうほどの美しさでした。

八反の滝入り口。階段は結構長くてキツいのでご注意を
スマホの待ち受けにしたら運勢アップ!? 八反の滝

日本海側の海の幸・カニ寿司を食す!

そして、e-bike部のみなさんと合流するために、アップかんなべに戻ります。八反の滝までは下りでしたが、帰りは上りだったのでアシスト付きのe-MTBで良かった、と心底思いました。

無事に合流し、ここでトレック「Rail 9.7」は返却。1日ちょっとの相棒でしたが、とても素敵な初体験の時間をともにできました。

さて、この兵庫県豊岡市は山の幸にも恵まれていますが、日本海側ということで海の幸も楽しめちゃうんです。昼食は大きなカニの爪のオブジェが目印の「城崎街道 海の駅」でカニ寿司を頂きました。なんと、まぁ水々しいカニさんなんでしょ。そして、お寿司のお米が美味しく、ここでもしっかりエネルギー補給ができました。

城崎街道 海の駅
めちゃくちゃ目立つカニ爪オブジェ
カニ寿司セットを注文
カニがたっぷりでお米もすごく美味しい

無敵のグラベルロードe-bike!? キャノンデール「Topstone Neo Carbon 4」で絶景川沿いサイクリング

さて、糖質を補給したら動くしかなーーいっということで、今度は城崎温泉の川沿いをサイクリングです。

ここで乗ったのは、e-bike部のレンタカーに積まれていたキャノンデールのグラベルロードe-bike「Topstone Neo Carbon 4」。“ハの字型”のドロップハンドルで、通常のドロップハンドルより前傾姿勢がラクな気がします。油圧式ディスクブレーキを搭載し、普段私はリムブレーキのロードバイクに乗っているため、こちらもすごく違いを感じました。

キャノンデール「Topstone Neo Carbon 4」

少しの力でふんわりとブレーキがかかるので、女性の握力でもスムースにブレーキがかかります。太目のタイヤを履いているので、ロードバイクより路面の衝撃を感じにくいです。ふぅ~む、これが砂利という英単語の「グラベル」で舗装路「ロード」も走れるグラベルロードか! 段差も小石もノーストレスでした。

しかも、ドライブユニットはボッシュのハイエンドモデル「Performance Line CX」を搭載! ペダルに予測センサーでも付いてるの? と思うくらい、こぎ出しとほぼ同時にアシストしてくれます。パワフルなアシストに、バッテリーは大容量の500Wh「PowerTube 500」で約170kmのロングライドも可能です。

こんな無敵のグラベルロードなら、旅先でどこへでも行けてしまいそうです。しかも、カーボンフレームなので、軽~い! オシャレなシャンパーニュ色で、自然の風景にも街中にも映える可愛いさ。マジで無敵なグラベルロードe-bike「Topstone Neo Carbon 4」。無敵感を感じながら川沿いへ出て、玄武洞公園を目指します。

線路沿いのサイクリングもいい感じ
ちょっとした砂利道もノーストレス
見てください、この景色! 最高でした

自然の作り出した造形美に大感動の玄武洞公園

晴れた日に山を見ながら、川沿いをサイクリング。いつかやりたかったんですよ~。胸いっぱいになりつつ、玄武洞に到着。またしても、ふーん、岩かぁ、まぁそんなに大それたもんじゃないのかな……。と思っていたら、物凄く感動して舐めてかかったことを全力で心の中で謝りました。

めっちゃ雄大で、自然の作り出した玄武岩の美に感動しまくり。写真で伝わりますかね? これめちゃくちゃ大きいんですよ! 私、身長167cmあるんですけど、その私がこんなに小さくなっちゃうんです。

玄武洞と身長167cmの私
玄武洞全体像。公園内では他の洞も見学できます

そして、e-bikeなら男性と一緒のサイクリングでも体力差を感じません。川沿いの来た道を走っていると、可愛いカニちゃんが道路を歩いていました。お昼にカニ寿司を食べたので、ちょっと罪悪感を感じつつパシャリ。のんびり川沿いサイクリングを満喫しました。

なんと道路にカニちゃんが

パラグライダー予約から、まさかのライブハウス見学へ

最終日は再びアップかんなべで、予約していたパラグライダー初体験です。アップかんなべでは冬のスキー場以外にも、様々な夏のアクティビティに挑戦できるんです。パラグライダーといえば、話題のドラマ「愛の不時着」ですね。パラグライダーでの不時着から恋が始まるあのストーリーに、ついつい思いを馳せてしまいます。

まずは、「アレックスジャパンアウトドアスクール」インストラクターの長谷川さんと合流しご挨拶。

しかし、この時点で小雨が続いており、まだ飛ぶことはできない風の状態とのことでした。天候回復を待ちながら、私は歌手活動もしていると自己紹介しました。すると、なんと最近長谷川さんはアレックスジャパン店内でライブハウス「エンターテイメントドリームハウス」をオープンしたのだとか。じゃあ今からライブハウスを見においで、と連れて行って下さいました。

到着すると、楽器やオーディオ、DJブースにレコードもあり、なぜかステージ前にトランポリンが。 音楽に乗りながら飛び跳ねるため? これから照明を追加するそうですが、とにかく楽しい空間が広がっていました。

様々な楽器のあるステージ。トランポリンまであります
DJ設備もあり。こりゃあ、いろんなことができそうな多目的ホールだぞ

レコードをかけてもらうと音響もバッチリ。定期的にライブやイベント、今後は劇団公演なども考えているそうです。雨足が強まってきたので、他メンバーも合流してコーヒーブレイク。長谷川さんのお友達でペンション経営をしているMr.マッケンリー(あだ名)も合流し、みんなで古民家を改修したそば屋「和楽(わらく)」でランチをいただきました。

古民家を改修したそば屋「和楽」

冷たい雨で体が冷えていたので、私は温かい鴨南蛮を注文。お出汁が関西風で美味しいです。おそばも新そばでたまらない美味しさでした。他の一品料理も絶品で、神鍋に行ったらぜひ訪れたいお店です。

店内も和風でとっても素敵
おそばの大きさに大感激! 食べたらもっと大感激!!

結局、この日はパラグライダーは雨で中止になりました。長谷川さんのお店の前で、ペットのうさぎちゃんと長谷川さんと記念撮影。こちらのお店ではスキューバダイビング、スノーボードのコーチングも受けられます。パラグライダーをできなかったのは残念でしたが、自然を相手にしていると、こういうこともありますよね。

アレックスジャパンにて記念撮影
うさぎちゃんを抱いてご満悦のワタクシ

この時点で15時を回り、アップかんなべを出発しコウノトリの郷公園を見学に行きました。私はコウノトリと鶴、アオサギの区別が全く付いていませんでした、すみません。コウノトリは日本国内に200羽しか生存していなくて、豊岡市では保護活動をしているそうです。

コウノトリは水田から餌をとるので、稲作が盛んなこの地に古くから生息しているんだとか。カニ寿司のお米があんなに美味しかったのには、そんな秘密があったんですね。

豊岡市立コウノトリ文化館
保護されているコウノトリちゃん

ここから有名な豊岡カバンのカバンストリートを通り、コウノトリ但馬空港へ。楽しい旅もそろそろ終わり。うーん、名残惜しい。名残惜しさをビールで流し込み、いざ搭乗。乗り継ぎの伊丹空港では、お土産にテンションMAXではしゃぎ! 久しぶりの旅を満喫しました。

夢だった絶景川沿いサイクリングも叶い、MTBコースにもチャレンジした今回の神鍋e-bike旅。運動が苦手だった私ですが、e-bikeならそんな方々ももっとサイクリングを楽しめると思います。

ママチャリ以外の自転車って、なんだか本格的っぽくてトライしづらい。クルンとしたドロップハンドルって、「本気」の人たちが乗るもんでしょ? という認識がある方も多いでしょう。昔は私も同じでした。

しかし、実際ロードバイクに乗ってみると、ストレートハンドルよりもドロップハンドルのほうがいろんな体勢が取れてラクチンで快適なんです。

e-bikeも今回乗ったグラベルロードやMTBのほか、ミニベロにクロスバイクなど様々なタイプがあるので、ぜひ体力に自信のない方にこそトライしてみてほしいです。すでに自転車にたくさん乗っている方も、e-bikeで新たな発見ができるはずです。今回訪れた「UP MTB PARK IN KANNABE」のようにレンタルできる場所があったり、試乗できる場も増えているので、興味がある方はぜひ足を運んでみてください!

琴音

シャンソン、JAZZなどをメインに歌うボーカリスト。たまにアルトサックスも吹きます。1986年10月10日生まれ。趣味・特技は、ライブなどで訪れた日本各地の美味しい食べ物を探すこと。思い立ってふらっと一人旅をすることもしばしば。ブログはhttp://ameblo.jp/singersax-kotone/