e-bike試乗レビュー

絶景の連続!! 2020年e-bikeの締めくくりは阿蘇の草原ライドとグルメを満喫

流行語大賞が「3密」となった2020年。新型コロナウイルスの影響で密を避ける楽しみ方を探したり、旅を自粛した人も多かった一年が間もなく終わります。e-bike部・清水も予定していたe-bike旅をいくつか延期しました。その中のひとつのエリアが熊本県。火の国・熊本のシンボルである阿蘇山を眺めながらの絶景ライド。来年以降かな……と諦めていましたが、なんと年の最後に阿蘇の「草原ライド」を体験できるという嬉しいお誘いが!! 来年e-bike部メンバーとの旅の下見も兼ねて走ってきました。先に結論をお伝えしますと、絶景でした!! あり得ないほど楽しい時間を過ごすことができました。阿蘇、サイコーです!!

一年の締めくくりに最高の絶景のプレゼント!!

阿蘇の「草原ライド」って?

今回走ったのは、阿蘇でサイクルツーリズムを推進する阿蘇サイクルツーリズム学校「コギダス」が行なうアクティビティのひとつである「草原ライド」。阿蘇地域の貴重な資源である阿蘇の草原を有効活用し、草原の魅力やそこでしかできない特別な体験を満喫してもらうための取り組みです。

草原ライドは「草原」のイメージよりはるかにトレイルコースといった感じ

通常は許可がないと入れない町古閑牧野に特別に入ることが許された案内人(ガイド)が、ウォーキングやサイクリングを通じて、この地だけでの貴重な体験を提供。MTBやトレッキング、トレイルランにドローン体験など、さまざまなアクティビティのプランが用意されています。今回は「牧野(ぼくや)」と呼ばれる草原内をe-MTBで自由に走るプランです。

こんな絶景に出会えます

1泊2日の行程で観光バスでの移動となりましたが、道の駅 阿蘇から目的地の牧野までもあか牛が放牧されていたり、何より気持ち良い道が多く、サイクリストに人気のエリアだということをあらためて実感。今すぐにでもバスを降りて絶景の中をe-bikeでヒルクライムしたくなります。

気持ちの良い道がたくさん

ワクワクしながら牧野に到着。現地ではパナソニックのe-MTB「XM1」「XM2」がレンタル可能。もちろん愛車を持ち込むこともできます(料金やプランの詳細はこちら)。車体操作の説明などを受けると、草原に入る前にシューズとタイヤを消石灰で消毒します。草原に放牧されている牛や馬を疫病から守るのが目的で、人も動物も幸せな時間を過ごすための大切な作業です。

レンタルe-MTBとガイドのみなさん
消石灰でシューズを消毒
タイヤも消毒
はやる気持ちを抑えながら消毒完了!!

さあ「草原ライド」スタート!!

準備を終えて、いよいよ「草原ライド」がスタート。今回は初心者と経験者に分かれてのグループライドです。ワタクシが参加したのは“がっつり走りたい”経験者組。一般の参加者でもガイドさんがレベルに合わせてプランニングしてくれるので、安心して参加できると思います。

レベルに合わせてガイドさんがしっかりサポートしてくれるので安心です

拠点となるテントを出発。まず走り出して感じたのは「ナニコレ?」「ココはドコ?」。360度パノラマで広がる草原。壮大な阿蘇山。撮影のために距離を置いて最後尾を走って前方の姿が見えなくなると、この広大な草原を独り占めしている感覚に。阿蘇ってすごい!! 自然ってすごい!! 聞こえるのはドライブユニットのモーター音と、刈られたススキなどの根っこを踏みつける音くらい。

草原ライドへ

ちなみに「阿蘇山」は単体の山ではなく、「根子岳」「高岳」「中岳」「烏帽子岳」「杵島岳」などを総称した呼称で、5つの岳を総称して「阿蘇五岳」と呼ばれるそうです。

草原で放牧中の牛などを見るとほのぼのした印象ですよね? でも実際はかなりの斜度があります。牛って結構上るんですね。今回、ガイドさんが案内してくれたのは、激坂も含むかなり走りごたえのあるルート。途中で何度かアシストを切って挑戦しましたが、ワタクシの場合は車体の重いe-bikeでは無理でした。たぶん人力MTBでも無理だと思います。ただ、そこはe-bike!! アシストの力でグングン上って、ふつうに走っていても絶景なのにさらなる絶景に息を切らずに出会えます。

今回はパナソニックの新モデル「XM-D2 V」も用意してもらいました
カラーが変更
前モデルにはなかったドロッパーシートポストを標準装備
変速も外装10段→11段に。スペックのアップデートもあり、価格は600,000円→638,000円に

雄大な草原の中をリラックスしてのんびり走るのかな? と思っていましたが、斜度はもちろん、刈られたススキなどの根っこや日陰の霜柱などにタイヤを取られます。途中で何度か「ヤバイ!!」というシーンもありましたが、ダウンヒルでなければ「転んでも痛くないだろう」というフカフカの草原なので、余裕を持って走ることができました。緊張感は大事ですけど、リラックスして走れるのは嬉しいですね。

そして、グループライドだと一列に並んで走るのが基本ですが、この草原ライドは「自由気まま」に走れるのも魅力です。後方から撮影している際に、距離を撮りながら横に広がって走っている姿を見て「楽しそうな感じがいいなー」と思いました。自分たち以外にこの広大な世界には誰もいないので、会話を楽しみながら安全に走ることができます。

危険もないので自由に走れるのが魅力

みんなで車体を交換しながら走り、アップダウンを繰り返し、ガイドさんオススメの絶景や解説を楽しんでいると、あっという間に2時間経過。ガッツリと初めての阿蘇でサイコーの「草原ライド」を満喫しました。

ここは日本ですか?
こんな絶景が待っていました!!
[「草原ライド」その他の写真」]

e-bike部メンバーとの「草原ライド」旅を妄想する

実は今回のメディアツアーでは、この「草原ライドしか」e-bikeに乗れませんでした。こんなサイコーのスポットに来ておきながら「2時間しか走ってない」のです。なんてことだ!! 他にも魅力的な道もたくさんあったのに……これでは不完全燃焼です。もちろん、阿蘇にはe-bike以外でもさまざまな魅力的なスポットがありました。とはいえ、やっぱりメインのe-bikeで満喫したかったのがホンネです。ということで、いろいろ紹介してもらった阿蘇の魅力をもとに、次回e-bike部メンバーとのe-bike旅を妄想することにしました。

次はどんな旅にしようか……

まず初日は朝イチで羽田空港を出発。e-bike部メンバーなので食事などは気にせず、レンタカーで真っ直ぐ牧野を目指します。まずはグルメよりライドです。車内でおにぎりとお茶でも配りましょうか。あか牛丼は走ってお腹を減らせてから味わいましょう。そして、到着したら徹底的に「草原ライド」を満喫する。季節は冬で雪上ライドです。持ち込むe-bikeは後から考えます。

レトロな雰囲気の漂うJR 阿蘇駅
道の駅 阿蘇も隣接しています。レンタサイクルやサイクリスト向けの更衣室などもあり、車中泊用の駐車場も用意されています
JR/道の駅 阿蘇ではくまもんやワンピースのキャラクターがお出迎え

「草原ライド」は春夏秋冬楽しめるそうです。季節ごとの楽しみがありますが、まだ経験したことのない雪上e-MTBを絶対に体験したいと思います。しっかり寒さ対策をしながら、e-bikeメンバーと「草原&雪上」ライドを満喫するわけです。日暮れまでクタクタに遊んだらホテルに戻って、温泉で冷えた体を温め、阿蘇グルメを満喫します。馬刺しに焼酎、お刺身にあか牛……。いやー妄想が捗る♪

草原に積もった雪上を走る!! 妄想だけでも楽しいです!!(写真:道の駅阿蘇 NPO法人ASO田園空間博物館)
こんな雪上ライドは絶対に楽しいに決まっている!!(写真:道の駅阿蘇 NPO法人ASO田園空間博物館)
今回ランチをいただいた「瀬の本高原ホテル」にも泊まってみたい。温泉にも入りたい
ランチのメインディッシュ「赤牛ロース 彩野菜添え」。美味しかったです!!
[「瀬の本高原ホテル」写真一覧]

2日目は朝からもう一度「草原&雪上」ライド。朝からバンバン走ります。お昼ごろにいったん内牧温泉へ下ります。日帰り温泉やあか牛丼などを満喫し、午後からはサイクリングを満喫。阿蘇周辺のサイクリングロードを走りまくる妄想です。希望があればトランポする手もアリです。たっぷり走った後は熊本駅周辺に移動。奮発して老舗料亭に行くのも良し、ご当地グルメを巡るのも良し!! たっぷり走った後にご当地グルメを満喫する予定です。

午前中のライド後は、創業110年以上の老舗人気店「いまきん食堂」で名物のあか牛丼を!!
蓋を開けた瞬間から美味いっ!!
もう一度食べたい
ライドが終わっているなら、あか牛すじポン煮込みで一杯やるのも……
そして日帰り温泉に入ったりして
夜もご当地グルメに舌鼓。「京町たけだや」でいただいた馬刺し。ぜんぶ美味しすぎるのでカロリーオーバーの場合は、翌日にまたしっかり走るしかない

最終日は意見が分かれそうな気がします。ゆっくりポタリングで阿蘇周辺の観光&お土産探そう!! あるいは中岳入口までヒルクライムして火口を見ようよ!! という意見も出そうですね。まだ決めてもいないのに妄想が捗ります(笑)。という感じで年末年始のおこもり生活で、もう一度阿蘇を走る妄想を膨らませたいと思います。

[阿蘇観光&グルメその他の写真]

ライドが主役の旅は誘う人が難しいですが、「草原ライド」は参加者のレベルに合わせて走れますし、それ以外にも“絶景やグルメ”など旅感満載のサイクリングが楽しめると思います。大切なことですが「ソーシャルディスタンス」なんて聞き飽きたかもしれません。そうしたストレスから解放される意味でもオススメのスポットです。ぜひご興味があれば体験してください。

そして、来年は新型コロナウイルスが収束して、好きな場所に自由に旅ができる年になりますように!!

e-bike部