走るライター南井正弘のコレはホントにスグレモノ!

ナイキのトレーニングシューズ 走る時の推進力がバツグン!

実際に履いて使って走ってから書く、ライターの南井正弘が「コレはホントにスグレモノ!」と太鼓判を押すスポーツアイテムを、毎週レコメンド!
ナイキ ペガサス プラス

2018年8月にリリースされた「ナイキ ズーム ペガサス ターボ」は、一般ランナーはもちろん、当時男子マラソンの世界記録保持者であったエリウド・キプチョゲ(ケニア)をはじめとしたトップアスリートの練習に欠かせない1足として大人気に。後継モデルである「ナイキ ズーム ペガサス ターボ2」もヒット作となった。

今年、それらの遺伝子を受け継ぐ「ナイキ ペガサス プラス」が登場。高機能ミッドソールであるZoomXフォームをはじめとした最新技術を搭載することで、抜群の推進力を発揮するトレーニングシューズが完成した。

ミッドソール部分に用いられたフルレングスの超軽量ZoomXフォームは、日々のランニングで高レベルのエネルギーリターンを発揮し、エネルギッシュなランをサポート。 伸縮性のあるフライニットアッパーが足にぴったりとフィットし、シームレスな履き心地を提供。ランナーの脚力をロスなく路面へと伝えてくれる。

優れた反発性と軽量性を兼ね備えたZoomXフォームをミッドソールに採用。自然とペースが上がるような走行感を実現する

アッパー前足部のストライプは、初代「ナイキ ズーム ペガサス ターボ」を想起させるディテールを、久しぶりに復活。このデザインは、以前からのナイキファンに好意を持って受け入れられた。

アッパーには伸縮性のあるフライニットを用いることで、高いレベルのシューズと足の一体感をランナーに提供。前足部中央には、初代「ナイキ ズーム ペガサス ターボ」にも採用されたアイコニックなストライプデザインが配される

実際に足を入れてみると、フライニットアッパーは足との一体感が高いうえ、不快な締め付け感はない。さらに立っている状態ですら、ミッドソールのZoomXフォームが、足裏を押し返してくるような反発性を感じる。実際に走り始めると、自然とペースが上がり、あっという間にkm/5分20秒ほどに。ここ最近のランニングペースがkm/6分前後だということを考えると、自分にとっての速めのペースで無理なく走れたのが嬉しい。

モデル名こそ若干異なるが、実質的な第3弾モデルといえる「ナイキ ペガサス ターボ ネクスト ネイチャー」が、推進力に関しては前2作と比べると弱いという意見が多かったのとは対照的。ビギナーから脱したいというレベルのランナーから、中上級ランナーまで、様々な層に対応することもあり、19,800円という高額モデルでありながら、リリース以来良好なセールスを記録。早い段階で完売する店が続出したり、サイズ欠けを起こしているショップも少なくない。

アウトソールはナイキ伝統のワッフルタイプをベースに、このモデルのためにアレンジ。アスファルトやコンクリートといった舗装路で最高のグリップを発揮するが、土や芝といったオフロードにも対応
南井 正弘

フリーライター、『ランナーズパルス』編集長。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に『人は何歳まで走れるのか?』『スニーカースタイル』『NIKE AIR BOOK』などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間50分50秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。