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【始めよう薬膳レシピ22】風邪対策の「悪寒に効くスープ」は、冷え症にも

風邪が流行り始めていますが、できれば悪化させずに治したいですよね。今回は風邪の引き始めの悪寒を和らげる、「ショウガ」と「長ネギ」を使った、体がほっこり温まるスープのレシピをご紹介します。「ショウガ」と「長ネギ」はどちらも、体を温める作用が強めなので、冷えやコリにも効果的です。このスープはショウガを煮込んで使うため、最初はピリッとしますのが、長ネギの甘味もあって辛さは控え目。食欲がないときや、免疫力を高めて風邪を予防したいときにもおすすめします。

 

「風邪の悪寒に効くスープ」の食材効果

今回ご紹介するのは、発汗を促して風邪の初期症状に対処できる「ショウガ」と「長ネギ」をたっぷり使った、「風邪の悪寒に効くスープ」です。

 

「ショウガ」と「長ネギ」はともに、血行を促進したり、免疫力を上げるので、風邪の引き始めに食べると、悪寒が和らいで、風邪が悪化するのを防ぎます。またどちらも肉や魚との相性が良く、殺菌効果もあるため、薬味として使われます。ショウガはガリ(酢漬け)としてお寿司に添えられていますね。

 

そして寒さが強まると、足先だけでなく、体のあちこちに冷えを感じるようになり、胃痛を起こすこともあります。そんなときも、胃の働きを助け、落ちた食欲も回復する「ショウガ」のスープが、体を癒してくれますよ。

 

「風邪の悪寒に効くスープ」の材料(2~3人分)

水:600ml

ショウガ:20g

長ネギ:1/2本(70gくらい)

鶏ササミ肉:180g

顆粒の鶏ガラスープ:小さじ2

塩:少々

 

「風邪の悪寒に効くスープ」の作り方

1.ショウガは皮を剥いて千切りに、長ネギは緑色、白色部分の両方を斜め薄切りに、鶏ササミ肉は1口大に切っておきます

2.鍋で湯を沸かし、沸騰したら鶏ササミ肉を入れて火を通し、アクを取っておきましょう

3.顆粒の鶏ガラスープ、ショウガ、長ネギを加え、具材が柔らかくなるまで数分煮ます

4.塩で味を整えたら完成です

 

鶏ササミ肉は、豚コマ肉でも代用できますが、肉類を入れなくてもOKです。鶏ガラスープがないときは、味噌や塩で味付けしても作れます。

 

薬効1「ショウガ」

ショウガ(生姜)」は、薬味に使われることが多く、例えば冷性のナスを焼いた「焼きナス」は、おろしショウガを添えることで、メニューの温冷のバランスが良くなります。また薬膳の分類では、「辛(しん)」味に属し、ピリッとした味や、特徴的な香りに薬効があります。食欲を促すほか、ゾクゾクする寒気、日常的に感じる冷えにも効果的ですよ。

 

薬効2「長ネギ」

「長ネギ」は免疫力を上げる効果が高いので、これまでも、夏風邪対策(【不調の薬膳9】)や、感染症予防になるレシピ(【旬の薬膳30】)で紹介してきました。ショウガと同じ「辛」味食材で、血流を良くするため、体を温めたり、肩凝りといったコリの緩和、胃腸の働きをサポートするなどの働きがあります。また長ネギの緑色部分には、「ビタミン類」や「カリウム」が豊富なので、調理には全体を使いましょう。

 

風邪の引き始めに、野菜の力を!

ショウガ」「長ネギ」はどちらも、体を温めるうえ、発汗を促したり、解毒作用もあるため、風邪の引き始めに食べると効果があります。特に「ショウガ」は、すりおろしたものを飲料やスープ、味噌汁、おかずに足すだけでいいので、とても便利な食材です。

 

秋冬は「陰陽」で考えると、「陽」が減り、「陰」が強まっていく時季です。体調面では、体が冷えたり、やる気が起こりにくかったりと、「陰」の症状に傾くことがあります。そんなときは、普段のおかずに「ショウガ」「ネギ類」「ニンニク」といった「陽」の香味野菜を足すと、体の偏りが改善されて、過ごしやすくなりますよ!

 

 

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。