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【不調の薬膳23】秋冬の「乾燥」を防いで風邪知らず!お手軽薬膳レシピ
2016年 11月 5日 06:30
空気が乾燥する時季、薬膳では「水」を補う食材を摂って、粘膜や皮膚の荒れや乾燥を防ぎます。今回は、「レンコン」「ナシ」「白キクラゲ」などの「水」を補う食材を使ったパパっと作れるレシピをご紹介しますね。「レンコン」「ナシ」「白キクラゲ」は、いずれも「帰経(きけい)(食材がどの臓腑に入り、効いていくかを示した 経路のこと)」の1つが「肺」なので、「水」を補う作用に優れます。粘膜を潤したり、肌を保湿してくれるため、これからの季節に適した食材を試してみませんか?
美肌を導くレンコン、ニンジン、ゴボウの炒めもの
肌や粘膜の調子を調え、すぐにできる根菜の炒めものです。レンコンとゴボウは食べやすい大きさに切ったら、酢水にさらしておきます。ニンジンもひと口大に切り、オリーブオイルを熱したフライパンで具材をすべて炒め、塩、コショウで味を整え、マヨネーズで和えたら完成。マヨネーズの代わりに、オイスターソースで味付けしても美味しいですよ。
「レンコン」は喉を潤したり、皮膚の代謝を高める作用が強いほか、「ゴボウ」と同じく「食物繊維」が豊富なので便秘も改善します。一緒に調理する「ニンジン」は美肌効果を期待でき、血流を促して疲労を回復するパワーが強いので、風邪予防や疲れたときにもおすすめです。
カルシウム豊富なイワシハンバーグとナシのコンポート
鼻や喉の粘膜を潤すナシをコンポートにして添えた、イワシの簡単ハンバーグです。コンポートは、大き目に切ったナシと砂糖を、鍋で柔らかくなるまで煮たら完成。砂糖に黒砂糖を使うとミネラルが摂れます。お好みで砂糖のほかにハチミツを加えても美味しいです。
次にハンバーグは、開いてから刻んだイワシ、多めの刻みショウガを、ミキサーである程度すり潰し、ボウルで、ほぐした豆腐、塩、コショウと混ぜて丸く成形します。フライパンで両面を焼き、コンポートと一緒に盛り付けたら出来上がり。ソースをかけてもショウガ醤油で頂いても美味しいですよ。
「ナシ(梨)」は鼻や喉の粘膜を保護したり、二日酔いを和らげるほかに、利尿作用でむくみも取ります。さらに熱して食べると冷えに効いたり、疲れを緩和する作用が強まります。またナシのコンポートに「黒砂糖」(【不調の薬膳10】食材紹介)を使うと、疲れて眠りにくいときに体をリラックスさせてくれますよ。そしてハンバーグに使用している「イワシ」は「気」を補って体に活力を巡らせたり、育ち盛りのお子さんの脳の働きを高める効果も期待できます。
粘膜を潤す、白キクラゲ、水菜、イチジクのサラダ
白キクラゲ、水菜、イチジクを使った、手間いらずのさっぱりサラダです。白キクラゲと水菜を茹でて水を切ります。乾燥白キクラゲを使う場合は、水で戻してから茹でましょう。ポン酢かバルサミコ酢で調味したら、食べやすく切ったイチジクを飾って出来上がり!お好みで粉チーズをかけても美味しくいただけますよ。
「キクラゲ」(【不調の薬膳15】食材紹介)には「水」バランスを保つ力があり、特に「白キクラゲ」はみずみずしい肌を保つので、乾燥が強まる季節にもってこいの食材です。「イチジク」も乾燥を和らげる作用があり、喉の痛みに効き、胃腸への働きも優しい食材です。調味に使う「酢」は「酸」味で、血液を浄化する作用がありますので、いろいろな場面で使ってみてくださいね!
まとめ
今回は鼻や喉の乾燥を防いだり、肌の潤いを保つ食材を使ったレシピをご紹介しました。鼻や喉の粘膜が適度に潤っていると、殺菌機能が保てるので風邪ウイルスを寄せつけずにすみます。また「レンコン」「ナシ」「白キクラゲ」のほかにも、今が旬の「ギンナン(銀杏)」には咳止め効果が。フライパンで炒って食べたり、水煮も販売されているので旬の食材や、自分の体に合った食材(薬膳)と一緒にぜひ試してみてくださいね!