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【不調の薬膳23】秋冬の「乾燥」を防いで風邪知らず!お手軽薬膳レシピ

空気が乾燥する時季、薬膳では「水」を補う食材を摂って、粘膜や皮膚の荒れや乾燥を防ぎます。今回は、「レンコン」「ナシ」「白キクラゲ」などの「水」を補う食材を使ったパパっと作れるレシピをご紹介しますね。「レンコン」「ナシ」「白キクラゲ」は、いずれも「帰経(きけい)(食材がどの臓腑に入り、効いていくかを示した 経路のこと)」の1つが「肺」なので、「水」を補う作用に優れます。粘膜を潤したり、肌を保湿してくれるため、これからの季節に適した食材を試してみませんか?

 

美肌を導くレンコン、ニンジン、ゴボウの炒めもの

肌や粘膜の調子を調え、すぐにできる根菜の炒めものです。レンコンとゴボウは食べやすい大きさに切ったら、酢水にさらしておきます。ニンジンもひと口大に切り、オリーブオイルを熱したフライパンで具材をすべて炒め、塩、コショウで味を整え、マヨネーズで和えたら完成。マヨネーズの代わりに、オイスターソースで味付けしても美味しいですよ。

「レンコン」は喉を潤したり、皮膚の代謝を高める作用が強いほか、「ゴボウ」と同じく「食物繊維」が豊富なので便秘も改善します。一緒に調理する「ニンジン」は美肌効果を期待でき、血流を促して疲労を回復するパワーが強いので、風邪予防や疲れたときにもおすすめです。

 

カルシウム豊富なイワシハンバーグとナシのコンポート

鼻や喉の粘膜を潤すナシをコンポートにして添えた、イワシの簡単ハンバーグです。コンポートは、大き目に切ったナシと砂糖を、鍋で柔らかくなるまで煮たら完成。砂糖に黒砂糖を使うとミネラルが摂れます。お好みで砂糖のほかにハチミツを加えても美味しいです。

次にハンバーグは、開いてから刻んだイワシ、多めの刻みショウガを、ミキサーである程度すり潰し、ボウルで、ほぐした豆腐、塩、コショウと混ぜて丸く成形します。フライパンで両面を焼き、コンポートと一緒に盛り付けたら出来上がり。ソースをかけてもショウガ醤油で頂いても美味しいですよ。

「ナシ(梨)」は鼻や喉の粘膜を保護したり、二日酔いを和らげるほかに、利尿作用でむくみも取ります。さらに熱して食べると冷えに効いたり、疲れを緩和する作用が強まります。またナシのコンポートに「黒砂糖」(【不調の薬膳10】食材紹介)を使うと、疲れて眠りにくいときに体をリラックスさせてくれますよ。そしてハンバーグに使用している「イワシ」は「気」を補って体に活力を巡らせたり、育ち盛りのお子さんの脳の働きを高める効果も期待できます。

 

粘膜を潤す、白キクラゲ、水菜、イチジクのサラダ

白キクラゲ、水菜、イチジクを使った、手間いらずのさっぱりサラダです。白キクラゲと水菜を茹でて水を切ります。乾燥白キクラゲを使う場合は、水で戻してから茹でましょう。ポン酢かバルサミコ酢で調味したら、食べやすく切ったイチジクを飾って出来上がり!お好みで粉チーズをかけても美味しくいただけますよ。

「キクラゲ」(【不調の薬膳15】食材紹介)には「水」バランスを保つ力があり、特に「白キクラゲ」はみずみずしい肌を保つので、乾燥が強まる季節にもってこいの食材です。「イチジク」も乾燥を和らげる作用があり、喉の痛みに効き、胃腸への働きも優しい食材です。調味に使う「酢」は「酸」味で、血液を浄化する作用がありますので、いろいろな場面で使ってみてくださいね!

 

まとめ

今回は鼻や喉の乾燥を防いだり、肌の潤いを保つ食材を使ったレシピをご紹介しました。鼻や喉の粘膜が適度に潤っていると、殺菌機能が保てるので風邪ウイルスを寄せつけずにすみます。また「レンコン」「ナシ」「白キクラゲ」のほかにも、今が旬の「ギンナン(銀杏)」には咳止め効果が。フライパンで炒って食べたり、水煮も販売されているので旬の食材や、自分の体に合った食材(薬膳)と一緒にぜひ試してみてくださいね!

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。