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【不調の薬膳12】体を温めたり、脂肪を流す「茶色いお茶」6種
2016年 8月 20日 06:30
続く猛暑と夏休みのお子さんの相手で疲れたら、リラックス効果の高いお茶を試してみませんか。「エアコンで冷えてしまった」方や、「思いのほか食べ過ぎた」方におすすめのお茶があります。数あるお茶のなかでも、色が茶系のお茶は体を温める種類が多いですよ。そして、今の時季は、徐々に体の「陽」が減っていくので、お茶で体バランスを整えて秋を迎える準備をしていきましょう!
体を温めるか冷やすかは、お茶によって違う
お茶は、どの種類でも体を温めるイメージがあるかもしれませんが、種類によっては体を冷やします。【不調の薬膳11】の「麦茶」のところで少しご紹介しましたが、不発酵茶の「緑茶」は「涼性」で、体の熱を冷まして夏バテを改善し、利尿作用や気持ちを鎮める作用があります。ですので冷えが気になるときは午前中や食後に飲み、秋以降の寒さを感じる時季には量を控えましょう。このように「茶」そのものは「涼性」で体を冷やす作用がありますが、茶葉を炒ったり発酵のさせ方次第で体を温めるお茶へ変化します。
今回は体を温める「茶色い色のお茶」を中心にご紹介しますが、体を冷やすお茶かどうか分からないときは日が高いうちに、食事のあとで温かいものを飲んだり、お湯を淹れる段階で「ショウガ」(「辛味」「微温」の食材)を加えてみてください。一般的に緑茶のような「不発酵茶」には、体の熱を冷ます種類が多いとされています。
炒り「黒豆」とほうじ茶で、「血」を補い体を温める
ほとんどのお茶は「苦味」の性味を含むので、「心」に働きかけて情緒を安定させ、気持ちがリラックスします。「黒豆」は「血」を補うため、冬にエネルギーを活性化させる食材として登場しますが、お茶にしても美味しく美髪、美肌効果が高いです。黒豆だけをフライパンで炒って煮るだけで黒豆茶になりますが、ノンカフェインで体を温める「ほうじ茶」との相性が良いので一緒に煮出しても美味しく飲めます。もちろん、煮出した黒豆は食べられますよ!
気を巡らせる「シソ茶」でだるさを軽減
「シソ茶」は体を温めるため、体の冷えを感じたり、「気」の巡りを良くしたいときはいつでもお試し頂きたいお茶の1つで、特に冬に重宝されます。刻んだシソをティーバッグに入れたり、そのまま10分ほど煮出して飲めば「シソ」の効果を十分に摂り入れられ、「気」を循環させて頭痛や体のだるさを解消します。「黒砂糖」や「ハチミツ」(「甘味」)との相性も良く、少量を混ぜて飲むと食欲不振を改善します。「ショウガ」と一緒に煮出せば冬の風邪に効き、寒気を和らげますよ。
リラックス効果たっぷりの「紅茶」、トッピングで楽しく
ストレスを受けて辛いと感じるときには、リラックス効果のある「紅茶」をおすすめします。「温性」で体を温め、カフェインの効果で気分をすっきりさせます。「ショウガ紅茶」なら胃腸に働きかけながら体を内側から温めますし、「ハチミツ」を加えて「ミネラル」を摂ってもいいですね。紅茶は牛乳や豆乳などほかの食材と合いやすく、「クコの実」を入れれば「肝」や「腎」に働きかけ疲労を和らげるほか、気力も助けます。「シナモン(肉桂、ニッケイ)」を加えると、睡眠を助け内臓から体を温めていきます(「熱性」の効果)。シナモンは漢方の「桂皮(ケイヒ)」で、寒さに起因する関節痛や筋肉の痛みに効きますので、お試しください。ミルクティーに加えると飲みやすいですよ!
夏休みにちょっと太った!?「ウーロン茶」で脂肪に挑む
お盆休みに、思ったよりたくさん食べて、体重が気になっている方もいるかもしれませんね。そんなときは「脂肪」を燃焼させるお茶で体を軽くしてみませんか?まずは「ウーロン茶」(「平性」~「涼性」中心)ですが、「中性脂肪」を分解するだけでなく、「気」を巡らせるのでリラックス効果も高いですよ。「プ-アール茶(黒茶)」なら脂肪を体外に排出させるため、ダイエットにも有効です。夜飲んで、朝には体をスッキリさせる方法もおすすめ。ともに利尿作用があるので、むくみも解消してくれますよ。ホットで飲んでくださいね!
まとめ
ウーロン茶やジャスミン茶など独特の香りをもつお茶は、「中性脂肪」を分解するだけでなく、「二日酔い」に効いたり、気持ちをすっきりさせる作用に優れます(ともにカフェイン含有)。偏りの少ない「平性」が多いですが、「涼性」の茶葉もあるため、温かいお茶を飲むのがおすすめですよ。お茶は、効果や味の幅が広いだけでなく、トッピングを楽しめるのも特徴の1つです。「玖瑰花(マイカイカ)」の蕾(つぼみ)ならどのお茶にも合わせやすく、「紅茶」に入れれば体を温めて美容や女性特有のイライラ改善に効きます。ぜひ見た目からも楽しんで、生活に取り入れてリラックスしてみてくださいね!