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【不調の薬膳21】「気虚」「血虚」による、「痩せ」を改善するレシピ

10月の行楽シーズンは、家族サービスでお疲れ気味の方もいるかもしれません。今回は「気」「血」の不足による、「痩せ」を改善するレシピをご紹介します。レシピのお料理で、エネルギーを補給して体を元気にしましょう。「痩せ」の原因は、「気」が不足して(「気虚(ききょ)」)、栄養素を体に行き渡らせる力が弱まることです。また、栄養素になる「血」が不足(「血虚」(けっきょ))してもエネルギー不足になるので、「気」「血」の両方を補うレシピで改善していきましょう。

 

「イワシ」のつみれ汁と、「卵」のお粥

始めは「イワシのつみれ汁」です。イワシ(鰯)は身だけにして長ネギの白い部分と一緒に刻みます。塩、コショウ、おろしショウガと和えて混ぜ、さらに酒少々と卵白を加えて粘りが出るまでよく練ったら、丸く成形して茹でます。お好みの和風ダシへつみれを入れ、醤油で味付けし、長ネギの青色部分を添えたらつみれ汁の完成です。つみれは味噌汁に入れたり煮物にしても美味しいですよ。次に「卵のお粥」は、鰹(かつお)ダシでおかゆを作り、イワシのつみれ汁で使わなかった卵黄を溶いて混ぜ、少量の味噌で味を整えたら完成です。

イワシは「気」を増す効果があるので、「気虚」の改善に役立ち、良質な「タンパク質」や「カルシウム」も摂れます。「ネギ類」(【不調の薬膳9】食材紹介)や「ショウガ」は、血流を促進するのはもちろん、魚の臭みを消すのにも適します。また、お粥に使った「卵黄」(【不調の薬膳7】メニュー紹介)は活力を補って体を元気にしてくれますよ。

 

「ヤマイモ」と「黒豆」の煮物、三つ葉添え

「ヤマイモ」「ニンジン」「黒豆」(【不調の薬膳15】食材紹介)といった「体に活力を与える野菜を使った煮物」です。適当な大きさに切ったヤマイモ、ニンジンをそれぞれ茹で、黒豆は炒っておきます。昆布でダシを取り、ダシのなかに具材をすべて入れ、醤油で味を整えて煮込みます。お皿へ盛り付けて三つ葉を添えたら完成です。

薬膳で「ヤマイモ」は、滋養を補う食材です。「気」を補って体を元気にするほか、「虚」症状も改善します。「黒豆」は活力を司る(つかさどる)五臓の「腎」を助けて、体に栄養を蓄えますよ。「三つ葉」は、「血」を巡らせる作用があるほか、風邪にも効くので試してみてくださいね!

 

「アボカド、ブロッコリー、卵」で「血」を補うサラダ

「アボカド」「ブロッコリー」「卵」「ベーコン」を使った栄養価の高いサラダです。ブロッコリーと卵はそれぞれ茹で、ベーコンは加熱して適当な大きさに切っておきます。アボカドは種を取り除き、食べやすい大きさにカットします。ちぎったレタスをお皿に並べ、ブロッコリーを含む4食材を盛り付け、お好みのドレッシングをかけたら完成です。

「アボカド」、「ブロッコリー」(【不調の薬膳3】食材紹介)、「卵」のそれぞれが、「血」を補う食材で体にエネルギーを満たします。また痩せ型で寝汗をかきやすかったり、何となくイライラする方へ「水」を補うために、「レタス」を使っています。逆に冷えが気になる方は、レタスの代わりに温めた「キャベツ」を使って「気」を補いましょう。

 

まとめ

今回は「気虚」や「血虚」によって、痩せてしまう場合の改善レシピをお送りしました。今回の原因「気」の不足や滞りは、実は体重の増加を招くこともあります。これは体に摂り入れたエネルギーをうまく消化させることができず、代謝バランスが崩れている場合で、そのときは便秘を解消したり、生活のなかに運動をとり入れてみましょう。また「ストレス太りかな」と感じたときは【不調の薬膳16】を参考にしてみてくださいね!次回は「水太り対策」のレシピをご紹介しますので、こちらでお会いしましょう。

 

 

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。