10分こそうじ

収納が苦手な人も挫折しないコツとは? 年末の前にやっておきたい整理術

年に一度の大掃除より、日々の“小”掃除。整理収納アドバイザーとお掃除スペシャリストの資格を持つ筆者が、1日の終わりに10分でできる掃除や片付けのポイントをお伝えします
苦手な人も少なくない「モノの整理」。挫折しないコツをご紹介します

2カ月に渡って、「今年こそ満足するためのスッキリ大掃除計画」と題して、大掃除の準備から実施方法をお伝えしていきます。

今回は家の中を隅々までお掃除するためにしてほしい「モノの整理」について。家具・家電から小さな文房具までを「モノ」と表しますが、家中には、使われないモノ達がひっそりと眠っています。

一見お掃除とは関係ないと思われがちですが、モノが多すぎると、お掃除の手間や時間が何倍もかかってしまいます。収納の内部は特に手入れが滞り、ホコリやカビの発生原因ともなりますので、注意したいところです。

11月のこの時期は晴れの日も多く、空気が乾燥しているため、下記のような普段日の当たりにくい場所のモノの整理やお掃除に最適です!

  • クローゼット
  • 押し入れの奥
  • パントリー
  • 下駄箱
  • 洗面所収納
  • 納戸

モノの整理はまず小さなスペースから

持ち物を整理する際に、準備してほしいものがあります。

  • モノを広げられるスペース
  • ふせん(大きめ)
  • リサイクル品を入れる袋
  • ゴミ袋
  • ふきん2枚(濡れふきん/乾いたふきん)

そして整理のポイントは大きく3つ。

  1. 小さなスペースから始める
  2. 整理したいモノは4つにわける
  3. 思い出のモノは後回し

これらを頭に入れて、ひとつひとつやっていきましょう。

小さなスペースから始める

片付けに慣れていない場合、いきなり納戸のような大きな収納から手をつけてしまうと、モノの「要/不要」の判断に時間がかかってしまい疲れます。やってはみたもの結果が現れず、諦めてしまうことも……。

まずは、洗面所の引き出し1カ所など、小さい範囲から始め、徐々に広げていきましょう。一度スッキリ感を味わうことで、次へのモチベーションとなります。

モノを出して空になった収納は、濡れ拭き→乾拭きのお掃除を。

まずは引き出し1つの小さなスペースから。スッキリ感をモチベーションにしましょう

整理したいモノは、4つにわける

収納の中身は「全出し」が基本ですが、出したモノを4つにわけてみましょう。以下の4項目をふせんに書いて貼っておくとわかりやすいですよ。

  1. 使っている
  2. 使う予定がある(ストックしている)
  3. 手放すか迷うモノ
  4. 手放すモノ(リサイクル含む)

1と2は収納に戻します。3はもう一度見直し、2か4へ。それでも判断がつかない場合は、毎日使うクローゼットの上段や、部屋の目につく場所に保管します。このとき、保管期限を大きく書いておきましょう。

期限が来たら手放す前提ですが、それまでに使ってみる、リサイクルに出す、人に譲るなど積極的にモノを活用してみましょう。

洋服の整理例。ふせんを使って4つに分類します

思い出のモノは、後回し

整理は、要/不要、要るか/要らないかに分ける作業。使っているかどうかの事実だけで分けていきます。

ですが、中には昔使った思い入れの強いモノがあるかもしれません。この思い出の取捨選択に取り掛かると時間がかかってしまうので、後回し。

写真や手紙などはデータ化して保存する方法もありますし、アルバムに保存すれば、家族が集うお正月にゆっくり仕分けるのもいいですね。

思い出の整理におすすめのアイテムやアプリをいくつかご紹介します。

手紙や写真など、紙の思い出をデータ化するにはスキャナが便利です。

ScanSnap

スキャナがなくても、スマホで撮影するだけで簡単にデータ化できるアプリもありますよ。

フォトスキャン by Google フォト

スマホやデジカメで撮影した写真を保管でき、テレビなどで手軽に見られるデジタルアルバムも。

おもいでばこ

モノの整理は、捨てる/取っておくだけの選択ではなく、「いま使っているかどうか」といった整理する基準があれば、本当に必要なモノが残ることになります。これまで苦手だと感じていた人も、ひとつずつ手に取ってみると案外、整理上手だったりします。まずは引き出しひとつから、始めてくださいね。

前回の記事では大掃除の計画の立て方や、おすすめのリサイクルサービスを紹介しています。よろしければそちらもご覧ください。

丸 マイ

整理収納アドバイザー、クリンネスト(お掃除スペシャリスト)講師。個人宅の整理収納サービス「mawaru暮らし」主宰。片づけ苦手主婦だった自身の経験から、楽に片づく収納提案を行なっている。ほかにも、子供からシニアまで幅広い層へ片づけや掃除の楽しさを伝える講師としても活動中。