藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム
【大掃除一点豪華主義その2】もう雑巾とは言わせない! 「そうじの神様 マイクロファイバー使用 おそうじクロス」で家を磨こう
2017年12月19日 07:30
掃除の歴史というものを紐解いていくと、なにはともあれ「布で拭く」という営みというのは、だいぶん贅沢な所作だったということがわかる。綿花なり麻なりを繊維化し、「布」の形状に持っていくまでの手間暇のかかり方からすればそれも当然で、筆者の祖母の時代までは「着物→おむつ→雑巾」といった布類のリユースやリサイクルはごく当たり前になされていた。不要になったからといっておいそれと処分できないのが「布」というものだったわけだ。
だからあらゆる布利用の最後の最後、使い古された末にやっと「拭き掃除に適した布」というものが下りてくる。元はなんだかわからないよ、の布切れであるところの「雑」巾なのである。そしてその使い勝手は、布ではないものでは拭き掃除しようのないあらゆる箇所に対し疑いなく大活躍なのである。
しかし今日ただの「布」にはそこまでの価値はないとみなされている。それでも私にはどこか祖母時代の価値観の端切れが残っているので古タオルは雑巾にすべき、穴の開いた靴下も何かに活用して捨てるべき、首の伸びちゃったTシャツは切り分けて「ウエス」として使い切るべき、でないともったいないと思ってしまい苦しい。
でも正直言って、これら古タオルや古シャツや古靴下が拭き掃除に適した使いやすい布かと言ったら、ほぼ否なのだった。往時のように本当に使い古してクタクタの木綿布を、木綿糸で縫って補強したような「雑巾」であれば、そうではなかったのかもしれない。
けれど縫い止めもせず切り刻んだだけのタオルやTシャツはほつれて余計な糸クズを出すし、素材のせいか織り方か、濡らすとやたら重い。ゴミも取らないし洗いにくいし絞りにくい。異様にストレスフルなのだ。
だからおそらく、そういった手近な古布での拭き掃除しかしたことのない人が、「本当に拭き掃除に適した布」というものを使って拭き掃除してみると、言葉は悪いが、ぶったまげてしまうのではないかと思う。
国内における(というか世界における)「マイクロファイバー」使用クロス(布)の草分けといえる、KBセーレンのテクノロジーが詰め込まれた超極細マイクロファイバー使用の「おそうじクロス」。使ってみなければわからないのだけど、初手で「なんだこれは」と狼狽したくなる強烈な布である。
メーカー名 | セーレン |
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製品名 | そうじの神様 フローリング用おそうじクロス 3枚入り |
価格(編集部調べ) | 864円 |
拭いて良し(ゴミ取りまくり汚れ掻きまくり)、洗って良し(ゴミがさっと落ちまくり)、干して良し(臭くなりにくい)、さらに保つ(劣化しにくい)。一点難があるとすればその価格だけだろう。雑巾と侮る態度で値札を見ると別の意味で狼狽するにちがいない。
しかしこれを濡らしてフローリングを拭くと、もう他の布には戻れないのだ。使いにくすぎて「キーッ!」となってしまう。
この「おそうじクロス」、商品展開的にはいろいろな用途に分かれているけれども、個人的には「フローリング用」が一番汎用性が高くて使いやすい。ほぼ水で濡らすだけでもいけるが、適当な中性洗剤を合わせてもいい。家中どこでも拭ける。窓・キッチン・風呂・トイレ・畳・じゅうたん・テーブル・床、なんでも拭ける。
「本当に拭き掃除に適した布」とはまさしくこれであるが、口が裂けても「雑巾」などとは呼べない。「雑」などではない。が、「いろいろ使える」意味では究極の「雑巾」といえるかもしれない。