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ビールが進むオヤジ晩酌メシ 家電でササッと作ってみた

なるべく安い食材でなるべく簡単に。家電の力も借りながらオヤジの晩酌メシを作る

オヤジの晩酌メシ。それは、なるべく安い食材でなるべく簡単に酒のつまみを作ること。だって、毎日飲むのだから高くて面倒なのは嫌じゃない。そして、家電 Watchなので家電を使ったり使わなかったり。家電を使えば放ったらかしになるし、時短にもなるけど、まあ、それは臨機応変に。

温泉たまごとおかずラー油が良い仕事してまっせ

ということで、まずはメインディッシュを作ろう。メインディッシュは先ごろ新発売したばかりのウィナーズの「レコルト ハイスチームエアーオーブン RAO-3」を使ってみた。よくあるノンフライヤーに大量のスチームをプラスしたモデル。スチームが出るから従来の焼く・揚げるだけでなく蒸し料理もできちゃう。

これで最初に温泉たまごを作っておく。温泉たまごって、ちょうどよい塩梅に仕上げるのが結構難しい。鍋で作っても、ポット型の専用機やスチームタイプの温玉メーカーで作っても、固くなったり柔らかすぎたり。成功した試しがない。

今回も付属のレシピブックどおりに作ったら黄身が固くなりすぎた。なので温度を低く時間を短くし、60℃/20分(レシピブックでは65℃/25分)に設定したらこれが大当たり。これよ、これ。これをどう使うかは後のお楽しみ。なお、季節や卵の状態でこの設定数値は左右されるので、安心はできない。

レコルト ハイスチームエアーオーブンに生卵を3つ入れるだけ。スチームで加熱するからお湯を沸かす面倒がないのがいい。一度レシピブックどおりに設定したら失敗したので、温度設定は60℃、時間は20分でやり直した
ハイスチームオーブン背面の水タンク
ぷるっぷるの温泉たまごが完成。油断すると黄身が割れそうなくらいぷるっぷる

そしてメインは鶏のむね肉。そう、蒸し鶏、別名サラダチキン。蒸し鶏も家庭で作るのはちょっと面倒。下味を付けた鶏肉をチャック付きポリ袋に入れて数時間寝かせ、鍋に入れて沸騰後に弱火で数分間煮た後、しばらく蒸らす。この温度管理を間違えると硬くなってしまう。しっとり仕上げるのが結構難しい。

それが、レコルトのハイスチームオーブンなら簡単にできる。むね肉にフォークでぶすぶす穴を開けた後に酒と鶏ガラスープ、塩を擦り込んで数分寝かせ、そのままバスケットにイン。とても簡単だが、実はこれも一度失敗している。

下ごしらえは、鶏むね肉に酒、鶏ガラスープ、塩を擦り込むだけ
香り付けにローズマリーをちらしてハイスチームオーブンに入れてスイッチオン

レシピブックではハイスチームモードで100℃/25~30分の設定と書いてあったけど、これではパサパサになって美味しくなかった。食べられないことはないけど、なんというか、こう、口の中がもそもそして食が進まない。ビールも進まない。

そこで、温泉たまご同様、設定を少し下げてみた。温度は95℃、時間は20分に設定。もし、出来上がりが生煮えだったら再加熱するなりレンチンすればいいやと思って。

またまたこれがドンピシャリ。中まで火がとおりながら、しっとりとした出来上がり。前回のようなパサパサ感はなく、かといって生煮えでもなく、ちょうどよい塩梅に仕上がった。

蒸し鶏にかけるタレはこの間に用意しておく。長ネギ、生姜をみじん切り。もちろん、包丁でやるのは面倒なのでざく切りしたのをハンディチョッパーに入れてギュンギュン、あっという間に粉々です。それに醤油大さじ2、酢大さじ1、ごま油小さじ2、チューブにんにく小さじ1/2を加えればタレの完成。

長ネギと生姜をざく切りにしてハンディチョッパーでみじん切りに。わが家には食洗機があり、洗う面倒さがないのでチョッパーは割とよく使う

蒸し鶏の上にタレをたっぷりかけ、その上からおかずラー油(フレーク)をのせる。ここで先に作っておいた温泉たまごを投入。食べる時は黄身を崩し、肉をたっぷり浸して食べましょう。さっぱりしたむね肉にごま油香るタレがからみ、おかずラー油がピリリとよいアクセント。そして濃厚な黄身。これがホントのヨダレ鶏ってな感じ。うんまい!

ここで温泉たまごが登場。しっとりした鶏肉にネギと生姜、そしておかずラー油の辛味ダレがピリリ。それを卵の黄身の甘さが中和して極上のつまみが完成する。ビールが止まらないっ!

シンプルだけどやっぱり燻製は美味い!

温泉たまごと蒸し鶏を作っている間にサイドディッシュ3品も仕込んでおいた。1つめはなんちゃってスモーク。お気に入りのドウシシャの「もくもくクイックスモーカー S」にチーズ、ナッツ、ウズラの卵水煮、ベーコンをのせるだけ。火をつけたら放ったらかしにしてはいけない。熱源が近いため、高温になりすぎてチーズが溶けてしまうからだ。チーズがちょうどよく茶色にスモークされたら火を止めよう。

スモークチップを実際に燃やすので火の取り扱いに注意することと、結構、部屋がスモーク臭くなるのでキッチンの換気扇の下で火をつけよう

このスモーカー、皿の下にスモークチップを数グラム入れて下から固形燃料で熱する仕組みだが、簡易スモーカーのわりにちゃんと燻され、燻製独特の味わいを楽しめる。口に運んだ時に鼻に抜ける燻製の香りったら。特にチーズ。やっぱりチーズ。燻製の苦みと鼻に抜ける強い香りがビールを欲する。

スーパーで売っているベーコンやスモークチーズは実際に燻製にしているのではなく、“くん液”に漬けて“燻製風”としているものも多い。クイックスモーカーは簡易スモーカーといえど、ちゃんとスモークチップで燻しているので、家庭でも気軽に本格的なスモークを味わえるのがいい。

燻すだけであとは何も足す必要がないスモーク。サクラやオークなど、チップを変えればまた別の香りが楽しめる

2つめは、焼き鳥のチーズ焼き。鶏肉とチーズが前の2品と被るけど、これまたビールの供として最近のお気に入りだからしょうがない。

プチプラショップで買ったスキレットに缶詰の焼き鳥を並べ、ぐるりとオリーブオイルを回したらとろけるチーズをのせてオーブントースターへ。200℃で3~5分くらい。チーズが溶けてちょっと焦げ目がつくくらいで十分だ。スキレットが熱々なので気をつけよう。仕上げに粉チーズをかけ、プチプラバーナーで軽く焦げ目をつけたら七味を振って出来上がり。

市販の焼き鳥缶の中身をスキレットに移してオリーブオイルをひと回し
溶けるチーズをのせたらオーブントースターへ。温める程度でいい
温め終わったら粉チーズをかけてバナーでひと炙り

オリーブオイルと焼き鳥のタレが馴染み、意外にしつこくなく食べられる。粉チーズの焦げた香りと食感がまたいい。粗挽きこしょうやバジルを振りかけてもよいだろう。残ったオイルにバゲッドを浸して食するものよい。ワインに合いそうだ。

最後に七味を振りかける。バジルでもいい。バーナーでつけた焦げがいい感じのアクセントになる。なお、スキレットは蓄熱性が高いのでしばらく熱々で食べられる

3つめは野菜。ここまで肉ものばかりなので、健康のためにも、口直しのためにも野菜が1品欲しい。ということで、ピーマン3個を千切りにしてレンジでチン。しなっとしたら、ごま油と鶏ガラスープを和える。仕上げに削り節と揚げ玉をトッピング。無限ピーマンの完成だ。

ピーマンを千切りにしてレンジで温めるだけ
鶏ガラスープとごま油であえる。この組み合わせって万能
揚げ玉と削り節を振りかけて完成。ツナをあえるレシピもあるけど、ピーマンだけでもうずっと食べていられる

ビールのお供にと4品作ってみたが、もうこれは主食になってしまったか。食べ過ぎだよなあ。カロリーも高そうだ。もう歳も歳だし、なるべくヘルシーな料理にしたいところだけど、どうしてもビールに合わせて濃い味付けになってしまう。反省。せめてもお酒のほうを糖質オフ・プリン体オフのものを選んで、自分をごまかそう。

近藤 克己