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新宿ヨドバシに広い試乗スペース! 気になる電動アシスト自転車を乗り比べた
2023年4月28日 08:05
買い物や通勤・通学などに便利な電動アシスト自転車。高い買い物だけに、走行性や細かい操作性などを事前に知っておきたいですよね。今回は、ヨドバシカメラ新宿西口本店に電動アシスト自転車を試乗できる広いスペースがあるということで、実際に体験してきました。
ヨドバシカメラにある屋内型の試乗コース
ヨドバシカメラでは、自転車本体だけでなく、鍵やライトなどの小物、子供用ヘルメット、スポーツバイクの専用パーツなど、パーツやアクセサリー類も販売しています。自転車安全整備士、自転車技士の資格保有者が店内にいるため、修理などの相談も可能です。
なぜヨドバシカメラが試乗コースを作ったかというと、電動アシスト自転車の需要が増えてきたことや、10万円超えの高額な機種が多い中、「実際に乗ってみたい」「いろいろなメーカーの自転車を乗り比べたい」「いろいろなサイズを試したい」といったユーザーからの声が多かったため。
現在、自転車の試乗コースを用意している店舗は、新宿西口本店、マルチメディアAkiba、マルチメディア吉祥寺、マルチメディアさいたま新都心駅前店、マルチメディア川崎ルフロン、マルチメディア横浜、マルチメディア京都、マルチメディア梅田。
中でも新宿西口本店はスペースが広く、スロープのある全長約75mコースと、直線の全長約60mコースの2コースを用意しています。埼玉や神奈川など広域からの来店者も多く、客層もファミリー、仕事帰りの人など様々。
体験できる時間は11時~20時。新宿西口本店 スマートフォン館B2階の自転車売り場で受付後、同館7階の試乗コースで体験します。試乗時間は1組あたり30分程度で、試せる自転車は1回につき3機種です。
もともと、新宿西口本店では地下に試乗コースを設けていたのですが、冬や天気が悪いときは寒かったことなどもあり、7階にコースを移動しました。明るい室内で、全天候型。空調もきいているため、夏でも冬でも快適に試せます。
試乗できる自転車は、ベビーカーなどを手がけるCombiとパナソニックのコラボで人気の「ギュットクルーム」シリーズや、ブリヂストン、ヤマハ、さらに小径車、スポーツタイムなど幅広いランナップを用意しています。取材した3月4日時点の試乗可能車は、パナソニック、ブリヂストン、ヤマハなど以下の通り。
・ギュットクルームR・EX(アズキクリーム)
・ギュットアニーズDX(マットシャインネイビー)
・ギュットアニーズDX26(ホワイトグレー)
・ギュットクルームEX(ディープエメラルドブルー)
・ビビDX26(クレメントブルー)
・ビビL押し歩き26(チョコブラウン)
・ビビL24(パールココアブラウン)
・ビビSL20(パールマニス)
・ティモS(マットオリーブ)
・SW(デザートイエロー)
・グリッター(マットオリーブ)
・Jコンセプト ギア有(ダークリリーパープル)
・オフタイム(メタリックオレンジ)
・ジェッター390(サンゴールド)
・ハリヤ(パールオレンジ)
・ベロスター(ミッドナイトブラック)
・ベロスターミニ(フラットアクアブルー)
・ビッケグリ(ダークグレー)
・ビッケポーラー(レトログレージュ)
・ハイディーII(クロツヤケシ)
・フロンティアDX(ノーブルネイビー)
・アルベルトe(ジュードオリーブ)
・ステップクルーズe(マスタードイエロー)
・ラクット24(ルビーレッド)
・ラクット20(ジュードオリーブ)
・TB1e(ブラック)
・PAS Babby un(ベージュ)
・PAS Kiss mini(グリーン)
・PAS CITY-C(インディゴ)
・PAS with26(パウダーブルー)
・PAS with24(グリーン)
・PAS RIN(マットオリーブ)
・ピットクルー(サンド)
・トランスモバイリーNEXT16(シルバー)
・アントレビークルs6(ホワイト)
・アントレビークルs9(ホワイト)
・アントレビークル PXID-P2(シルバー)
・XDS ADVANCE800(ブラック)
スタッフによる製品特徴や使い方の説明も
坂やコーナーが用意されているため、コーナーリング、登坂力などを試せます。
子供用のチャイルドシートやカゴは既にセットされているほか、約10kgの子供サイズの人形も用意されているため、前に人形を乗せたり、後ろに人形を乗せたり、前後に人形を乗せたり、荷物をカゴに入れたりなど、実際の使用を想定した試乗が可能です。
スタッフさんによる製品特徴や使い方の説明も受けられます。
今回話を聞いたのは、ヨドバシカメラ 自転車専門チームの小崎諭さん。自転車技士・自転車安全整備士の資格を保持しています。小崎さんには、製品の特徴や使い方だけでなく、電動アシスト自転車を選ぶ際に見ておきたいポイントについても教えてもらいました。
小崎さんによると、購入の目的として多いものは、「通勤・通学用」「子乗せ」「買い物」の3つ。
「通気・通学用」の製品を選ぶポイントは、施錠がしっかりできる、握りやすい形状ハンドル、全長がコンパクトで場所をとらない、駐輪場などで移動がしやすい軽さなどを重視すると良いそうです。
「子乗せ」の自転車で選ぶポイントは子供の年齢
子乗せタイプは、子供の年齢によってチャイルドシートの設置場所が変わります。
「子供を前乗せするのが大体1歳~3歳、後ろ乗せするのが2歳から6歳未満です。選ぶときに重視される方が多いのは、タイヤの大きさです。20インチなどタイヤが小さい方が重心が低くなり安定します。お子様がもう大きく、あと1~2年でチャイルドシートを使わなくなるといった場合は、タイヤが大きいものを選び、チャイルドシートを外して買い物などに使えるような車種を選んでいただいてもいいと思います」(小崎さん)。
「買い物」用途についても聞いてみました。小崎さんは「一般車タイプが買い物には使いやすいですが、その中でオシャレなデザインのものにするのか、場所を選ばず停めやすい全長を短いものにするのかがポイントになると思います」と説明します。
どのタイプにおいても、予算はおよそ13万前後で来店する人が多いとのこと。価格の違いが大きく出るのはバッテリーで、電池容量や1回の充電での走行可能距離、充電の機能などを比較すると良いそうです。
バッテリー容量が大きいとその分走行可能距離も伸びますが、バッテリー本体の重さにも直結します。バッテリーが重くても充電の頻度を減らしたいか、なども選ぶ際のポイントになります。
比較すると分かる、こぎ出しの勢いや操作の違い
電動アシスト自転車は、メーカーによってこぎ出し時のアシスト機能の強さや、坂道時のアシスト機能などが異なります。同店のコースはコーナーと坂道があるため、坂道で止まってから再度スタートする時のアシストの感覚、シートの種類の違い、前後に子供型人形を乗せた状態で曲がり角を走った時の重心の感じなどが確認できます。
今回の取材では、筆者も取材に同行した編集部の西村さんも、子乗せ自転車で試乗をしてみました。試乗した自転車は、ヤマハの「PAS Babby unSP」、ブリヂストンサイクルの「ビッケポーラー」、パナソニックの「ギュットクルームR・EX」です。
筆者の場合、アシストが滑らかなヤマハが好みですが、西村さんの場合はシェアサイクルでパナソニックの電動アシスト自転車に乗り慣れているということで、こぎ出しのアシストが強いパナソニックが乗りやすいなど、好みが分かれました。
また、ブリヂストンの「ビッケポーラー」はモーターを前側に搭載しており、重心が前側にかかるなど、ヤマハやパナソニックとはまた違った乗り心地でした。
また、実際に保育園の送迎を想定して、子供型人形を乗せて、走って、降りて、子供を降ろすまでの動作をやってみると、鍵取り扱いやチャイルドシートのベルト着脱、タイヤの重心位置やペダルにかかる重さなど、細かいところで違いを感じました。これは、実際のシーンと同じように試せるからこそです。
コースが広いため、実際の使用感覚で試せるのはうれしいです。家族と一緒に来て、一緒に比較するのも楽しそうです。ヨドバシでは試乗してから買う人が多いそうですが、よく分かります。
「自転車はネットでも購入できますが、整備されていなかったり自分でパーツをセットしないといけないものもあります。また、自転車を半年から1年ごとぐらいに定期的な点検をオススメしていますが、まだまだ定期点検する人はまだ多くないですね。ヨドバシカメラのように専門資格を持つスタッフがいて、何かあった時に相談できる安心感はだいぶちがうのではないでしょうか」(小崎さん)。
ちなみに、ヨドバシカメラの場合、試乗の後、店頭引き渡しのほか配送も可能だそうです。電動アシスト自転車の購入を検討している方にはぜひ、購入前の試乗をオススメしたいと思います。