トピック
ポータブル電源どうすれば捨てられる? 修理はできる? 将来の安心感も考えて選びたい
- 提供:
- Jackery Japan
2023年12月14日 08:00
大容量かつ高出力のバッテリーを内蔵し、スマートフォンなどの充電だけでなく一般的な家電製品まで動かせるポータブル電源が人気を集めている。日常使用以外にも、アウトドアでの静かでクリーンな電源として、あるいは停電など緊急時のライフラインとして、いろいろな場面で活躍してくれるものだ。
そんなポータブル電源を購入しようと思ったとき、まず気になるのは性能やサイズなどだろう。定格出力は何ワットか、容量や本体サイズはどれくらいあって稼働時間はどの程度か、ACコンセントとUSBポートの数はいくつあるのか、iPhone 15シリーズでも採用されたUSB Type-Cポートや、USB PDによる急速充電機能を備えているか、本体バッテリーは何時間で充電できるのか、などなど。
もちろん機能や性能が充実しているに越したことはなく、自分の用途と予算とを考え合わせてベストなものを選びたいが、ここでぜひもう1つ気にしてほしいことがある。それは、いずれポータブル電源が壊れてしまったとき、もしくは寿命を迎えた後に「回収」してもらえるのか、ということ。なぜそんな将来のことを考えなければならないのか、そのあたりの課題や対処方法を、メーカーからの情報とともに解説したい。
実は廃棄が簡単ではないポータブル電源、でもJackeryなら大丈夫
アウトドアでのハードな使い方にも耐える頑丈なポータブル電源であっても、使い続けていればいつかは寿命がやってくる。誤って破損してしまうかもしれないし、充放電を繰り返した結果、本来の性能を発揮できなくなってしまうこともあるだろう。
そうすれば、手元にいつまでも置いておくわけにもいかないので、処分することになる。ところがここで1つ大きな壁が立ちはだかる。2023年現在、ポータブル電源を廃棄処分する方法が実はけっこう限られているのだ。
主にスマホを充電するモバイルバッテリーなどの小型充電池であれば、量販店やメーカーが回収するような仕組みやルールが整ってきている。代表的なのは一般社団法人JBRCが量販店などに設置している「小型充電式電池リサイクルBOX」。これを利用すれば、JBRCに加盟しているメーカーのモバイルバッテリーならユーザーは比較的手間をかけずに廃棄できる。自治体でも、ごみとして廃棄する際の分別方法などが案内されているところも増えてきた。
しかし、ポータブル電源はそれとは全く別の扱いとなり、気軽に廃棄できる仕組みはまだあまりない。基本的にはユーザーの居住する自治体のルールに従って廃棄することになるが、明確にルール化されているところはそう多くないようだ。たとえば筆者が住む都内のある自治体ではごみの分別方法が細かく規定されているものの、2023年11月現在ポータブル電源の分別については一切記載がなかった。
担当部署にメールで問い合わせてみたところ、役所の窓口に持ち込むことで廃棄を受け付けるとの案内があったが、これはまだ恵まれている方だろう。地域によっては廃棄を受け付けてもらえず、引き取ってくれる民間業者を自力で探し出し、もしかすると高い処分費用を支払わなければならないかもしれない。「いらなくなったからポイ」と簡単にはいかず、動かなくなった大きなポータブル電源が自宅スペースを占有し続ける、なんてこともあり得るのだ。
そんななか、ポータブル電源の回収サービスを自主的に提供しているメーカーの1つがJackery(ジャクリ)だ。Jackeryでは2023年4月よりポータブル電源の「リサイクルサービス」の提供を開始し、寿命を迎えた同社製品について無償で回収する取り組みを行なっている。回収の条件を簡単にまとめると以下の通り。
【Jackeryポータブル電源の回収条件】
・日本国内で正規販売されたJackeryポータブル電源が対象
・送料はユーザー負担となる
・基本は宅配で受け付ける
みなさんの住む自治体がポータブル電源の回収を受け付けていない(または多額の手数料がかかる方法しかない)ような場合には、Jackeryの「リサイクルサービス」はかなり有力な、というか、ほとんど唯一の選択肢となるだろう。同様のサービスを提供していないメーカーだとしたら廃棄不可能なケースも考えられるわけで、その意味でもJackeryのポータブル電源を選ぶことのメリット、安心感は決して小さくないわけだ。
使えなくなったポータブル電源を発送&梱包するときの注意点
では、寿命などで使えなくなったポータブル電源の回収をJackeryに依頼するときは、具体的にどのような手順で進めることになるのだろうか。メーカーからのアドバイスをもとに紹介していこう。
まず、ポータブル電源を発送するときの注意点がいくつか。Jackeryによれば、宅配業者が安全に輸送できるように、ユーザー側では「絶対に解体しない」「水に濡らさない」「スイッチはオフにする」「露出している出力端子があれば絶縁する」といった点を守ってほしいとのこと。
具体的な梱包の方法としては、あらかじめ可能な限り放電させた後、水濡れ対策にポータブル電源本体をビニール袋で包み、全体にエアーキャップ(プチプチ)などの緩衝材を巻く。その状態で完全に収まるサイズのダンボール箱に入れて、動かないように隙間に追加の緩衝材を詰め込んだら、テープでしっかり封をする。もし購入時の化粧箱が残っていれば、それに入れた状態でさらにもうひと回り大きいダンボール箱に緩衝材とともに詰め込むと、より安全とのことだ。
バッテリー容量や出力の大きなポータブル電源は、なんらかの衝撃で発火しないとも限らない。また、重量もあるため梱包が不完全だとダンボールの底が抜けてしまいかねない。安全に回収してもらえるように、できるだけ慎重に梱包したいものだ。念のため宅配業者に「取扱注意」などのラベルを貼付してもらうのも有効だろう。
梱包ができたら所定の住所に発送することになるが、宅配業者には特に制約はない。ただ、日本郵便のゆうパックで発送するのが全般的には送料を抑えやすいようだ。集荷で依頼するのもいいし、郵便局や営業所が近くにあるなら持ち込んでもいい。なお、事前にJackeryに問い合わせて許可を得ることができれば、Jackeryの回収拠点に直接持ち込んで処分してもらうことも可能なようだ。事前の断りなしの持ち込みや、着払いで発送されたものは受け付けてもらえないので注意しよう。
回収されたポータブル電源は、第三者の専門事業者が分解し、リサイクルできるパーツがあれば他でリユースされる。部分的とはいえ、自分の使っていたポータブル電源の中身がどこかでしっかり生き続けるわけだ。資源を無駄にしないためにも、使えなくなったポータブル電源は可能な限り回収してもらうようにしたい。
ポータブル電源を長持ちさせるためのコツとは
将来、使えなくなった製品を無料で回収してもらえるのは安心ではあるけれど、せっかく購入した、価格もそこそこ高価なポータブル電源、ユーザーとしては本来の性能をできるだけ長く維持して快適に使いたいものだ。そのために普段の扱い方から気を付けておくべきところはあるのだろうか。これについてもJackeryに聞いてみた。
ポータブル電源には「寿命」の目安となる要素として、満充電にした回数を示す「充電サイクル」という数字がある。満充電を繰り返すことで充電容量の上限は一般的に低下していくが、Jackeryでは本来容量の70%を維持できるラインとして、リチウムイオンバッテリー採用のポータブル電源では2,000回前後、最近増えてきているリン酸鉄リチウムイオンバッテリー採用製品Plusシリーズは4,000回前後の充電サイクルを目安に設定しており、毎日使用しても10年以上使えることになる。
「できるだけ長持ちさせる」ことを考えると、一度ポータブル電源を満充電にしたら0%になるまで使い倒し、再び満充電して……という繰り返しで運用するのが良さそうに思える。が、メーカーによると実際には「できるだけ100%(満充電)や0%(完全放電)にはしないこと」が長寿命には大切とのこと。
さらに「高温多湿、または低温下での保管を避ける」「パススルー充電(ポータブル電源を充電しながらの、ポータブル電源に接続したデバイスへの給電)をしない」といったことも長持ちの秘訣だとか。
充電サイクルがいま何回目なのかを、ある程度把握できるようにしておくことも大事だ。そうすれば規定の充電サイクルを迎える時期の予測がつき、どのタイミングで回収してもらい、いつ次の新しいポータブル電源に買い換えることになるのかもわかる。そうすれば予算積み立てのスケジュールも立てやすくなるだろう。
ところで、ポータブル電源が突然動かなくなったからといって即回収してもらう必要がないケースもある。充電サイクルがそこまで多くないのであれば、一部のパーツが故障しただけの可能性があるからだ。その場合は回収ではなく「修理」で解決できるかもしれない。
Jackeryでは電話やチャットのほか、LINEでも相談ができるため、手持ちの製品の状態を説明すると、どうすれば解決するかが分かるとのこと。修理や交換以外にも、購入前の相談や、使い方の説明などにも対応してくれる。
Jackeryに修理を依頼するときは、最初に「修理に関する注意事項」や「修理規約」をよく読んで条件などを確認/同意し、修理を申し込んだ後、安全に輸送できるように梱包して発送する。梱包の仕方については先ほどの回収時の方法と同様だ。
有償修理になる場合は見積が送られてくるので、内容に納得すれば実際の修理が進められる。だいたい1~2週間で完了し、正常動作するポータブル電源が再び届けられるようだ。修理費用は軽い症状なら数千円、メイン基板交換のような大がかりな修理になると数万円かかるようだが、複数箇所が壊れていたりしない限り、ポータブル電源を新調するよりは安価に済むのではないだろうか。製品としての寿命をまっとうするまで、長く安心して使えるように、修理サービスも上手に活用したい。
性能とともに将来の安心感も買う
Jackeryがアウトドア向けのポータブル電源を引っさげて日本市場に本格参入したのは2019年のこと。現在はそれから4~5年たっているので、ヘビーに使っているならそろそろ本来の性能を発揮できなくなっているポータブル電源もあるかもしれない。寿命を迎えてしまったときでも、自治体の体制や回収業者の有無にかかわらずJackeryに気軽に処分を依頼できるのはありがたい限り。
いま新たにポータブル電源を購入しようとしているのであれば、回収してもらうのは5年先、10年先になるかもしれない。「そんな将来のことは考えられない」なんて思うかもしれないが、高い性能とともに将来の安心感を買うという意味でも、Jackeryのように無料で回収してくれるかどうかを最初に確かめたうえで、性能的にも満足のいく製品を購入してほしい。
(提供:Jackery Japan)