読者投稿「e-bikeな人々」

交通事故で膝関節を粉砕。e-bikeと出会ってもう一度スポーツを楽しめる日々を取り戻した

e-bikeオーナーたちのリアルなe-bikeの楽しみ方や購入理由などをご紹介する読者投稿コーナーです

今回は長野県在住のトレック「Dual Sport+」(現在は販売終了)など複数のe-bikeオーナーのへーきち(ハンドルネーム)さんの投稿です。

交通事故で膝関節を粉砕。運動のできない体に

こんにちは。へーきちと申します。e-bikeにハマっておりまして2019年8月に乗り始めて約3年半、現在は4台保有しています。さて、何故にこんなにハマまってしまったのか(某e-bike~~媒体のおかげ?)を振り返るために、少し自己紹介兼ねて整理してみたいと思います。

僕は交通事故で怪我をして膝関節を粉砕しちゃいました。現在は、お医者様がかなりキレイに膝を治してくれたおがけで、日常生活には支障がない程度まで修復しています。でも、関節がガタガタなので痛みなどは残っており、スポーツなど激しい運動はできない体になってしまいました。

思うように運動できなくなったこと。痛みを感じながら生活すること。当たり前の日々を失い、生活の質は下がっていて、一時は精神的に病んでた時期もありました。怪我をする前はスノーボードやMTB(マウンテンバイク)などアウトドアスポーツが好きで、冬は当たり前のように毎週末滑りに行ったりしていたのですが、当然そんな日々もなくなってしまいました

それでも何か身体を動かしたい。スポーツをしたいという欲求は強く残っていて、膝に負担がかかりにくいスイミングなど最寄りの公営プールに通ったりもしていましたが、クロールも平泳ぎも足を激しく動かすことになるため、1時間泳いだ後は、痛みで足を引きずるように帰ることに……。

「軽い負荷で楽しく運動をする」そんな楽しい遊びはないものか……という気持ちで遊びを探求しながら、怪我後の数年間はスポーツ熱はちょっと封印し、アウトドア熱としてキャンプに注いでいました。

運動はしなくても自然環境に身をおける。それが楽しみで季節を問わずキャンプへ行くようになっていましたが、だんだん自然で過ごすキャンプに刺激が足りなくなり、アクティビティの要素が欲しくなります。以前に楽しんでいた「キャンプ地をベースにMTBで野山を駆ける」という遊びがやりたくなってきていたのです。

ほこりのかぶった古いMTBを引っ張り出して、キャンプ地で乗ったりもしましたが、野山を走るのは負荷が高いため、やはり痛みが伴って楽しめるものではありませんでした……。

MTBも半ば諦めながら「そうだ、輪行の旅だ!!」と家族を差し置いて、次は一人旅に出ようという逃避的な考えに憑りつかれ(多分病んでいました・笑)、「軽量で折り畳める小径車なら気軽に遠出ができるなぁ……」「疲れたら電車やバスに乗ればいいし、痛みも気にしないで済むかもなぁ」と妄想が膨らんでいきました。

そして、自転車イベントへ行ってことで、初めてe-bikeに触れることとなったのです。もう1つ貴重な体験があり、バイクトライアルというMTBを自在に操るスゴ技を当時2歳の息子と見れたこと!! この2つの出会いで「またMTBに乗りたい! 子供と一緒に自転車に乗りたい!」という気持ちが沸々と湧いていきました。

「子供とは一緒に走ったり山上りをしたりスポーツはあまりできないだろう、だけど自転車なら……e-bikeがあれば一緒に楽しむことがでるはずだ」という希望を抱いたのです。

精神的に病んでた時期にe-bikeと出会う。そして……e-bike沼へ

e-bikeしか考えられなくなってしまった僕は、ひたすら沼に落ちていくのでした。

2019年2月のサイクルイベント時に出会ったe-bike がTern「Vektron S10」

病んでいた僕がe-bikeに憑りつかれ始めた姿を見て、妻も気遣ってくれていたのか「パナソニックがなんかそんなマウンテンバイク出すみたいだよ、イベントがあるみたい」とたまたま見つけて教えてくれ、行くことになりました。

そこで出会ったのがパナソニック製のフルサスe-MTB「XM-D2」

早速試乗してみることに。段差や凹凸などを設置した特設会場内での試乗時に感想といえば……。

なんだこれ!? めちゃめちゃ楽しい!!!
不整地の坂道でもグイグイ上る!
なんだこのパワーのある自転車は!?
これに乗ればまたトレイルに行ける!!

などなど、乗った瞬間から今までにない体感をして「めちゃめちゃ楽しいぞこれは!!」と衝撃を受けたわけです。怪我をしてから10年ほどスポーツもろくにできずモヤモヤした生活をしていましたが、この時は霧が晴れるようでした。そして、「またMTBに乗りたい!!」と強く思いました。

パワフルなアシストによって翼を得たかのような感覚で、同行した妻と交代で乗車して二人して楽しんでいました。この体験で自分の中で「探し求めていたものはこれだ!!!」と確信し、目頭が熱くなったことを覚えています。

その後、最寄りの自転車屋さんに何回も相談に通っては買うか買うまいか悩みました。数日を経て購入を決断したものの、自転車屋さんに手配を頼むも時すでに遅し……。在庫切れとなってしまいました。限定100台モデルだったこともあり、相談当時ですでに残り数台と言われていたのですが。なにしろ60万円(2019年価格)は、自転車としては高価すぎて当時の価値観では購入を決断できなかったのです。

そこから私個人の“e-bike Watch”が始まりました。他のe-bikeはないか調べ始め、Instagramなどで海外のe-bikeを知り、新モデルが登場するのが待ち遠しくて海外サイトをネットサーフィンする日々が続きました。並行して、国内動向も注視するため「某e-bike Watch」の記事を読み漁っていきました。

それからは、e-bike展示や試乗イベントなどあれば行って乗ってみるということを楽しんでいました。また「XM-D2」に乗りたい! と調べていくうちに白馬岩岳でXM-D2レンタル開始との記事を発見。

早速、白馬へ。ゲレンデのロングダウンヒルコースでe-bike(e-MTB)を満喫しました

遂にe-bike購入へ。家族での楽しみ方

パナソニック「XM-D2」に未練がありながらも、各メーカーのさまざまなe-bike試乗を重ねていくことで自分の中でイメージが固まっていきました。そして、トレックに愛着のある家族でしたので、トレックを中心に調べていきました。

用途ごとの整理もしました。当時に実際に書いた図です

用途を整理することで、実用のイメージがようやく固まりトレック「Dual sport+」を2019年8月に購入したのです。売り切れで買い逃すという苦い思い出をまた味わうことは避けたくて……この時は即決でした(これ以降は即決癖が……苦笑)。

私の用途から考えて、もっともカバー範囲が広く街乗りからトレイルまで走れてしまうし、家族でサイクリングへ出かける際にも活躍してくれています。

初めて購入したe-bikeがトレック「Dual sport+」
サイクルトレーラーも購入し、家族で自転車ライフを楽しむように
1日サイクリングを楽しむ日々で幸せを実感

e-bike購入で何が変わった?

e-bikeのある生活で間違いなくQOLが向上しました。

家族でスポーツを楽しめていることが、このうえない喜びです。もう運動はできないと諦めていたのに、e-bikeはアシストにより負荷を調節し、膝の負担を減らし痛みを緩和してくれます。

脚を動かし日常生活に必要な筋力維持もしてくれるし、個人的にはリハビリ支援機器でもあり、相棒(片腕というより片足!)なのです。そして、「楽しみはe-bikeしかない」と盲目になってしまった私は次々に触手を伸ばしていきました。いつの間にか4台も購入してしまった……ことも機会があれば投稿したいと思います。

投稿募集

興味があってレンタルやイベントで楽しんだ経験、e-bikeを取り扱うショップオーナーの方の投稿もお待ちしております。ぜひ投稿したいという方は、まずはメール:e-bike@impress.co.jpまたはTwitter:@ebike_impressまでご連絡をいただけますと幸いです(編集部)