NTTスマイルエナジー、太陽光発電の全量買取制度向け発電量見守りサービス

~異常を早期に発見し投資回収遅れのリスクを軽減

 NTTスマイルエナジーは、太陽光発電の全量買取制度向けに、正しく発電できているかを見守る太陽光発電事業者向けの新サービスを開始した。

 同社は現在、一般家庭向けの太陽光発電システムのモニタリングサービス「エコめがね」を実施しているが、今回は太陽光発電の全量買取制度システム向けに、センサーと仕様を一般向けのエコめがねから改良した、太陽光発電事業者向けのサービスとなる。

 一般向けサービスと異なる点としては、発電量をカウントするセンサーの電源を、一般家庭向けの乾電池式からAC電源式に改良。人が常駐しない場所でも電池交換を行なうことなく、太陽光発電システムが監視できるという。

 また、比較的大規模なシステムでも対応できるよう、計測容量を従来の10kWから20kWへ向上。20kWを超える場合は、複数のセンサーを設けることで対応する。

 発電量を見守る機能としては、パネルの容量や設置角度、日射量情報から太陽光システムの発電状況を診断、レポートにして表示する。これにより、異常が発生しているシステムの検知が容易となり、効果的なメンテナンスと投資回収リスクの軽減が可能になるという。

50kWシステムの場合のシステム図。計3個のセンサーを使用するセンサーごとの発電量をグラフで管理する機能も備える

 計測データはクラウドサーバーに蓄積される。そのため、設置場所に人が常駐しなくても、遠隔地からインターネットを介し、スマートフォンやパソコンで発電状況が確認できる。データは複数台設置の場合でも、CSVによる一覧表示が可能。施工会社や管理会社と共有することもできる。

 同社では本サービスについて、同制度を利用する際に必要なメンテナンス体制の確保を容易にし、システムの異常を早期に発見することで、投資回収遅れのリスクを軽減するとしている。なお利用料については、センサーと10年間とシステム利用料を合わせて「10万円を切る低価格」としている。

システム全体のデータをCSVファイルでダウンロードすることも可能。施工会社や管理会社などとも共有できる





(正藤 慶一)

2012年8月2日 00:00