2010年の家電小売市場、冷蔵庫も洗濯機も好調――GfK調べ

エコポイントと猛暑の影響により、冷蔵庫の売り上げが伸びたという(写真はビックカメラ八王子店)

 GfK(ジーエフケーマーケティングサービスジャパン)は、2010年の家電およびIT市場の販売動向を発表。生活家電の分野では、エコポイント制度と猛暑により冷蔵庫が好調となったほか、同制度の対象外である洗濯機も前年を上回る結果となった。

 冷蔵庫の販売台数は、対前年比15%増の527万台。GfKでは、エコポイント制度と猛暑が大きく寄与したとしている。また、10月は前年同月比で37%増、11月は同87%増と、秋の同制度変更に伴う“駆け込み需要”で販売が拡大した。

 容量別では、401L以上の大容量クラスが対前年比で20%増、201~400Lの中容量クラスで同14%増、200L以下の小容量クラスで同6%と、容量を問わず数字が伸びた。また、501L以上の大型クラスも、夏を中心に伸長。数量構成比は前年から3%高い15%となった。

 洗濯機の販売台数は、対前年比9%増の493万台と数字を伸ばした。洗濯機はエコポイント制度の対象外だが、GfKでは好調の要因として、(1)低調だった2009年の反動、(2)エコポイント制度や猛暑により量販店への来客数が増加し、買い換え需要が2010年に集中したことの2点を挙げている。特に、エコポイント制度変更前の駆け込み需要があった10月と11月は、販売台数の前年同月比がそれぞれ15%増、20%増と、高い成長率を記録したという。

 タイプ別では、縦型の乾燥機能付きが好調。数量構成比は、対前年8%増となる59%と、市場を牽引した。

 テレビやパソコン、生活家電も含めた家電小売市場の全体的な規模は、対前年1兆円増となる9兆5,000億円市場に成長した。販売チャネル別では、家電量販店が同15%増、インターネット通販が同26%と、いずれも2ケタ成長となった。また、家電量販店の11月の売上高は、同87%増と非常に高い数値を記録。GfKはエコポイント制度変更前の駆け込み需要の影響が大きかったとしている。





(正藤 慶一)

2011年2月16日 15:36