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エディオン、太陽光パネルのリサイクル工場 2030年大量廃棄問題に備え
2026年5月14日 12:04
エディオンは、太陽光パネルの販売・施工から、使用後の回収、再資源化までを自社グループ内で完結する一貫体制を確立し、資源循環の新たなモデルを展開すると発表。その拠点として、先進的な設備を導入した「PV リサイクル工場(マテリアル2号棟)」を、グループ会社イー・アール・ジャパンの広島県福山市の本社工場敷地内に新設し、5月13日より稼働を開始した。
同社は2008年から太陽光発電システムの販売事業を展開しており、現在はエコ・リビングソーラー(ELS)事業を第2の柱として推進している。今回の新工場稼働により、販売後の廃棄・リサイクルまでを含めた循環型の事業モデルを構築する。
背景にあるのは、太陽光パネルの「2030年大量廃棄問題」。2012年の固定価格買取制度(FIT)導入以降に普及した太陽光パネルは、2030年代半ば以降に製品寿命を迎え、年間約50万トン規模の大量廃棄が発生すると予測されている。しかし高度なリサイクル施設の不足から、廃棄パネルの多くが埋立処分に頼らざるを得ず、深刻な環境負荷が懸念されているという。
こうした社会的課題に対し、同社は販売・物流・リサイクルの自社ネットワークを最大限に活かし、社会全体の受け皿となるべく、独自の循環型エコシステムによる再資源化モデルを構築するという。
埋立ゼロ(100%リサイクル)への挑戦
新工場には、PVフレームセパレーター、PVリサイクルハンマー、色彩選別機、蛍光X線分析器などを導入。従来の刃物で剥離する方式では処理が難しかった、災害などで破損・変形したパネルにも対応しやすいよう、物理的な衝撃で粉砕・剥離する「ハンマー方式」を採用した。
また、粉砕後に混ざり合った素材から、光学センサーでガラスの色調を判別し、不純物を自動除去する「デジタル色彩選別機」も導入。太陽光パネル総重量の約6割を占めるガラス部材を、高純度のガラスカレットとして回収する。回収したガラス資源は、提携先を通じて建材用グラスウールや土木用資材などへ再生するという。
同社は、販売・施工した製品に限らず、本工場を廃棄相談の窓口としても機能させる方針。施工対応エリアを対象に、エディオン各店舗や物流拠点を窓口として、エディオンによる交換・撤去工事に伴い発生した廃太陽光パネルを適正なフローに基づきイー・アール・ジャパンが引き受ける。なお、撤去工事は同社の施工可能エリアに限られ、イー・アール・ジャパンによる引き受けは北海道を除く。
施設所在地は、広島県福山市箕沖町106番5のびんごエコ団地内。エディオンによれば、家電量販店が自社グループ内に太陽光パネル専用リサイクル工場を保有し、販売から再資源化までを一貫して行なう体制は、国内の量販店および住宅関連企業において先駆的な取り組みとしている。


