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モリタ、EV車の火災のための消火ノズル
2025年10月10日 10:05
モリタは、EV(電気自動車)火災に活用できる、車両火災用ノズル「アクアサイクロン」を発売した。なお、同ノズルのホース接続部は、消防ホースなどに使われる40A差込式に対応。
近年、EVの普及に伴い、EV特有の火災への対応が新たな課題となっている。同社によれば、EVに搭載されるリチウムイオンバッテリー(LIB)は、発火時に可燃性ガスと酸素を発生させる特性があり、再燃リスクが高く継続的な冷却が不可欠で、大量の水と長時間の対応が求められるという。さらに、LIBはEV車両の下部に設置されているため、従来の放水方法では水が十分に熱源へ届かず、効果的な冷却が困難という課題もある。
「アクアサイクロン」は、先端のノズルは高さ90mmの薄型設計のため、車両下部に差し込める。また、回転するノズルにより、50L/分という少ない水量で広範囲に放水でき、LIBを効率的に冷却。熱暴走や再燃のリスクを低減する。
そのほか、2,250mmの長いノズルのため、車両に近づかず安全な位置から設置可能。また、側面放水ノズルを備え、車両の下から吹き出る火炎から消防隊員を守るとする。
EVだけでなくHV(ハイブリッド自動車)、PHV(プラグインハイブリッド自動車)やガソリン車でも使用可能だ。
本体の重さは約4.4kg。放水範囲は約2,000mm×2,000mm。




