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年末のゴミ捨て、モバイルバッテリーやガスボンベなどの廃棄方法に注意

リチウムイオンバッテリーは発火する危険がある(画像はNITEの再現実験。燃えるゴミとしてバッテリーを捨ててしまうと危険)

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、リチウムイオンバッテリーやガスボンベ、スプレー缶による事故の事例を紹介している。誤った扱い方や廃棄方法により火災になるおそれがある。

タブレットを分解してバッテリーが燃えた

タブレット端末を廃棄しようと、リチウムイオンバッテリーのバッテリーパックを取り外す際に発熱した事例。バッテリーに外力が加わり、内部ショートが発生したものと考えられるという。取扱説明書にはバッテリーを外さないよう記載されていた。

リチウムイオンを搭載した製品の中には、バッテリーを簡単には取り外せないものも多くある。無理に分解しようとするとバッテリーに外力がかかり、内部ショートの原因になっる。

廃棄時には自治体の指示に従って廃棄するよう注意喚起している。リチウムイオンバッテリーを搭載した機器には、充電式の端末や家電、モバイルバッテリーなどがある。燃えるゴミとして出してしまうと、ゴミ収集車やゴミ処理場で押しつぶされて火災に至るおそれがある。

ガスボンベのガス抜きをしていたら給湯器の火が引火

ガスボンベ廃棄のため、密閉して場所でガスボンベに穴を開けていたところ、給湯器の火が引火して周辺を焼損した。このとき、ガスボンベには「可燃性・火気厳禁」「完全に使いきってから他のゴミと区分して捨てる」と記載されていた。

ガスボンベやスプレー缶は最後まで使いきってから廃棄

ボタン電池や乾電池をまとめて10個ほど巾着にいれたら袋がこげた

ボタン電池や単三形乾電池など10個ほどを巾着袋に入れて保管していた。子供が袋をテーブルに置いたところ、ポンという音がして煙が出て、袋が焦げた。電池のパッケージには「保管、廃棄する場合、他の電池や金属製のものと接触しないよう絶縁する」と書かれていた。

同事例では、ボタン電池を他の電池と一緒に保管すると、他の電池の金属部に触れてショートし、内圧が上がり破損したものとみられる。保管時だけでなく、廃棄時にも同様の事故が懸念される。

ボタン電池は電極が完全に隠れるようにテープを貼って保管・廃棄するよう喚起している。セロハンテープやビニールテープは絶縁性があるため、焼損事故を防ぐのに有効という。

NITEの再現実験。ボタン電池とアルカリ乾電池の電極を接触させると、ショートして発