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ダイキン、除湿アップで快適さ高めた「うるさらX」加湿時も静かに

うるさらX(Rシリーズ)

ダイキン工業は、換気による湿度の課題に着目したエアコン「うるさらX(Rシリーズ)」を11月1日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は14畳対応の4kWクラスが34万円前後。6畳~29畳の11製品をラインナップする。

ダイキン最大の除湿量。省エネ住宅にも最適化

換気や加湿などの機能が注目されているダイキンのエアコンが強化したのは除湿機能。さらに、加湿や換気運転時の運転音を低減したほか、内部に銀イオン抗菌剤を使用して清潔性に配慮している。

除湿量は従来モデルに比べて約20%向上、業界最大レベルという1,800ml/時の除湿量を実現。圧縮機の回転数やファンの制御を見直すことで、室内の湿度を、より素早く抑えるという。

付属リモコンで除湿モード設定時

独自の除湿制御「さらら除湿(リニアハイブリッド方式)」は、気温と湿度に応じて柔軟に冷媒流量を調整することで、効率的に除湿。夏場や梅雨時期だけでなく、比較的気温が低い春や秋の湿気が気になる日など、年間を通じて活用できるとしている。

ダイキンが2012年モデルに搭載していた再熱除湿方式では、除湿がON/OFFの切り替えのみで、除湿量は高いものの電気代も増加することにつながっていた。リニアハイブリッド方式では、湿度環境に合わせて自動で除湿量を調整するため、寒くなりにくく、電気代も抑えられるとしている。

既存のEシリーズ(左)と新しいRシリーズ(右)の除湿量の比較。Rシリーズはリニアハイブリッド方式によりパワフルながら寒くなりにくいという

新機能の「しつどクリーン」は、パワフルな除湿で低湿度環境をキープして、カビの繁殖を抑制するというもの。

さらら除湿の進化
パワフル除湿で素早く快適な湿度に
再熱除湿方式(ダイキンが2012年モデルに搭載)と、リニアハイブリッド方式の違い

省エネ性の高い、高気密/高断熱住宅の普及加速にも着目。こうした住宅は空調負荷が小さく、年間消費電力量を抑えられる一方で、一般的な除湿運転では湿度を十分に下げられない場合があるという。温度と湿度の同時設定もできる「さらら除湿(リニアハイブリッド方式)」は、室温が設定温度に到達しても除湿し続けることができ、低温高湿な環境にも対応する。

リニアハイブリッド方式で高効率な除湿を実現している

加湿量10%アップ、運転音は低減

加湿機能「うるる加湿」は、風量アップと新しい制御により、加湿量が平均で10%向上。全機種で加湿換気ユニットに取り込む風量を高めたことで、給気換気量もアップした。

単に加湿や換気の量を高めるために風量を強めると運転音の増加につながるため、そうしたノイズを抑えたのも特徴。ホース内の通過音を抑制することで静かにするもので、室外機に備えた吸音マフラーが、通過する音の波長と反対の波長を発生させて打ち消す。

加湿暖房の風量「しずか」設定時は音の聞こえ方(SONE値)が10%低減(2.0 SONE→1.8 SONE)した。給気換気のSONE値は2.3 SONEから2.0 SONEに低減した。

この吸音マフラーは、富士フイルムが開発した技術を採用したもの。メタマテリアル(波長よりも小さな構造体で自然界の物質では成しえない波動特性を得る人工物質)を用いて光の波動を制御する技術を音響分野に応用し、通風防音材で静音化を実現した。

室外機
うるる加湿の仕組み
新開発の吸音マフラーを搭載

内部清潔機能として、ストリーマ水内部クリーンや、防カビ加工ファン、抗ウイルスフィルタに加え、新たにドレンパンには銀イオン抗菌剤を採用。抗菌剤から銀イオンが微量ずつ水に溶出し、手入れがしにくいドレンパン内部の水分に抗菌作用を発揮する。この銀イオン抗菌剤は製品本体の耐用年数内は使い続けられるため、交換は不要。

前面のパネルを外したところ
中央の白いユニットが、新たに搭載した銀イオンホルダー。この中に抗菌剤が入っている

節電機能として、消し忘れ防止や、フィルタ自動おそうじなどを搭載。暖房時に設定を控えめにして風を当てずに暖かいという気流制御や、上限電流を制限して運転するパワーセレクト、安定時にも効率よく運転するスイング圧縮機を備える。

室内機の本体サイズは798×370×295mm(幅×奥行き×高さ)。

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