ニュース

ダイキンがエアコンに換気ボタン採用「うるさらX」。寝室に「うるさらmini」も

フラッグシップモデル「うるさらX」

ダイキン工業は14日、独自の換気機能を備えたルームエアコン5モデルを発表した。家庭用のフラッグシップモデル「うるさらX(エックス)」や、小型の「うるさら mini(ミニ)」を11月1日に発売する。さらに、スタンダードモデル「Vシリーズ」を新たにラインナップして2021年3月30日より発売する。価格はオープンプライスで、冷房能力2.2kWモデルの店頭予想価格は、うるさらXが24万円前後、うるさらminiが17万円前後、Vシリーズが15万円前後(いずれも税込)。

壁掛け型以外のモデルにも換気機能を展開。「うるるとさらら天井埋込カセット形シングルフロータイプ」や「うるるとさらら床置形」を同じく2021年3月30日より発売する。

エアコン新製品のラインナップ

換気しながら冷暖房できる独自機能。外気を暖めて快適な室内に

新型コロナウイルス感染拡大の中で換気への関心が高まっていることから、今回のルームエアコン5モデルは、暖房運転や冷房運転をしながら換気する独自の機能を搭載。快適な換気を実現するという。

コロナ禍での換気への関心の高まりが、同社調査結果などでも顕著に

うるさらXとうるさらmini、うるるとさらら天井埋込カセット形シングルフロータイプ、うるるとさらら床置形の4モデルは、冬は加湿/暖房した外気を、夏は除湿/冷房した外気を室内に取り込む。また、Vシリーズは、暖房で温めた空気や除湿/冷房した外気を給気できる。

うるさらXは、人の在室を検知すると換気ファンの風量を約10%増加する「センサー換気」機能を新たに搭載。リビングルームなどの大空間での快適な換気運転をサポートするという。

うるさらXはリモコンに「換気ボタン」搭載

フラッグシップモデルのうるさらXは、ボタンを押すだけで冷暖房+換気運転ができる「換気ボタン」をリモコンに搭載。また、スマートフォンアプリ「Daikin Smart APP」にも換気ボタンを備え、外出先や他の部屋からでも換気運転が行なえる。来夏には、うるさらXの換気運転とうるるとさらら空気清浄機を連動させる予定。

うるさらX
リモコンの右下部分に換気ボタンを備える

人を検知して換気量を調整する「センサー換気」を搭載し、在室に合わせて換気量を確保。センサーが人の在室を検知すると、室内機のファンの風量を変えずに室外機の換気ファンの風量を上げ、換気量を約10%増加させる。

本体右側に備えた人感センサーと連動して換気

また、2019年11月に発売したIAQセンサー/AIコントローラーの「Beside」とも連携。同製品が検知したCO2濃度に応じて、エアコン側で自動的に換気運転できる。

さらに、今後の機能アップデートにより、CO2濃度が高くなった時に、本体ランプやアプリでプッシュ通知する機能を新たに搭載予定としている。

別売IAQセンサー/AIコントローラーのBeside

独自の「うるる加湿」も備え、乾燥しやすい冬の室内に配慮。室温が上昇するにつれて室内が乾燥しがちになるため、室外機に搭載された加湿ユニットが屋外の水分を取り込み、新鮮な空気とともに給気。換気しながら室内を加湿する。給水する必要がなく、手間をかけずに室内を潤せるという。

うるる加湿の作動中は換気も実施。外気の水分を利用して乾燥を抑えて暖房。デモ用のボックスに手を入れると潤った暖かい空気が出てきた

室内機には、「防カビファン」を新たに搭載。通風経路の清潔さを向上させるため、室内機のファンに防カビ効果の高い薬剤を練り込んでいる。さらに、2019年モデルで搭載した熱交換器の汚れを取り除く「水内部クリーン」機能も引き続き備える。

新たに防カビファンを搭載
うるさらXの新機能
リモコンの右下部分に換気ボタンを備える

寝室や子供部屋に「うるさらmini」、換気対応スタンダード機「Vシリーズ」

うるさらminiは、上記のうるさらXと同じ構造の換気、加湿ユニットを用いた換気機能を搭載したコンパクトなモデル。寝室や子供部屋などの個室でも快適な換気を実現するという。目標湿度の設定も行なえ、室外機の加湿ユニットに取り込んだ外気から水分だけを取り出して室内の加湿に利用する。

うるさらmini
寝室などでも換気+冷暖房の機能を利用できる

新たにラインナップに加わったVシリーズは、給気換気機能を備え、換気しながら暖房できるルームエアコンのスタンダードモデル。うるさらX/うるさらminiと同様に暖房運転や冷房運転をしながら換気が行なえる。

梅雨時期など、気温が低くても湿度が気になる時期の快適性も確保するため、部屋の負荷に合わせて室温を下げる除湿と室温を下げない除湿を自動で切り替える「新・ハイブリッド除湿」を装備。さらに、エアコン内部の熱交換器を清潔に保つ「水内部クリーン」や「ストリーマ」も備える。

Vシリーズ
子供部屋など、これまでエアコンを置いていなかった場所への導入を図る

“換気できるエアコン”定着へ

ダイキンの常務執行役員 空調営業本部長 舩田聡氏は、同社エアコンの出荷台数について「上期の業界需要は前年比102%に対して、業界を上回る出荷台数になった。夏に提案してきた“換気ができるエアコン”が市場に受け入れられている。下期も目標通りに進んでおり、引き続きルームエアコンでシェアナンバーワンを目指す」と述べた。

ダイキンの常務執行役員 空調営業本部長 舩田聡氏
換気の重要性をWebサイトなどでも訴求
換気しながら加湿/暖房できる点をアピール