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ダイキン、自動で節電するエアコン「うるさらX」切り忘れも防ぐ

うるさらX(Rシリーズ)

ダイキン工業は、省エネ性を高めたエアコン「うるさらX(Rシリーズ)」を11月1日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は14畳対応の4kWクラスが35万円前後。6畳~29畳の11製品をラインナップする。生産は国内の滋賀製作所で行なう。

新たに「節電自動」運転モードを備え、室外機の省エネに配慮した最上位シリーズ。大型クラス(23~26畳向け)の室外機においては新開発の圧縮機と熱交換器を搭載し、省エネ性を高めた。スマートフォンのGPSと連携して、外出時の切り忘れを防ぎつつ帰宅する前に運転を開始する機能も備えている。

「節電自動」の1ボタンで安定時を省エネに

電気代の上昇が続き、家庭の電力消費量の約30%を占めるエアコンの節電が注目されていることを受けて省エネ性能を向上。エアコンの節電では一般的に設定温度を上げる人が多いが、暑さが長続きする中で、同社は無理なく運転するための節電を実現するため、エアコンの運転時間の約80%を占める安定運転時(設定温度に達した後の室温を維持する運転)の節電に着目して開発を行なった。

新機能の「節電自動」は、独自のスイングコンプレッサーを活用して安定運転時の消費電力量を削減するというモード。

「節電自動」ボタンを押してエアコンを起動すると、外気温に応じた設定温度をエアコンが自動的に判断して、節電につながる冷房運転や暖房運転を行なう。設定温度に到達した時点の消費電力量を基準値として約20%削減しながら運転を継続することで、安定転時の節電を行なう。基準値は負荷に合わせて随時更新されるため、節電効果を高められる。日中よりも気温が低くなり、エアコンへの負荷が小さくなる夏場の夜間などは、基準値を自動で低く設定し直す。

節電自動モードの制御
実用シーンでの節電運転の効果。温度を急に上下させず安定運転

通常の冷房運転または暖房運転を開始した後に「節電自動」ボタンを押すと、好みの設定温度で節電することも可能。従来からの「AI快適自動」と、効率的な運転を優先する新しい「節電自動」から選べるようになった。

AI快適自動モードは、温度/湿度/壁温度から推測した輻射熱の情報とリモコンの設定温度の履歴をもとに快適性を判断し、目標となる快適性を目指して、温度や湿度、気流をコントロールする。

圧縮機など主要部品も改良して省エネに

リビングなど広い部屋に対応する大型クラス(23~26畳向け)は多くの電力を使用するため、室外機の主要部品を見直して省エネ性を向上。

エアコンが消費する電力の約80%を占める圧縮機を改良。冷媒ガスの圧縮ロスを削減した高効率な構造と、従来よりも動力ロスが少ない高出力モーターを採用して高効率化した。熱交換器の容積も最適化した。買い替え時期を迎える11年前の同社製品に比べ、26畳向けモデルでは年間消費電力量を約16%削減。2027年度省エネ目標基準値を達成した。

室外機や圧縮機を改良

従来からの「うるる加湿」「さらら除湿」の湿度コントロールや換気機能も引き続き備える。「うるる加湿」は無給水加湿機能により、室外機に搭載された加湿ユニットが屋外の水分と新鮮な空気を取り込むため、給水する必要なく室内を加湿する。

「さらら除湿(リニアハイブリッド方式)」は、気温や湿度に応じて弱冷房除湿から再熱除湿までを自動で切り替える。夏場は大容量の除湿が行なえ、比較的気温が低い春や秋の湿気が気になる日には室温の低下を抑えながら除湿する。

エアコンとスマートフォンのGPSが連動するIoT機能も搭載。外出時に消し忘れをアプリ「Daikin Smart APP」で知らせる「おでかけ切り忘れ通知」が利用でき、必要に応じてアプリで遠隔からエアコンの運転を停止可能。帰宅前には、自動で運転を開始する「おかえり運転」で、家に着く前に快適な環境を準備しておけるという。この機能は2024年5月より、2024年度モデル向けにソフトウェアアップデートで提供予定。

室内機の本体サイズは798×370×295mm(幅×奥行き×高さ)。

スマホアプリとの連携機能
製品ラインナップ