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電子レンジでゆで卵が爆発? 温めNGな食品や容器に注意

食材を加熱しすぎたり、電子レンジの加熱に適さない食材を入れたりすると発火の恐れがある

独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は、電子レンジによる事故事例を発表し、取り扱いに気を付けるよう注意喚起している。SNSなどで電子レンジを使用した簡単調理や時短レシピが紹介されているが、電子レンジは掃除を怠ったり、加熱しすぎたり、加熱に適さない食材を入れると大きな事故につながりかねない。

【事例1】電子レンジを使用中、庫内から出火した

庫内に食品かすなどの汚れが付着した状態で使用したため、食品かすが加熱され、炭化して焼損したものと考えられる。

【事例2】電子レンジを使用中、温めていたご飯から煙が発生し、火災報知器が鳴動した

使用者が食品を手動レンジモードで長時間加熱したため、発煙に至ったものと考えられる。なお、取扱説明書には、「手動レンジで加熱する場合は、設定時間を控えめにし、様子を見ながら加熱する」旨、記載されている。

【事例3】電子レンジを使用していたところ、庫内でゆで卵が破裂し、庫内の底面が割れた

ゆで卵を加熱したため、卵が破裂した衝撃により、庫内のガラスプレートが破損したものと考えられる。なお、「ゆで卵の加熱をしない」旨、取扱説明書に記載されていた。

NITEではこうした事故を防ぐため、事例ごとに注意喚起を行なっている。

事例1では、庫内やドアに食品のかすが付着したまま使用すると、炭化してスパークが発生し発火するおそれがあるため、電子レンジのこまめな掃除を呼びかけている。

事例2では、食品などを電子レンジで加熱しすぎると炭化し、発火する場合があるとしている。食品の様子を見ながら少しずつ加熱することでこれらの事故を防ぐことができるほか、水分を多く含む食品に比べて水分が少ない食品(パンや芋など)は比較的早く炭化し、スパークして発火するため、加熱のしすぎに注意するよう呼び掛けている。特に油分を含む食品は、加熱し過ぎた際に爆発的に燃焼するおそれがあるため、注意が必要だとする。

事例3では、ゆで卵などの電子レンジで温めることを禁止されている食品を、加熱した場合、内部の蒸気が抜けず圧力が上昇し、破裂に至るという。NITEでは取扱説明書などに記載されている「電子レンジで温めてはいけないもの」や、「電子レンジで使用できない容器」や「包装」を事前に確認するよう呼び掛けている。特に、電子レンジでの使用に適さない容器などで食品を温めると、破損や発火が起きる恐れがあるとしている。