テスラ、日本初の蓄電池発電所を北海道に。2022年夏稼働へ

北海道・千歳バッテリーパワーパーク

テスラは19日、大型蓄電池システムMegapack(メガパック)を使った国内初の蓄電池発電所「北海道・千歳バッテリーパワーパーク」を建設すると発表した。グローバルエンジニアリング、エネ・ビジョンと協働したもので、稼働予定は2022年夏頃。システム規模は1,523.8kW/6,095.2kWh。

電力卸市場、需給調整市場、容量市場へ参加する日本初の蓄電池発電所。グローバルエンジニアリングが運用し、アグリゲーター事業者を担う。太陽光発電などによる再生可能エネルギー電力、節電等により生み出されたネガワット電力、自家発電設備による電力、メガパックにおける貯蔵電力を同一グループ下でバランシングし、電力系統の安定化を図るという。電力卸市場、需給調整市場、容量市場に参加し、さらなる系統安定化への貢献と収益化を見込むとする。

メガパックの筐体には、蓄電池、パワーコンディショナー、温度管理システム、制御機構がすべて内蔵されており、現地での施工はACとLANの接続のみ。現場作業が少ないため、施工期間が短く、品質も安定するという。

テスラは、蓄電池、パワーコンディショナーなどのハードウェアのほか、システム設計、試運転、カスタマーサービス、ソフトウェアまで全てを提供する。

テスラ自社開発のソフトウェアにより、プロジェクトに最適なシナリオで運転・制御が可能なほか、設置後のデータを継続的に収集し、将来のパフォーマンスを予測できるという。WEBインターフェイスにより、稼働状況を簡単に確認できるとする。

セル・モジュール・バッテリーパックの各レベルで電気的、機械的な安全保護対策を実施。独自の設計により、高い安全性を提供するとしている。モジュール形式の設計構造を採用しているため、プロジェクトに合わせた規模に無限に拡張できる点も特徴とする。

メガパックの標準仕様の本体サイズは、7,267×1,659×2,522mm(幅×奥行き×高さ)。2時間と4時間のシステムタイプがあり、出力/蓄電容量は順に1,297.6kW/2,595.2kWh、771.4kW/3,085.6kWh(2021年8月時点)。