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テスラの大型蓄電システム「Megapack」国内初の稼働

高砂熱学イノベーションセンターに設置された「Megapack」

テスラの大型蓄電システム「Megapack(メガパック)」が日本上陸。茨城県つくばみらい市にある高砂熱学イノベーションセンターに設置され、4月より稼働を開始した。日本におけるテスラ「Megapack」の導入は初となる。

同センターは、オフィス棟/ラボ棟/展示スペース/プレゼンルームで構成され、建物全体に省エネソリューションが施されており、オフィス棟ではZEB(ゼブ:Net Zero Energy Building、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーが正味ゼロまたはマイナスの建築物)を、敷地全体でNearly ZEB(建物で消費する年間の一次エネルギーを75%以上削減する建築物)を目指しているという。

同センターに導入されたMegapackシステムの規模は、出力429kW、蓄電容量2,964kWh。同センターにおける発電設備である超小型木質バイオマスガス化発電、太陽光発電約200kWにより発電された電気を、施設内の需要に合わせて適切に蓄電・放電することで、施設全体のエネルギーの自立化、電力の安定供給に貢献している。

テスラの大型蓄電システム「Megapack」

Megapackの筐体には蓄電池/パワーコンディショナー/温度管理システム/制御機構がすべて内蔵されおり、現地での施工はACとLANを接続するだけ。現場作業が少ないため、施工期間も短く、品質も安定しているという。

蓄電池やパワーコンディショナーなどのハードウェアだけでなく、システム設計/試運転/カスタマーサービス/ソフトウェアまで全てをテスラが提供。シンプルかつスムーズな設計、導入を可能としている。ソフトウェアはテスラの自社開発。

また安全性が高く、プロジェクトに合わせた規模に無限に拡張できる点も特徴とする。

Megapackの標準仕様の本体サイズは、7,168×1,659×2,522mm(幅×奥行き×高さ)。2時間と4時間のシステムタイプがあり、出力/蓄電容量は順に1,363.4kW/2,726.8kWh、688.5kW/2,754kWh。

米カリフォルニア州に建設中のMegapackシステム。ピーク用天然ガス発電所の代替として設置