家電製品レビュー
自動でベストな焼き加減! トースター「ビストロ」で鬼リピ、エッグトーストにねっとり焼きいも
2021年1月29日 08:00
突然ですが皆さん、朝食はごはん派ですか? それともパン派? ギリギリまで寝ていたい筆者は、正直に言うと朝ごはん抜きが365日中360日くらいなのですが、在宅勤務になってからはお昼に朝食のようなメニューを食べることが多く、断然パン派です。
お気に入りの食パンにバターをたっぷり塗って食べるのが、仕事の合間の楽しみとなりつつあります。が、我が家では食パンを冷凍保存していて、厚切りということもあって温めるのが難しく、少し目を離した隙に焦げてしまうこともしばしば……。焦げないように早く取り出すと、今度は中が冷たいままだったりと、なかなか思うように焼けません。
そんな私にとって救世主とも言えるオーブントースターが、2月1日にパナソニックから発売されます。なんでも、冷凍食パン専用モードを搭載し、火力や時間設定はおまかせでおいしく焼いてくれるんだとか。一足先にお借りして試してみました!
メーカー名 | パナソニック |
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製品名 | ビストロ NT-D700 |
店頭予想価格 | 25,000円前後(税別) |
驚きの80℃超え! 焦がさずに中まで熱々トースト
早速、冷凍しておいた4枚切りの食パンをトーストしてみます。取扱説明書によると、冷凍する際はパンを1枚ずつラップで包み、密閉できるフリーザーバッグに入れると、乾燥とニオイ移りを防げるそうです。普段は買ってきてそのまま冷凍庫に突っ込んでいますが、せっかくなので1枚ずつ包んで冷凍しておきました。
本体のダイヤルでメニューを選びます。「冷凍あつぎりトースト」に合わせた状態でダイヤルを押すと、焼き色を調節できるので、今回は標準にあたる「3」に設定。運転をスタートさせると、5分30秒と表示されたあと、「残り時間を計算しています」というメッセージが出てきました。
しばらくするとカウントダウンが開始され、5分30秒より10秒ほど早く完成。一切焦げることなく、こんがりきつね色に焼き上がりました。焼き立てを頬張ると、中まであっつあつ! トーストを食べてこんなに「熱さ」を感じたことは今までなかったと思います。外はカリッと、中はふわっとな食感も最高でした。
いくら口で「熱々」と言っても感じ方は人それぞれなので、今度は実際に数字で見てみましょう。焼き上がった食パンを半分にカットし、温度計を差し込むという方法で計測しました。
先ほどと同様に、4枚切りの食パンを冷凍あつぎりトーストモードで焼いた結果、なんと84.3℃を記録! 断面を触ると「あつっ!」と手を放してしまうほどの温度です。どれくらい熱々かわかっていただけたでしょうか? ちなみに、筆者宅にある一般的なトースターで5分ほど焼いてみたところ、そちらは67.0℃と約17℃の差が表れました。
また焼き色を比較してみても、ビストロは全体的にきれいなきつね色であるのに対し、一般的なトースターでしっかり中まで温めようとすると、焼き色が濃くつきすぎて、焦げてしまった部分もありました。
専用プログラミングでどんなパンでもおいしく仕上げる
ビストロは2枚焼きのトースターで、上下2本の遠赤外線ヒーターと、上部にはさらに近赤外線ヒーターが1本搭載されています。これら3本の「遠近トリプルヒーター」に加え、厚みや温度といったパンの状態や、庫内温度などの周辺環境に合わせて焼き分ける「インテリジェント制御」によって、冷凍した厚切りパンも中まで熱々に焼けるというのです。
トーストだけでも「うすぎり/あつぎり/冷凍うすぎり/冷凍あつぎり/アレンジ」の5種類のメニューを備えており、「フランスパン/クロワッサン/チルドピザ/フライあたため」などを含め、自動メニューは全16種類。それぞれのパンや食材に合わせた個別の加熱方法でおいしく仕上げます。
メニューはたくさんありますが、本体のダイヤルで選ぶだけなので簡単。メニュー名も画面に表示されるため、迷わず操作できます。もちろん、温度や時間は手動でも設定可能です。
カレーパンの温めもおまかせあれ! まるで揚げたての味
冷凍した食パンと同様に、トースターで上手に温めにくいのが総菜パンではないでしょうか。特にカレーパンは中身が冷たいままだったりして、残念に思うことも。
ビストロは総菜パン専用のモードも備えています。総菜パンにもいろいろな種類があるので、その種類に合わせて焼き加減を設定します。カレーパンにおすすめの焼き加減「5」に合わせてスタートさせると、焼き時間は8分30秒と表示されました。
結構焼くんだなあと思いながら眺めていると、早々にカチッと音がしてヒーターが消えてしまいました。実はこれ、冷凍パンを焼くときにも起こった現象なのですが、壊れたわけではありません。ビストロは前述した「インテリジェント制御」により、ヒーターをこまめにオン/オフすることで庫内の温度を調節して、ちょうどいい焼き加減を実現してくれるのです。焼き時間は少々長いですが、自動で焦がさずにおいしく焼けるのも、そのおかげなんです。
焼き上がったものを半分に割って、中心のカレーの温度を計ってみると61.4℃でした。熱々とまではいきませんが、しっかり温まっています。しかも外側がザックザクに仕上がっていて、まるで揚げたてのような食感! 冷めないうちにと、夢中で食べてしまいました。
ちなみに総菜パンに限らず、焼き加減が足りない場合はもう一度同じモードで再加熱するか、手動で追い焼きができます。
鬼リピ決定。マヨと半熟卵がたまらないエッグトースト
続いて、パンの上にさまざまな具をのせたアレンジトーストを作ってみます。こちらも専用のモードがあり、説明書にはいくつかレシピも掲載されています。その中からエッグトーストに挑戦しました。
作り方は食パンのフチに沿ってマヨネーズで土手を作り、その中に卵を割り入れるだけと簡単なんですが、こういうトーストってパンが焼けても卵が生だったり、卵に火を通そうとすると今度はパンの耳が真っ黒になってしまったりと、なかなか難しいんですよね。
アレンジトーストを焼く際は、具が庫内に落ちないように付属の受け皿を使用します。アルミホイルを敷いておくと洗い物も出ないので楽ちんです。
調理をスタートさせると、またヒーターがオン/オフを繰り返しながら、じっくり、焦げないように加熱していきます。しばらくするとマヨネーズがふつふつと温められ、いい香りが漂ってきました。
焼き時間は約9分。耳を焦がさずに、卵にはしっかり火を通したエッグトーストの完成です。白身はしっかり固まっていて、黄身はかための半熟。トロッとした黄身が好きな人は焼き加減を調節するといいでしょう。
好みの焼き色をボタン1つで、いつでも実現
ビストロは焼き色を5段階で調節できるので、自分好みの焼き加減をいつでも再現できます。また前回設定した焼き色は本体に記憶されるため、毎回わざわざ設定する必要もなく、便利です。
実際に焼き色「1~5」を、5回に分けて焼いてみました。「2」と「3」の差があまりない気もしますが、薄付きから、かなり濃いめまで幅広く焼けるので、お好きな焼き加減が見つかるのではないでしょうか。個人的には耳がカリッとしすぎず、やわらかさを保っていた「1」の焼き加減が好きでした。
究極のねっとり焼きいもをおうちで
ビストロの自動メニューには、「焼きいも」も備えられています。しかも通常の焼きいもと「じっくり焼きいも」の2種類があり、さつまいもの品種によって使い分けるというこだわりっぷり。
東日本で生産量の多いベニアズマなどはホクホク系に分類され、通常の「焼きいも」モード。べにはるかや安納芋、シルクスイートといったねっとり系は「じっくり焼きいも」がおすすめとのこと。ちなみに西日本で生産量の多いなると金時などのさつまいもは、ホクホクとねっとりの中間系だそうです。品種がわからない場合は「焼きいも」モードを選びます。
焼き時間はさつまいもの大きさによって異なりますが、焼きいもモードが20~33分、じっくり焼きいもモードが53~71分ほど。じっくり焼きいもモードは、低温で長時間焼くことでいもの甘みを引き出し、ねっとりとした食感に仕上げるそうです。
今回はねっとり系の「生キャラメルいも」というさつまいもを用意し、じっくり焼きいもモードで焼いてみました。焼いているとカラメルのようなあまーい香りが漂ってきます。待ちきれない……!
1時間ほど焼いて完成した焼きいもを早速一口。あ、甘い……! 甘いだけでなく、皮の香ばしさもたまりません。しかし思ったよりねっとりしておらず、ホクホクに近い食感でした。同時に焼いた小ぶりな方も食べてみると、そちらはかなりのねっとり食感! 同じさつまいもでも個体差があるみたいですね。
ねっとりの方は、焼いただけなのにスイートポテトのように甘くてやわらかくて……私は断然ねっとり派です! ヘルシーなおやつとしてもいいですね。
毎日使うからこそ「いいもの」を
以前、メーカーの方からうかがったお話が印象的でした。「トースターや炊飯器は毎日使うものだからこそ、いいものを使ってほしいんです」。安いものだと5,000円くらいで買えるオーブントースターですが、ビストロ NT-D700は25,000円前後(税別)と、「求めやすい価格」とは言い難いです。でも、せっかく毎日パンを食べるなら、もっとおいしく食べられた方がいいと思いませんか?
また、せっかくトースターを買うのなら、朝食のパン専用になるのももったいない! ビストロなら夕食のお惣菜の温めや、おやつの焼きいもも手軽においしくできて、朝から晩までフル活躍です。
なによりビストロを使えば、パンの焦げをナイフでこそげる、あの作業はなんだったんだ……というほどに、トースターを見張らなくても、自動でベストな状態に焼き上げられました。今まで黒焦げにしてきたパンたちに謝りたい……上手に焼いてあげられなくてごめんね、ありがとう……! 筆者のようにパンをよく焦がしてしまう人、パンが好きでこだわりを持っている人、とにかくラクしておいしく食べたい人、いろんな人のパン生活をワンランクアップしてくれる1台だと思います。